2024年発売
明治の日本が開港した5港のひとつ新潟。堀と柳との風情があるその町は、長岡藩の外港だった時代にも、幕末に天領となってからも大幅な町人自治が認められ、自由と自立の風が吹く港町だった。明治7年新潟にやってきたイタリア人コックのミオラは、街と暮らす人々に魅せられ時の県令の支援を受け西洋料理店を創業する。振袖のお千と恋に落ち愛宕神社で挙式、そこはパリ・コミューンに先立つこと100年、住民自治の先頭に立ち処刑された義人を祀ってきた神社だった。ミオラは牛肉の仕入れの為に和牛の島佐渡へ、そして文明開化の先端を走る東京や横浜へと旅し料理店の準備に奔走する。イタリア軒と命名されたそのレストランは、横浜でスカウトした料理人や元サムライらを雇い入れスタッフを充実させていく。街中を流れる堀のほとりに新築されたイタリア軒では、料理のベースとなるソースの開発や、独自メニューの工夫がなされ、その価値を市民が認めていく。 プロローグ 第1章 曲馬団来港 第2章 堀と柳の街 第3章 怪我と恋 第4章 開港都市 第5章 天下一の県令 第6章 挙式 第7章 イタリア軒誕生 第8章 新潟の鹿鳴館 第9章 世界で一番よいところ エピローグ
あなたに特別な招待状を送ります 非常な現実にうちのめされかけたルーシー だが、物語の魔法が彼女を救った 『チャーリーとチョコレート工場』に捧げる 読んだ人みんなが幸せになる物語 新しい本を書きました。今回の本は世界に一冊しかありません。とても勇敢で、賢く、願いを叶える方法を知っている人に差し上げます。遠い昔、最も勇敢だった読者のみなさん数名に、本日特別な招待状をお送りします。 ルーシーは大好きな作家ジャックからの招待状を手に〈時計島〉に渡った。そこには彼女を含め四人の男女が招待されていた。ジャックの出す問題に答えて優勝した者が〈時計島〉シリーズ最新作の版権を得られる。ルーシーはゲームを勝ち抜くことができるのか、そして心からの願いを叶えることができるのか? 現代版『チャーリーとチョコレート工場』、本があなたを幸せにする、心あたたまる物語。訳者あとがき=杉田七重
「お山の腹を満たすために、遺体とその魂が必要です」 風もないのにカラカラとまわる無数の風車 死者が呼ぶ声 死の山が僕らを誘うーー 一気読み必至!俊英が描くノンストップホラー長編 やむを得ない事情で、殺し屋の遺体運搬係となった日置学。浅木というその男の指示のもと、遺体を見捨てられた別荘地の奥に埋めてきたが、そこもそろそろ手狭だという。裏社会では、学の祖母の出身地にある山に遺体をこっそり処理できるという噂があり、浅木に命じられた学は恋人の夢花と共に、祖母が六十年以上前に出たきりの山奥の集落を訪れるが……。集落の神社で祀られている山の頂では、御神体とされる巨石と地面に刺さる無数の風車が異様な雰囲気を纏い二人を誘う。一度は東京に戻った二人だが、山に心を囚われた夢花を救うために学は再び彼の地に向かう。
歴史家である著者は、フィレンツェ国立古文書館でカフカス出身の奴隷カテリーナの解放証書を発見した。起草者は公証人ピエロ、すなわちレオナルド・ダ・ヴィンチの父であった。 持つものすべて、身体、自由、未来を奪われたチェルケス人の女奴隷。彼女がレオナルドの母なのか。関連史料を総動員して謎を解く、壮大な歴史小説である。 15世紀、光と闇が交錯する地中海世界。少女はカフカスの高原で捕縛され、ドン川河口の古都ターナへ。黄金色のドームが輝くコンスタンティノープルをへて奴隷交易の中心地ヴェネツィア、そしてルネサンスのフィレンツェからヴィンチ村に至る。各章の語り手は、東方を夢見た商人、ガレー船の船長、ロシア人の女奴隷、典籍収集家の騎士、破滅の縁を経験した実業家など、実際に歴史の中に生きた人びとである。 レオナルドは幼少期をカテリーナと過ごした。