2024年8月発売
ラジオドラマ化、コミカライズも多数!! 神話のふるさと・宮崎県美郷町をモチーフにした作品を全国から募集。企業版ふるさと納税を活用した、物語資源で地域の魅力を再発見する文学賞(審査員長・中村航)の第6回作品集。 【収録作品】 大賞 「オン・ファイア」T・S・デミ 優秀賞 「火伏せ地蔵」いっき 「倭の月」松本英太郎 審査員特別賞 「夢のまた夢の」雪柳あうこ 佳作 「帰る場所」原田なぎさ 「大猪子」洞北亮 「ふたつの約束」白石未知 「その郷は」羽鳥郁 「ロードフレーム」潮路奈和
山田風太郎賞受賞後第一作 寄り添い、寄り添われ、生きていく 動物介在療法に携わるDI犬のスピカと、そのハンドラーの凪川遥が、横紋筋肉腫を患った5歳児、強迫性障害を抱える中学生、産後うつの患者や家族たちと向き合う。それは、凪川自身の内面にも変化を起こし、やがて大きな決断をすることに。 動物介在療法を知るきっかけとなった同期との出会いとその後、育児放棄をした母とのこれから。 犬と人との関係を通じ、人と人との心地よい距離と自分自身のありようを見つめ直していく。 命の現場を舞台に、現役看護師の著者が描く希望の物語 第1章 2023年5月 白い生き物 ♯1 2012年 春 第2章 2023年8月 水のないプール ♯2 2012年 夏 第3章 2023年12月 真冬の蟬 ♯3 2019年 冬 第4章 2024年2月 線を跨ぐ ♯4 2022年 夏 第5章 2024年3月 正しい距離 エピローグ 2024年 春
周囲から恐れられている「氷の宰相」が──!? 「君のことが好きで好きで好きすぎるんだ」 一切の私情も挟むことなく政務をこなすことから“氷の宰相”として恐れられているアーサーの補佐官として、日夜仕事に励む令嬢・オリヴィア。 アーサーと共に国の重要業務を一手に担い、その業務量の多さから宮廷内でも一目置かれる存在となっていたオリヴィアは、 彼へ抱いている密かな恋心には蓋をしながら、忙しくも充実した日々を送っていた──あるとき。 「オリヴィア嬢。俺と結婚してくれないか?」 「……はい?」 突然、アーサーから求婚されてしまう! 驚くオリヴィアをよそに、淡々と話を進めていくアーサー。 曰く、婚約を隠れ蓑にしながら、王位継承にまつわる不穏な噂を調査したいようで……? 仕事のためなら勿論二つ返事で引き受けるオリヴィア。 しかし、偽りの婚約関係のはずが、なぜかアーサーはオリヴィアへの好感度MAXのようで──!? 「……君のことが、好きで好きで好きすぎるんだ」 仕事大好きな二人のドタバタ不器用ラブコメディ!
この脇役、最強すぎる!? 神の眼で全てを見切る最強剣聖の爽快無双ファンタジー、開幕! アルムート王国七大剣聖の一人、全てを見切る神スキル『神眼』を持つラスティス。 かつては最強と謳われていたラスだったが、とある事情で前線を退いてからは、田舎の領地で隠居していた。 ある日ラスは、近況報告のため王都に召集される。 そこで出会ったのは、神スキルを使いこなせず家から追放され、暴漢に襲われていた銀髪美少女・サティ。 ラスがサティを助けるとーー 「あたしを弟子にしてください!」 とその場でいきなり弟子入りを希望!? 押し切られた結果、サティを指導することになり…… いつの間にかラスの元には、ツンデレ氷属性の新人美少女剣聖から、騎士団の可憐な若きエースまで、神スキル持ちの少女たちが続々と集まってきてーー!? 一方、各地では魔族の出現が増えているという噂が出回っていた。 国王に命じられたラスたちは現場へ向かうが、それは魔族による陽動の罠で!? 自称脇役、実は最強の剣聖が、弟子たちと共に華麗に活躍する爽快無双ファンタジー、開幕!
教え子に迫る陰謀を、最強の勇者(かませ役)が斬るーー!!! エリンの実家であるソードエックス家との予期せぬ騒動をなんとか解決したハルート。 日常を取り戻したハルートは、今度こそ穏やかな日々を送っていくーーはずもなく、次はシャロンの元に一通の封筒が届く。 その差出人は、長身で甘いマスクを持ち、王国屈指の聖騎士であることに加えて昔シャロンの婚約者になりそうだったというトップガン・ブレイブハート。 どうやら再度シャロンとの縁談を進めたいらしく……? ハルートはまたも頭を抱えながら対応に奔走することに。 しかし、徐々にこの縁談は何者かに仕組まれていることが明らかになってきて……? そんなブレイブハートとの騒動の中で、危険な試練によって飛躍的に成長できる「修行の神殿」の存在を知ったシャロン。 最近ひとり何かに悩むシャロンは、ハルートの反対を珍しく強く押し切り、試練を受けることを決心し……!? 引退した勇者が未来を切り開く、ドタバタ教導ファンタジー第2弾!
