音楽むすび | 制作・出演 : トゥーツ・シールマンス

ハーモニカの巨匠トゥーツ・シールマンスが、ハービー・ハンコックらを従えた一大ジャズ・プロジェクト。「ワルツ・フォー・デビー」や「テイク・ファイヴ」など、超有名曲が満載だ。

数あるハーモニカのセッション・アルバムの中でも秀作とされる名盤。デューク・エリントン、ジョン・コルトレーンなどのナンバーを巧みなアレンジで心地よく聴かせてくれる。リズム・セクションとの絡みが最高。

音楽生活50周年ということで豪華なゲストが集まった。しかしナンシーは誰とやってもナンシーである。彼女の情感豊かなヴォーカルときっぷのよさがいつにも増して魅力を発揮する。デュオからビッグバンドまで、さまざまな伴奏が彼女の歌に華を添える。

ここで取り上げているのは、ジトッと鬱陶しいヤツではなく、蒸し暑い夏の日に心地よい涼を与えてくれる“雨”。それは冒頭(1)のトゥーツ・シールマンスの演奏に象徴的だ。そのほか、B.アラノフによるトム・ハレル作の(7)(ハレル自身も参加)など、粋な選曲。