自然や宇宙の見方、生きとし生けるものへの愛、部族の神話や伝説、天使の美を宿す顔のイメージなどは、母から受け継いだものだ。長い別離のあとで、最期を予感したカテリーナは巡礼団に加わり、息子レオナルドのいるミラノをめざした。 難民、児童労働者、最下層に生きる21世紀のカテリーナは至るところにいる。だから著者は、新発見を学術論文でなく、小説として多くの人に向けて書いたという。 1 ヤコブ 2 ヨサファ 3 テルモ 4 ジャコモ 5 マリア 6 ドナート 7 ジネーヴラ 8 フランチェスコ 9 アントニオ 10 ピエロ、ふたたびドナート 11 もうひとりのアントニオ 12 レオナルド 13 私
2020年に再開された《異形コレクション》(光文社)で、注目されている作家・アンソロジスト、井上雅彦の個人アンソロジー。現在では入手困難な媒体に発表されたものを中心に、書き下ろし1篇を加えた全13篇を収録。それぞれの作品には、手法と意図を分析した「作者のコメンタリー」を掲載。そこからは、著者の「短篇論」「ホラー論」も浮かびあがる。 【収録作】 ●私設博物館資料目録 ●飢えている刀鋩 ●抜粋された学級文集への注解 ●闇仕事 ●三色の心霊遊戯 ●天使が来たりて ●笹色紅 ●グラーフ・フィルム ●翩譚集ーーあるいは、或る都の物語 ●夜の聲 夜の旅 ●デモン・ウォーズ ●宵闇色の水瓶 ●レッテラ・ブラックの肖像
「うちの群れはふわふわがいっぱいいて幸せだ」 金狼族の王代ユドハと元暗殺者のディリヤ、二人の間に生まれたアシュと双子たち アシュを産んだ頃のディリヤの日々や、 アシュが幼なじみに会いに行くお話、新たにユジュが養い子として加わった一家の幸せなど、 狼と人間の家族の毎日を詰め合わせ
パナマ運河を破壊・封鎖すれば太平洋は事実上、帝国海軍のものとなる! 装甲空母の大群を擁する連合艦隊は、雷爆撃機・流星を母艦に配備し、太平洋の覇権をすっかり握るかに思われた。 ところが米海軍は、二大装甲空母「ミッドウェイ」「フランクリン・D・ルーズベルト」を完成させて、日本の空母を一網打尽にしようと待ち伏せしていた。ニミッツには勝算があった。ユニオンジャックを掲げた装甲空母5隻が応援に駆け付けたのだ。 ──第一次攻撃隊を率いて出撃した江草隆繁中佐は、敵空母5隻の艦上にはためく“その旗”を見て絶句、今度こそ「生きて還れぬだろう……」とみずからに言い聞かせた。
大海原で 知を詠い、人を詠う チャン・ソクは、かつて森の若いクヌギだった炭の声で宇宙を語り、 錆びた釘とひずんだ板のかたい抱擁に自らの死を哲学し、 生の全貌にふりつもる初雪の下に〈愛〉を探す。 彼の詩を読むと、自分の詩がいつしか忘れていたものが 見えてくる。まだ間に合うだろうか。 もう一度最初から書き始めよう。 ーー四元康祐 一部 風が吹いてくる 散らばれ 二部 すべての宇宙がわたしの背後だ 三部 おいしいひとになります 四部 つぶれて踏みにじられた血の跡 五部 波はおのれの道をゆくもの 解説 紅梅の銀河にひびく人間の歌(四元康祐) 訳者あとがき 作品一覧(原著掲載順)
浜松×不登校×コロナ禍×奄美・宇検村(うけんそん) 令和の大冒険、開幕(!?) 遠くに行きたい、遠くに行きたい、とにかく遠くへ……そんな思いで中学生のえんが、訪れたのは奄美大島にある宇検村だった。そこには「日本でいちばん世界自然遺産に近い」というユニークな高校があって……「えなも」の3人がそれなりにダンスを頑張る、少し前の物語。
「政略結婚で覇権を握れ!」シリーズ累計80万部突破!(電子書籍を含む)最強貴族による自由気ままな魔法ファンタジー第9弾!
シリーズ累計30万部突破!(電子書籍を含む)既刊続々大重版のヒット作! 小説家になろう」2億万PV突破!「シナリオ【うんめい】を変えるつもりは皆無なのだが?」ゲームの神に愛された者たちの無自覚最強ファンタジー第10弾!書き下ろし番外編収録!
