音楽むすび | 制作・出演 : スティーヴン・スコット

カーターのアルバムはまったくタイトルどおり彼の世界。冒頭から6曲を聴き進み、ラストの「組曲」がそのピークとなる。実に20分の彼の世界。各パートは心憎い配置でこれは一つの構成美とも言えるだろう。重鎮となったカーターの意欲作に聴き惚れた。

現役ジャズメンの最高峰ロリンズが、これまでに残した膨大な未発表ライヴから“名演中の名演”を選りすぐったシリーズ化の第1弾。80年のスウェーデンから86年の東京など、2007年のニューヨーク?カナダ公演まで。自信と貫禄に満ちた演奏の連続。文句なしの名盤。★

ベースの巨匠のジャズ・ボッサ作。かの地へ演奏旅行することも多く、ブラジル音楽を演奏するうえでのアイデンティティを確立したからであろう。独自のジャズ・ボッサ・スタイルを表現することに成功していて、巨匠のベースがボッサのリズムでスウィングしている。

ミレニアムの1月にデビューを果たしたばかりのTOKUが早くもセカンド・アルバムを完成させた。ヴォーカルを全面に押し出し、感情豊かに仕上げている。フリューゲルホーン・スタイルも健在。

26歳のシンガー／トランペット奏者のデビュー・アルバム。ニューヨークの名手たちとともに、クールでソフィスティケイトされたサウンドを聴かせている。チェット・ベイカーを思わせるヴォーカルとフリューゲル・ホーンは、新時代のスターの誕生を予感させる。