成田空港テロで、お嬢様大ピンチ!なシリーズ第6弾! 現代社会を舞台にした乙女ゲームに転生し、悪役令嬢として日本経済再生を進める桂華院瑠奈のもとに、不穏な一報が届く。 桂華グループの幹部が集う食事会で瑠奈の前に現れたのは、桂華商会大阪本社の天満橋満。 大阪の会合で目立っていた天満橋を思い出す瑠奈に、グループ内部でお嬢様を下ろすクーデターが進んでいることを天満橋は進言する。 クーデターの鍵を握るのは樺太銀行とムーンライトファンドであることを知った瑠奈は、グループ内の組織統合を進め、藤堂と天満橋を要職に据えて事態の収束にあたらせる。 しかし、クーデター勢力は本丸である瑠奈以外にも標的を定めており、不穏な動きはグループ内に蠢いていた。 そんな中、成田空港に向かう臨時特別列車の中で、瑠奈がテロの標的になっているとの情報が届くのだった。 現代悪役令嬢による日本再生譚、成田空港のテロでお嬢様大ピンチ!な第6幕!
スローライフのカギは巨乳と貧乳と帝国!! 学園の臨時講師としての勤めを終えたイツキは、久しぶりの自堕落な生活を満喫していた。 そんなイツキの元を、シュバルドベルツ帝国皇帝の姉であるシシリアが訪ねてくる。 その目的は、帝国に遊びに来ないかというお誘いだった。 チョクォやラガーなどの名物に心惹かれたイツキは、みんなで帝国へと遊びに行くことに! 待ち受けていたのは、シシリアの弟にして大胆不敵(でおっぱい好き)な皇帝・ガルシアだった。 「余の妻達のおっぱいの話をしよう」 性癖にこそ強いこだわりを持つものの、実力至上主義な帝国の皇帝なだけあって、その政務能力は折り紙付き。 しかし、そんなガルシアさえも頭を悩ませる問題があって……。 「頭(こうべ)を垂れろ巨乳よ! 我らは垂れぬ貧乳ぞ!」 それは、前皇帝の貧乳優遇政策の復活を望む団体による過激な抗議活動でーー!? スキルを駆使して美少女たちと送る賑やかな異世界スローライフ、第12幕!(願望)
将来の旦那様候補は訳アリばかり!? 愛も恋も勉強中な転生皇女に波乱の予感! 前世の記憶をもったまま、レグタリア帝国の第七皇女に転生したヴィルジニア。 妃たちとの没交渉は続いていたが、優しい父と兄たちに溺愛されながらすくすく成長! 少しずつ公務も増え、皇族としての自覚を持ち始めていた。 そうして迎えた10歳の誕生日。 盛大な祝いはもちろん、魔国へと渡った友人ユベールからも手紙が届き幸せいっぱいな時間を過ごすヴィルジニア。 しかし、そんな幸せもつかの間……ヴィルジニアの三人の婚約者候補が発表される! いずれも妃たちの推薦で政略的な意味が強いことを悟るが、政略結婚でも幸せそうな長兄の姿を見て、自身も良い関係を築けるよう頑張ろうと決意を固める。 早速、候補者それぞれとお茶会の場を設けられるが、そこでわかったのは三人が複雑な事情を抱えてこの場に臨んでいるということでーー? 末っ子皇女が「幸せな結婚」を目標に突き進む、愛され異世界ファンタジー第2幕!
眠れる魔女が迷い込むは反転世界!? クラウディアの『死』から三年。 亡骸は朽ちず美しいまま、しかし蘇生の気配はなく、花で満たされた漆黒の棺の中でクラウディアは眠り続けていた。 次期筆頭魔術師に成長した十九歳のノアは、「必ず目を覚ます」というクラウディアの言葉を胸に彼女の蘇生手段を探している。 ーーそのクラウディアは、『透明な硝子』の棺で目覚めた。 ノアによく似た青年と出会うも、その手を振り払われてしまう。 彼はクラウディアをアーデルハイトと呼び、自身をレオンハルトと名乗って……!? どこか道を違えた世界で、クラウディアは自身の出生にまつわる秘密を知り……!? そのさなか、三年間に及ぶ大喪の儀が解除となったジークハルトが、クラウディアを手に入れんと動き始めーー。 伝説の魔女と黒髪従僕が織りなすファンタジー、第5幕!
