小説むすび | 2025年10月発売

2025年10月発売

おやつにキャベツおやつにキャベツ

錆びた甲冑に囚われの身となった勇猛果敢な無敵の隊長、犬の毛刈りの失敗から集合住宅に巻き起こる大騒動、全員の使用言語が異なる祖父母と両親のもとに生まれた男の子に起こった奇跡、種なしサクランボを求める王をいなして幸せな結末をもたらす賢者、サルタンの不眠を治した軍総司令官の機知、ガチョウによる強奪事件を調べる地方判事が辿りついた驚くべき結論……。 『ぼくのがっかりした話』が好評の、イタリアの演劇人、挿絵画家、作家として著名な鬼才による、奇想と意外性、不思議な諧謔に富んだ短篇小説10篇を原著の挿絵とともに収録。本邦初訳。 ■目次 「無敵の隊長ウグッチョーネ・デッラ・スタニョーラ、自分自身の捕虜になる」 「両親と四人の祖父母が喧嘩したためにアニチェートがどうなったか」 「足が一本多い王さま」 「サクランボのような不幸の連続」 「いつも横を向いていた王さま」 「ケッコ、かわいそうなケッコ」 「種なしサクランボを欲しがった王さまと、王さまをからかった有名な賢者にまつわる、ためになる本当の話」 「モンテサポネッタでどうして人はこんな歩き方をするのか」 「軍の総司令官が、サルタンであるマムルーク・パシャの不眠をどのように治したか」 「思慮深い判断」 訳者あとがき  「無敵の隊長ウグッチョーネ・デッラ・スタニョーラ、自分自身の捕虜になる」 「両親と四人の祖父母が喧嘩したためにアニチェートがどうなったか」 「足が一本多い王さま」 「サクランボのような不幸の連続」 「いつも横を向いていた王さま」 「ケッコ、かわいそうなケッコ」 「種なしサクランボを欲しがった王さまと、王さまをからかった有名な賢者にまつわる、ためになる本当の話」 「モンテサポネッタでどうして人はこんな歩き方をするのか」 「軍の総司令官が、サルタンであるマムルーク・パシャの不眠をどのように治したか」 「思慮深い判断」 訳者あとがき

書かずにいられない味がある書かずにいられない味がある

出版社

クオン

発売日

2025年10月10日 発売

ジャンル

〈食〉は暮らしと文化の生命線 プルコギや冷麺がソウルで日常的に食べられるようになったのは、 今からたった約百年前のこと。 地方や海外の味が流入し、外食店が増え、 朝鮮半島の食文化が大きく変貌していった時代でもある。 当時の人々のいのちをつなぎ、生活を彩った〈食〉の数々が、 作家や記者らの筆によって臨場感をもって描かれるーー。 どこから読んでも味のある、小説、エッセイ、ルポルタージュ40選。 ●訳者解説より すべての作品に共通する内容として、人々の食にかけるひたむきな姿勢があげられる。植民地下の厳しく、貧しかった時代、食べることは生きることと同義であった。大衆居酒屋でマッコリをあおる姿も、水っぽく薄い粟粥を懸命にすする姿も、病気の妻にソルロンタンを買って帰るため必死に働く姿も、日々を懸命に生きる人たちのリアルな日常である。そこには飽食の時代にあって、ついつい忘れがちな食への原初的な情熱が込められており、読めば読むほどに調理技術を超えた「味わい」が伝わってくる。  訳者としての立場ではあるが、一読者としても満腹度の高い一冊であった。 ーーコリアン・フード・コラムニスト 八田靖史 はじめに 第1部  春は明月館の交子料理にあり  カレイ、ロバ/白石  柳京食譜/李孝石  明太/蔡萬植  エジョチム/蔡萬植  夏の味覚/桂鎔黙  スイカ/崔曙海  マクワウリ/薄田斬雲  青ブドウの思想/李孝石  山菜/蔡萬植  幽霊の鍾路/李泰俊  春を待つ気持ち/金尚鎔  愛酒記/金岸曙  店頭の牛頭骨/薄田斬雲  外国で思い出した朝鮮のもの/李晶燮  麵/白石  海苔/具本雄 第2部  食は小説になる  サンジョク/蔡萬植  冷麵/金浪雲  カルビをかじる犬/尹白南  餅/金裕貞  十月に咲くリンゴの花/李孝石  運のよい日/玄鎮健 第3部  チュタン店の下働きとして  チュタン店の下働きとして二日間の住み込み/B記者  冷麵配達夫に扮した記者 秘密家庭探訪記/夜光生  朝鮮料理店の始祖明月館  明月館と食道園の料理戦争  富豪の食事と極貧者の食事  菓子屋の人気がある理由 男女の恋愛のおかげ/京城探報軍  ピンス/方定煥 第4部  八道名物飲食礼賛  珍品中の珍品 神仙炉/牛歩生  全州名物 タッぺギクッ/多佳亭人  忠清道名物 鎮川メミルムク/朴瓚煕  慶尚道名物 晋州ビビンバ/飛鳳山人  無視するべからず ソウルのソルロンタン/牛耳生  天下の珍味 開城ピョンス/秦学圃  愛の餅、風流の餅 延白インジョルミ/長寿山人  四季の名物 平壌冷麵/金昭姐  大邱の自慢 大邱湯飯/達城人  京城名物料理  京城名物 野菜と果物 筆者紹介 訳者解説

