2024年発売
荒れ狂う海と未知の島、そして異国の民。ため息すら、一瞬たりとも許されないーー船大工を志すものの挫折し、水夫に鞍替えした和久郎は、屈託を抱えながらも廻船業に従事している。ある航海の折、船が難破してしまう。船乗りたちは大海原の真っ只中に漂う他ない。生還は絶望的な状況。だがそれは和久郎たちにとって、試練の始まりに過ぎなかった……。史実に残る海難事故を元に、直木賞作家が圧倒的迫力で描く海洋歴史冒険小説。
函館にあるワイナリーの社長宅から火事が出た。社長は死亡したが、一緒にいた息子は大やけどを負いながらも一命をとりとめた。現場の状況から放火の疑いが濃厚となる。コーヒサーバーと死亡した社長の体内から検出された睡眠薬は一般的なもので、即座に犯人とは結びつかない。瀕死の重傷を負った息子は、火事のショックから記憶喪失になっていて、何かを聞き出せる状態ではなかった。。。
合作隆盛期の再来! 昭和20年代の傑作を精選 「戦後傑作集1」(8巻につづく) ■7巻目次 「能面殺人事件」 青鷺幽鬼(角田喜久雄) 「昇降機殺人事件」 青鷺幽鬼(海野十三) 「三つの運命」 土岐雄三/渡辺啓助/紗原幻一郎/海野十三 「執念」 大下宇陀児/楠田匡介 「桂井助教授探偵日記」 永瀬三吾/楠田匡介/大河内常平/山村正夫/朝山蜻一 「むかで横丁」 宮原龍雄/須田刀太郎/山沢晴雄 「ジュピター殺人事件」 藤雪夫/中川透(鮎川哲也)/狩久 【資料篇】 「エラリー・クィーンのひそみにならって」田中潤司 「連作探偵小説の歴史」中島河太郎 「連作と合作について」渡辺剣次 「脱帽 論争と連作の感想」宮原龍雄 「ジュピター殺人事件について」須田刀太郎 「『ジュピター殺人事件』に就て」藤雪夫 「むかで横丁を読んで」中川透(鮎川哲也) 「「むかで横丁」裏話」山沢晴雄 * 編者解説 日下三蔵 執筆者プロフィール
【櫻いいよ初の本格ファンタジー小説シリーズ第1巻】 明日はいい日になる、世界は素敵だ。--そんなの、嘘だ。 中学一年生の少女が迷い込んだのは、異種族とひとが共存する、残酷な世界。 【あらすじ】 学校からの帰り道で川に落ちたことをきっかけに、人間とは異なる見た目の“じゃない者”と、いわゆる人間“ひと”が共存する不思議な世界に迷い込んだ、中学1年生の冥(めい)。真っ黒な制服姿で突然現れた冥は「言い伝えにある、この国を滅ぼすカラスだ」と考えられ、この国の王族たちから命を狙われる身になってしまう。一緒に川に流されたはずの双子の弟・涅(くり)の行方を探すべく、冥はこの世界で出会った“じゃない者”たちや、奴隷の少年の助けを借りて世界を旅することになるが……。 【目次】 0:それは、終わりのはじまり 1:冥と涅、カラスと蒼衣 2:カラスと奴隷と水の者 3:カラスと“ひと”と“じゃない者” 4:カラスとメイと、これから 0:おわりはもう、はじまっている
ヘンリー王子とアレックスのカミングアウト後、ふたりの関係はめでたく世に認められる。その後のふたりを描いた1章を加えた特別版。
【戦争×鉄道エンターテイメントの傑作】 大戦末期、ソ連軍の奇襲侵攻を受け崩壊の危機に瀕する満洲国。 特命を帯びた装甲列車(ソコレ)が、混乱の大地を駆け抜ける! 昭和二十年八月九日、日ソ中立条約を破棄したソ連軍が突如として満州国へ侵攻を開始。国内全体が未曾有の大混乱に陥るなか、陸軍大尉・朝倉九十九率いる一〇一装甲列車隊「マルヒト・ソコレ」に特命が下った。それは、輸送中に空襲を受けて国境地帯で立ち往生してしまった日本軍唯一の巨大列車砲を回収し、はるかかなたの大連港まで送り届けよ、という関東軍総司令官直々の緊急命令であった。 疾走距離2000km、タイムリミットは7日間!! 