迫られる攘夷か、開国かーー。 嘉永六年(一八五三年)六月、浦賀にその姿を現した四隻のアメリカ軍艦。幕府は強大な武力をもって開国を求める艦隊司令長官・ペリーの対応に苦慮していた。 清国がイギリスとの戦争に敗れ、世界の勢力図が大きく変わろうとするなか、小姓組番士・永井尚志は、老中首座・阿部伊勢守正弘により、昌平坂学問所で教授方を務める岩瀬忠震、一足先に目付になっていた岩瀬の従兄弟・堀利煕とともに、幕府の対外政策を担う海防掛に抜擢されるーー。 迫り来る欧米列強を前に、新進の幕臣たちが未曾有の国難に立ち向かう。 現代へと繋がる日本の方向性を決定づけた重要な転換期を描く幕末歴史小説! 「隠蔽捜査」シリーズをはじめ警察小説の名手が、“薩長史観”に一石を投じる! 【著者略歴】 今野敏 (こんの・びん) 1955年北海道生まれ。上智大学文学部在学中の78年に「怪物が街にやってくる」で第4回問題小説新人賞、2006年『隠蔽捜査』で第27回吉川英治文学新人賞、08年『果断 隠蔽捜査2』で第21回山本周五郎賞と第61回日本推理作家協会賞、17年「隠蔽捜査」シリーズで第2回吉川英治文庫賞、24年第27回日本ミステリー文学大賞を受賞。SF、伝奇アクション、ミステリなど幅広い分野で活躍。著書多数。空手道「今野塾」を主宰する武道家でもある。
令和最注目の作家・斜線堂有紀が描く、推し(アイドル)の恋。ウェブ掲載の作品に書き下ろしを加えて書籍化!! 解散寸前だった地下アイドル「東京グレーテル」を、ひとりのカリスマー赤羽瑠璃ーが躍進させた。 人気グループとなり輝きだした「東グレ」。しかし光の中のアイドルたちも、ステージを降りれば人生が待っている。 推される側の”恋”と”生”の物語。 「見ててね。私が最高の人生、使い切るところーー」 『ミニカーを捨てよ、春を呪え』 冬美は結婚を意識している恋人・渓介がいる。けれど、恋人は赤羽瑠璃というアイドルを推しており、全てにおいて彼女を優先する。推しと恋人、本当に愛されているのはどっち? 『星が人を愛すことなかれ』 「東京グレーテル」の元メンバー・雪里は、Vtuberとして活動している。生活時間のすべてを配信のために捧げる彼女は、いまや百万人に愛される人気Vのひとりだ。その代わり、雪里は次第に恋人との時間すらとれなくなっていく。 『枯れ木の花は燃えるか』 「東京グレーテル」のメンバー・希美は地下メンズアイドル・ルイと付き合っている。ある日、ファンとのベッド写真が流出してルイのSNSが炎上。希美は復讐の為にルイと関係を持ったファンと会い、炎上を加速させてルイを叩き潰そうとするが──。 『星の一生』 「東京グレーテル」のカリスマ・赤羽瑠璃。かつて自分のファンである渓介に恋をし、ストーキングのあげく部屋まで侵入した女。それでも渓介を諦められない瑠璃は、彼のSNSアカウントを監視し続けてしまう。そしてある日瑠璃は、渓介が恋人と結婚式を挙げることを知るーー。
新任判事補と癖が強すぎる裁判官が、市内で起こる特殊詐欺事件に挑む。現代の姿を「司法」であぶりだす社会派リーガルミステリー。 日向由衣は裁判官に任官して三年目。念願がかなって志波地方裁判所の刑事部に配属された。しかし、異動が決まった直後から、直近の先輩となる紀伊真言(まこと)裁判官にまつわるさまざまな噂が耳に入っていた。しかも、そのほとんどが悪評である。 紀伊は、理系大学院出身の変わり種だが、プログラムを組むように淡々と裁判を進め、バグを処理するように有罪判決を宣告する、と言われている。そしてもう一つの噂として、紀伊は「被告人の嘘が見抜ける」というのだ。裁判所という場で、こんな非科学的な噂がどこから生まれてくるのか。 また志波地裁に赴任した由衣は、上司となる阿古部長から一つの課題を出されていた。 「紀伊真言が嘘を見抜けるか見抜け」 赴任したばかりの判事補には仕事がない。それならば紀伊の裁判を傍聴して部長の“課題”に答えるしかない。 かくして由衣は紀伊が訴訟指揮をする、窃盗事件の第一回公判に臨むーー。 志波市内で連続して起こる特殊詐欺事件、一見して無関係の事実を結び付けて新たな事実をあぶり出す裁判官、新任判事補の成長……裁判所の「中の人」から犯罪はどう見えているのか? 裁判所書記官の経験もある著者だからこそのリアルな読み味が魅力の一冊。
