2024年1月発売
大学受験の朝、駅で射殺事件を目撃しながら通報を怠った麻紀。やがて親友の恋人として再び姿を現した犯人は職業的殺人者だった!一方、事件を追う刑事のことみは文科大臣秘書と交際するうちに大臣の特殊な嗜好と周囲の不審な事件を知り、単独捜査を開始するー。読者を打ちのめす衝撃の展開。赤川ミステリーの新たな名作誕生!
この美しいダム湖の底に、忘れてはいけない村の歴史が沈んでいる。北イタリアチロル地方、ドイツ語圏の一帯はムッソリーニの台頭によりイタリア語を強制され、ヒトラーの移住政策によって村は分断された。母語を愛し、言葉の力を信じるトリーナは、地下で子どもたちにドイツ語を教え、ダム建設に反対する夫とともに生きてゆくのだが……。イタリア文学界の最高峰、ストレーガ賞の最終候補作。
母もいつかは高齢となり、別れが来るものと幸子は思ってはいた。しかしその日が本当に来ると、心の奥底では思っていなかったことに気がついたのは、その時を迎えてからだった。そろそろ今後のことを考えねばならない。でも頭も身体もついていかない…。孤独と向き合う女性を描く長編小説。
人の出入りを計器で数える仕事をしていたサツコは、ある日会社の社長から自動販売機で「あれ」を売ってその客をチェックする仕事を命ぜられた「走るひと」。大学をやめたわたしの周囲で起こる、意外なかたちでの別離と死。痛切な青春小説「回旋曲」。民話「瓜子姫と天邪鬼」「浦島太郎」を大胆に翻案、現代社会と接続する試み「ウリコ」「浦島」。小説の合評形式で解き明かされてゆく「解釈」という重層的な物語「あじさい」。あの人が途方に暮れてたたずんでいた駅のホームに、今度は自分が立ち尽くしている。ここは果たして「ほんとうの」京都駅なのか?「京都駅プラットフォーム」。さまざまな形式と手法で描かれた6つの物語を収録。 走るひと 回旋曲 ウリコ 浦島 あじさい 京都駅プラットフォーム
彼女を愛することには、「死」の影が付きまとう。美しい彼女に出会った瞬間、人生は一変した。自分の幸福とは何か、全てを投げうってでも手に入れるべきなのか。それでもただ愛し合い、愛されることだけを求めた男女の奇妙で純粋な愛の物語。
構想10年! 著者渾身の大河小説、第2弾。 藤原宣孝との子を身籠った香子(紫式部)は、悪阻に悩まされながらも、「源氏の物語」を書き継いでいく。しかし無事に娘・賢子が生まれ、一家が喜びに湧くなか、夫・宣孝が病に倒れてしまう。悲しみに沈む香子を支えたものは、やはり物語であった。 出産、夫との別れ、そして藤原道長に求められて中宮彰子に出仕するなど、香子の波瀾の人生とともに、『源氏物語』「紅葉賀」〜「朝顔」の帖を描き出した傑作長編小説<全五巻>。
川端康成『古都』英訳版 ノーベル賞作家・川端康成氏による、京都とその四季の行事を舞台とした双子姉妹の物語。双子に生まれながらもまるで違う境遇で育ってきた千重子と苗子は、祭りで出会ったのをきっかけに親交を深めるようになる。移ろいゆく四季の中、古都の美しさと趣深さを存分に描き、揺れうごく姉妹の心情がいまにも壊れそうな繊細な筆致で綴られている。
A classic tale that will captivate lovers of Japan, history, and epic adventure alike. Japan's most celebrated tale of chivalry, loyalty and revenge--and the basis for a Hollywood feature film starring Keanu Reaves--47 Ronin is the epic tale of a heroic band of Samurai warriors who defy the Japanese Emperor to avenge the honor of their fallen master. The story begins in 1701 when the noble Lord Asano attacks an official at court. His punishment is swift and harsh--the Emperor orders Lord Asano to commit ritual suicide (harikiri). His lands are confiscated, his family exiled, and his Samurai warrior brigade is disbanded--becoming Ronin or masterless, wandering renegades. While appearing to follow the Emperor's instructions, the 47 Ronin plot in secret for many years, biding their time until the moment to strike is right. Like the story of the Knights of the Round Table, the Ronin's deeds became legendary, iconic examples of courage, cunning and loyalty in an age when the Samurai were true heroes and honor was something worth dying for. John Allyn's vivid retelling, with a foreword by scholar and film advisor, Stephen Turnbull, presents this epic of Japanese literature in its correct historical context. 外国人著者が描く『忠臣蔵』