【佐藤賢一氏推薦】 昭和二十年八月、終戦間際の満洲を装甲列車(ソコレ)が走る。 迫真の戦争小説と転変のロードノベルが合体 ──おののかされ、引き回されで、もう一気に読まされた。 【著者略歴】 野上大樹(のがみたいき) 1975(昭和50)年生まれ。佐賀県在住。防衛大学校卒。『霧島兵庫』名義で第20回歴史群像大賞優秀賞を受賞し、2015年『甲州赤鬼伝』(Gakken→新潮社)にてデビュー。その他の著作に『信長を生んだ男』(新潮社)、『二人のクラウゼヴィッツ』(「フラウの戦争論」より改題)(新潮社)、『静かなる太陽』(中央公論新社)がある。2023年『野上大樹』へ名義変更。『ソコレの最終便』が名義変更後初の刊行作となる。
ある日突然、UFOが襲来し、空から槍が降って来た。 「地球の皆さん、こんにちは。今日から地球は、私達の漁場です」 宇宙人から届けられたメッセージ通りに、地球の人間は次々にUFOから降って来た槍で魚のように串刺しにされる。 生命保険会社に勤めている三十四歳の榎本奈々枝は、当初は今、起こっている事が現実とは思えず、世界中が大がかりなエイプリルフールをしているような気持ちでいたが、そんな奈々枝の気持ちをよそに、世界の人口はどんどん減っていく。 そして、奈々枝の身の回りにいる人達も、宇宙人に串刺しにされ、いなくなっていく……。 最後に奈々枝を待ち受ける運命とは……。 同時収録:昨日とは違う彼女 広告代理店に勤める高橋由希乃は、ある日、上司の前沢志保がいつもと様子が違う事に気付き、違和感を覚えるが……。 〇水中を泳ぐ魚のように 〇昨日とは違う彼女(同時収録)
作家・瀬戸内寂聴が最晩年まで書き続けた珠玉作6篇。単行本初収録。「見るな」夫の教え子と恋に落ちた私が、椎林の中で遭ったのはー。97歳の胸中に蘇る、波乱の愛の記憶。「ぜんとるまん」「この女となら死ねる」。出版社の営業部員として実直に生きてきた男は、会議に遅刻した朝、不思議な女性と出会う。「燐寸抄」男がさしだした一本の煙草。私の運命がその夜から軌道を外していくことに、二人とも気づいていなかった。
日本文学の最先端を、この1冊で知る! 2023年のあいだに文芸誌に発表された全短篇のうち12作品を厳選。 「時代の空気」を記録した、ベスト短篇アンソロジー。 【収録作品】 平野啓一郎「富士山」 円城塔「レンダリング・タイムカプセル」 黒井千次「消息」 三木卓「来訪した者」 宮内悠介「明晰夢」 村田沙耶香「おろか」 石沢麻依「マルギット・Kの鏡像」 谷崎由依「天の岩戸ごっこ」 嶽本野ばら「ブサとジェジェ」 本谷有希子「パンケーキ2.0」 坂崎かおる「ニューヨークの魔女」 蓮實重彦「午後の朝鮮薊」 【編纂委員】 伊藤氏貴 磯崎憲一郎 金原ひとみ 川村湊 島田雅彦(解説) 【装幀】 帆足英里子(ライトパブリシティ) 平野啓一郎「富士山」 円城塔「レンダリング・タイムカプセル」 黒井千次「消息」 三木卓「来訪した者」 宮内悠介「明晰夢」 村田沙耶香「おろか」 石沢麻依「マルギット・Kの鏡像」 谷崎由依「天の岩戸ごっこ」 嶽本野ばら「ブサとジェジェ」 本谷有希子「パンケーキ2.0」 坂崎かおる「ニューヨークの魔女」 蓮實重彦「午後の朝鮮薊」
『明け方の若者たち』の著者、待望の最新長編は波乱の結婚譚ーー3歳年上の彼女へのプロポーズ。人事部の若手社員として関わったハラスメント疑惑。何の変哲もなかった雨宮守の人生は、26歳で大きく動き出す。恋も仕事も理想は幻想へと変わり、目の前の現実と向き合い始める20代後半ーー過去からも未来からも逃れることのできない世の中で、光を求めて彷徨う者たちの物語。