絶賛、続々! 〈実〉を緻密に積み上げ、〈虚〉の世界から情を迸らせる。 読みながら、何度もぞくりとした。本作は、虚実皮膜のギリギリを攻める近松の浄瑠璃と地続きにある。 --平松洋子 生真面目で切なくて、色っぽい。虚と実の間に立ち昇る、近松の真実(リアル)。圧巻の芸道小説だ。 --朝井まかて 『曾根崎心中』『国性爺合戦』など、 数多の名作を生んだ日本史上最高のストーリーテラー・近松門左衛門 創作に生涯を賭した感動の物語。 越前の武家に生まれた杉森信盛は浪人をして、京に上っていた。後の大劇作家は京の都で魅力的な役者や女たちと出会い、いつしか芸の道を歩み出すことに。竹本義太夫や坂田藤十郎との出会いのなかで浄瑠璃・歌舞伎に作品を提供するようになり大当たりを出すと、「近松門左衛門」の名が次第に轟きはじめる。その頃、大坂で世間を賑わせた心中事件が。事件に触発されて筆を走らせ、『曽根崎心中』という題で幕の開いた舞台は、異例の大入りを見せるのだが……。 書くことの愉悦と苦悩、男女の業、家族の絆、芸能の栄枯盛衰と自らの老いと死ーー 芸に生きる者たちの境地を克明に描き切った、近松小説の決定版。 第38回柴田錬三郎賞受賞 桐野夏生、林真理子絶賛!
1949年8月、ナクバ(大災厄)渦中のパレスチナ/イスラエルで起きたレイプ殺人と、現代でその痕跡を辿るパレスチナ人女性。二つの時代における極限状況下の〈日常〉を抉る傑作中篇。 この作品の「細部」に宿っているものは、私の精神世界を激しく揺さぶり、皮膚の内側を震えさせる。この本の中の言葉の粒子に引き摺り込まれ、永遠に忘れられない体験になり今も私を切り刻んでいる。 ーー村田沙耶香氏(作家) かき消された声、かき消された瞬間と共にあるために、この小説は血を流している。 ーー西加奈子氏(作家) *2023年、本作はドイツの文学賞であるリベラトゥール賞を受賞。しかし同年10月、イスラエルによるガザへの攻撃が激化するなか、フランクフルト・ブックフェアで開催予定だった授賞式は同賞の主催団体リトプロムによって中止され、ブックフェアは「イスラエル側に完全に連帯する」との声明を出した。この決定に対しては、作家や出版関係者を中心に、世界中から抗議の声が上がっている。
『三国志演義』のあらすじをイッキ読み!英雄たちの人間関係、戦場での動きがサッとつかめる!見どころを徹底図解!魏・呉・蜀の勢力が一目でわかる領土変遷図付き!
演劇、詩でも文学の新境地を切り拓いて注目され「言葉で表せないものに声を与えた」としてノーベル文学賞を受賞した、ヨン・フォッセの珠玉の小品。 〈第一部 誕生〉ノルウェー、フィヨルドの辺の家。息子の誕生を待つオーライ。生まれた子はオーライの父親と同じヨハネスと名付けられ、やがて漁師となる。 〈第二部 死〉コーヒーを沸かしパンに山羊のチーズをのせる……老いたヨハネスの、すべてが同じでまったく異なる一日がはじまる……フィヨルドの風景に誕生の日と死の一日を描き出した、神秘的で神話的な幻想譚。夢を見るような味わいの傑作。
「中学に行っても、ずっとこの関係性が続くと思っていた」 変化する友情と、大人の階段を上ることへの期待と不安。 感受性豊かな思春期を過ごす青年たちの葛藤を、繊細に描いた青春小説。 みんなの人気者・晃、真面目で勉強が得意な健斗、気が利き調和的な悟。 異なる性格を持つ仲良し三人組は、幼馴染でいつも一緒に行動していた。 しかし、入塾や中学進学を機に、彼らの間には少しずつ距離が生まれてしまう。 それぞれが劣等感や嫉妬、自己への存在意義に対する疑問を抱きながらも、 彼らは心の成長を通じて、友情の大切さを再発見していくーー。 1 塾 夏期講習 受験不合格 2 中学生 微妙なバランス ポスター表彰 3 美術 みんなと違う自分 デッサン 滲んだ水彩画 4 マラソン大会 朝練 それぞれの思い マラソン大会 5 地上に輝く星たち スケッチブック 神経細胞 模擬試験 星たち