砂上の王国砂上の王国

第17回角川春樹小説賞受賞作 沙漠の風が吹く、西域(オリエント)歴史小説の新星。 「大陸的な人物が上手く描けている」北方謙三 「力作。古代中国に関する豊富で確固とした知識に裏付けられている」今野敏 「リーダビリティが高い」今村翔吾 「可能性、伸びしろという点で一番」角川春樹 誇り高き小国の皇子とその兄弟の物語。 七世紀、小国でありながらシルクロード交易の要衝である高昌(ル・こうしょう)国は揺れていた。 大国ながら新興国である唐につくか、強大だが荒々しい西突厥(ル・とっけつ)と手を組み、この地で独立を貫くかーー。 第一皇子である麴(ル・きく)智(ル・ち)盛(ル・せい)は、そのどちらでもなく、西域の国々で手を取り、助け合って生き抜くべきだ、と考えていた。 だが父王の考えは違い、中華文化をこの干からびた土地へ持ち込んだという矜持から、高昌国こそが盟主として立つべきだ、と西突厥と組むことを選ぶ。 この砂の海に浮かぶ小さな舟のような国は、時代の荒波をどう渡っていくのか。 オリエントの風を感じる歴史浪漫、開幕!

信商デパートは終わらない信商デパートは終わらない

信商デパートーーそれは長野県の信州商業高等学校で、在籍生徒総動員で行われる年に一度の大イベントである。生徒たちが模擬会社を組織し、自らの手で「信商デパート」と呼ばれる大規模販売会を企画・運営するのだ。 冴えない中学生時代に信商デパートを訪れ、その楽しさに魅せられた三浦和樹は、「ここの社長になりたい!」という野望を胸に信商に入学した……のだが、生来の内気な性格を打ち破ることができず、3年生となった今年も一社員としての参加にとどまるであろう、相変わらずの冴えない青春を送っていた。 そんなとき、密かに憧れていた教師の村松摩耶に呼び出された和樹は、彼女から「社長特別補佐」に任命される。聞いたこともないその役職に戸惑う和樹。しかも今年度の社長は文武両道に秀でた完璧少女として名高い武田晴香なのだから、自分の出る幕などどこにあるというのだろう。ますます困惑する和樹に、村松はさらなるミッションを与えた。「あの子の様子を見張って、私に報告してほしいの」と。 アイドル志望の少女と料理男子が「和食の甲子園」を目指し奮闘する姿を描いた『コイのレシピ』の著者が新たにお贈りする、実在する高校生たちによる模擬会社とその事業をモデルとした青春ストーリー!!

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