「悪女【わたし】に釣り合うのは暴君【アルバン】だけよ」悪×悪の最凶夫婦が織りなす報復逆転ファンタジー!書き下ろし番外編2本収録!コミカライズ企画進行中!
第11回ネット小説受賞作!「反乱鎮圧お願いします、先生!」(え、一人でですか…?)口八丁だけで賊軍に立ち向かえ!昼行燈な在野の賢者による、勘違いだらけのスペクタクル三国志、第二弾!書き下ろしSS収録!コミカライズ企画も進行中!
第11回ネット小説大賞受賞の話題作!「その縁組【とりひき】、対価はおいくらかしら?」養父や婚約者の立候補者がなぜか続出!? やり手少女の荒稼ぎファンタジー第三弾!コミカライズ企画進行中!書き下ろし番外編巻末収録!
立原道造の詩「夢みたものは」から名付けられた総合誌の第5号。 ユメカワマシュさん描くかわいらしい夢見る少女にのせてお届けします。 戦後79年、夢を次世代に確実に繋いでいくため、過ちを二度と繰り返さぬために、戦争を語り継ぐ…戦時下を生きた人々への聞き取りの記録を本号より連載予定です。 夏から秋…季節感溢れる作品が多く集まりました。 幅広く活躍中の作家19人による詩、短歌、短編小説、エッセイ、写真……80頁。 読書の秋に、楽しんでいただけたら幸いです。 「ボール」 「釣りガール佑月4」「羊が来ない」「いつかあなたに」「たとえ明日が来なくても」「金木犀をあなたに捧ぐ」「無電」「祖父の話」「戦争の記憶」「みえないけれど」「メリー・ゴー・ラウンド」「星の雫」「真夜中の出来事」「金木犀」「満月」「停滞と眼差し」「コスモスが咲くころには」「日の当たるベランダで」「ハレルヤ」「神々の休日」「『見えない手』と呼んでいた」「孤独と笑いのアナキズム」「あなたがなにものでも」「中秋の名月」 様々な夢のかたちをお楽しみください。 あらゆる芸術の分野を越え、共に、心豊かな各々の夢の結実を願い、「夢みたものは」羽ばたきます。 夢みたものは すべてここにあります。 作品が抱くきらきらした小さな夢のかけらが、多くの読者の心にとまり、夢の支えとなりますように。元気と笑顔をもたらすことができますように…。
老舗・桜山ホテルで、憧れのアフタヌーンティーチームで働く涼音。 甘いお菓子を扱う職場の苦い現実にヘコみながらも、自分なりの「最高のアフタヌーンティー」企画を作り上げることができた。 そして、最初は対立していたシェフ・パティシエの達也との距離も変化していく。 ーーそこから3年、涼音に大きな変化がおとずれ……。
父が脳出血で倒れた。 折り合いの悪い父・時次郎と、この10年連絡すら取り合っていなかった42歳の篠崎明日美。実家からは勘当されとっくの昔に母に逃げられている時次郎にとって、一人娘である明日美は唯一の身内である。変わり者の父は16年前から「まねき猫」という立ち飲み屋を営んでいるが、医師には「回復後も麻痺が残る」と言われ、店に立ち続けるのは難しそうだ。「まねき猫」を閉めるしかないと考えていた明日美だったが、時次郎の友人で店の回転資金として300万円貸しているという「宮さん」によると、返済に関しては「『まねき猫』が続くかぎり無期限」ということらしく、簡単に閉店するわけにはいかず……。 『妻の終活』の著者が贈る最新の人間ドラマは「父の終活」!? 果たして、明日美の選択はーー。
本当は怖い落語×驚愕のどんでん返し! 著者渾身の作家生活30周年記念作品 その噺を聞いてはいけない 男たちを地獄へ引きずりこむ闇の落語会 落語会へ行くと、客は自分だけ。盲目の落語家が語る「もう半分」で、誰も知らないはずの秘密が暴かれる(「モウ半分、クダサイ」)。 若い美人と浮気を楽しむはずが、大切なものを失う羽目に。「後生うなぎ」のように川へ投げ込まれたのは?(「後生ハ安楽」) 「どくろ柳」の稽古が進むにつれて、おぞましい記憶がよみがえる。噺に導かれ、行き着く先は……?(「キミガ悪イ」)