わたしたちはどんな痛みからも解き放たれる。泳いでいる、そのときだけは。過食、リストラ、憂鬱症ーー地下の市民プールを愛し、通いつめる人達は、日常では様々なことに悩み苦しんでいる。そのうちのひとり、アリスは認知症になり、娘が会いに来ても誰なのかわからなくなって、ついに施設に入ることになる。瞬時にきえてしまうような、かけがえのない人生のきらめきを捉えた米カーネギー賞受賞作。
台北からリスボンへ。ファドの調べが繋ぐ追憶の旅路ー。ヨーロッパの果て、場末の酒場で出会った歌い手。凛として舞台に立つ孤高の姿には、つねに死の予感が漂っていた。アマリア・ロドリゲスの名曲に触発され、紡がれた追憶と喪失の物語。「Sを捨てた女」併録。
僕らは進む。この闇の、向こう側へー。豪華完全版。青春サスペンスの傑作小説+初掲載スピンオフ+人気声優による朗読の最高峰。
【TVアニメも大好評!】謎の傭兵団『ピクニックローズガーデン』を探して、ヤソカツイの迷宮に挑む深澄真とクズノハ商会一行。彼らは奇妙な迷宮の仕掛けに翻弄されながらも、下層へと攻略を進めていく。そんな中、宿で休む真に凄腕暗殺者が接触してくる。六夜(ろくや)と名乗る彼は、冒険者ギルドの誕生に関わる伝説的な存在『始まりの冒険者』の一員であるという。傭兵団との間を取り持ってもいいと真に持ちかける六夜だが、迷宮の二十層で待つ彼の仲間達が真と敵対することになると予告するーー!?
「ノクターンノベルズ」発の話題作 衣食住セックス完備の転生ファンタジー 現世で過労死した会社員の俺・佐久間リュータは、女神様の計らいで転生先を選べることに。召喚された先で待っていたのは、ウサ耳娘のラビと、女だらけの魔法学園。 ラビが俺のご主人様で、俺はこの学園に専属の『性奴隷』らしい!? ハードワークなんてもうゴメンだと思っていたけれど、のじゃロリ学園長が言うには『300人のモン娘たちに性行為を教える仕事』だって? え、先生たちも俺とセックスしたい? ラビは俺の子を孕みたいって!? ……いいじゃないか、ヤってやろう!! 反対派である女王からの妨害。封鎖された学園で、男は俺1人。群がってくる可愛い生徒たちと昼も夜も毎日セックス……忙しいけど楽しくて、気持ちがいいハーレム生活! 俺、この魔法女学園で『性行為実習』の先生になります!!
数人のクラスメイトたちと異世界に召喚された大地豊。【成長促進】のスキルを授かったようだが、「農業が発展しているこの世界で農業チートは必要ない!」と転移早々、砂漠に捨てられてしまう。行くあてもなく途方に暮れていたユタカだが、試しにスキルを発動してみると… 水の木、野菜の木、調味料の木、ツリーハウスetc. 規格外すぎる植物をどんどん成長させ、快適な環境を確保することに成功! モンスターを寿命まで成長促進して倒したり、スキルを使ってモグラの一族やドラゴンを救ったり… その効果範囲は植物だけでなく、あらゆる生命の成長を操る超チートスキルだったようで…!? 一方、王都では穀物庫が全焼し、今こそユタカのスキルを役立てるときだとあの手この手でユタカを連れ戻そうとするが…。 お荷物と見捨てられた少年が、その名の通り砂漠を豊かな大地に作り変えるまでの物語、スタート!?
愛するアレスと結婚し、晴れて王妃となったシアリエ。甘い新婚生活を送る一方で前世からの社畜根性を買われ、来る万国博覧会を取り仕切ることに。王妃として初の大仕事に向けて奔走していたが、視察を兼ねた新婚旅行先に突如謎の男が現れる。彼はエレミヤと名乗り、アレスと浅からぬ確執があること、そして彼への復讐を宣言してきて!? 自分と縁のある者たちが次々に襲われはじめ、「自分のせいだ」と苦しむアレス。そんな彼にシアリエは寄り添い、その傷を癒そうと決意するものの、やがてエレミヤの攻撃の矛先はシアリエに向けられてーー。