制作・出演 : マーラー
ドイツ中世以降の民謡詩集にマーラーが抜粋して付曲した歌曲集。交響曲とも関連性があり、なかでも第2、3、4番とは密接な関連がある。ポップとシュミットという名歌手を擁し、多彩で情感あふれる演奏が展開されている。
小澤、ボストン響によるマーラー交響曲全集の1枚で、3番目に録音されたもの。こうした大部の曲を徹底的に整理し明確にまとめあげる才能に秀でた小澤の名演のひとつ。二人のソリストも素晴らしい。
ドホナーニ初のマーラー録音となったもの。細部まで明晰で、楽曲分析を音化しているかのような精密な演奏は、新たなマーラー演奏の時代の到来を告げるものだった。のちのマーラー演奏の先鞭をつけた画期的な録音だ。
ドホナーニはクリーヴランド管とマーラー交響曲全集の完成にこそ至らなかったが、残された演奏はどれも時代を先取りした鮮烈なものである。新ウィーン楽派の初期作品と並べたことで、マーラーの先進性が浮き彫りにされている。
制作・出演
AnnaHeygster / FriederNockur / GabrielaIjac / KarinKutzke / KeikoKakuma-Hulverscheidt / LiviuNeagu-Gruber / マーラー / ヴッパータール交響楽団 / 上岡敏之発売元
日本コロムビア株式会社ヴッパータールでのライヴ録音。テンポや音量を大胆に操り、表情を万華鏡のように千変万化させた振幅の大きなマーラーだ。たとえばアダージェットでも消滅寸前のところまで音楽を絞り込んでゆく。こうした過剰気味なやり方を恣意的と感じるか、前向きに受け止めるかーー評価が分かれそうな注目盤。
発売元
日本コロムビア株式会社最高の音で楽しむために!
85歳の巨匠が16年がかりの全集に結びの一筆を加えた。“通俗的なるものからの批判的な距離感とノスタルジーへの埋没の二律背反”が見事に音化された“偉業”だ。セルの往年を想起させる完璧なオケ、文字どおり入魂の歌唱で応じるふたりの歌手、TELDEXによる録音、ライヴの制約を超えた秀逸さだ。★★
ロイヤル・フィル来日公演でのライヴ録音(2009年9月)。壮大なスケール感を出すためか全体にテンポ設定が遅め。それがかえって緩んだ印象を与えてしまっているのは否めない。オケのクオリティ、特に響きがやや煩雑に聴こえるのも惜しい。西本の要求に応えきれていない感が強い。
ラトル初期のマーラーをHQCD化。手兵バーミンガム市響でなくボーンマス交響楽団と組んだ録音。ポピュラーではない第10番のクックによる全曲版を取り上げたところがラトルらしいと言える。後に続く刺激的なマーラーの第一歩がここにある。
それぞれ2枚組として発表された2つのアルバムを、CD3枚組としてコンパイル。今回のリリースにあたって、第9番は初めてSACDハイブリッド化を施している。いずれもレコード・アカデミー賞を受賞した、小澤の代表的なマーラー録音である。
オーケストラのしなやかで美しい響きを駆使し、求心的に、真摯に音楽を進めるジンマン。バーンスタインのような荒れ狂った灼熱はないが、その分細部の濃密さが光る。ふっくらと豊かに響く録音もうまく味方につけて、新時代のマーラー像を描いている。
制作・出演
エリアフ・インバル / ケネス・リージェル / ジェーン・ヘンシェル / テレサ・ケイヒル / ヒルデガルト・ハイヒェレ / フェイ・ロビンソン / フランクフルト放送交響楽団 / マーラー / リヴィア・ブダイ発売元
日本コロムビア株式会社最高の音で楽しむために!
フィッシャー=ディースカウ誕生日記念! AUDITE社から誕生日エディションが登場! ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウは、2010年5月28日で85歳を迎えます。 なんとフィッシャー=ディースカウとバレンボイムの共演! しかもオール・マーラー・プログラム! 凄い録音が出てきました! 1971年にベルリンで行われたマーラーの歌曲集の演奏会。歌うは46歳のフィッシャー=ディースカウ、声、表現とも彼の頂点の時期といってよいでしょう。そして伴奏は当時まだ29歳のバレンボイム。マーラーの歌曲の伴奏から、実に繊細な感情を引き出しています。しかもステレオ録音。これはもう聴くしかない絶品です!(キングインターナショナル) 【収録情報】 マーラー: ・『若き日の歌』より(ドン・ファンの幻想/春の朝/思い出/シュトラスブルクの砦に) ・私の歌をのぞき見しないで ・私はこの世に忘れられて ・『さすらう若者の歌』 ・『子供の不思議な角笛』より(浮世の生活/もう会えない/別れ/魚に説教するパドヴァの聖アントニウス/夏に小鳥は替わり/いたずらっ子をしつけるために/うぬぼれ) ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン) ダニエル・バレンボイム(ピアノ) 録音時期:1971年9月14日 録音場所:ベルリン、フィルハーモニー 録音方式:ステレオ(ライヴ) Powered by HMV
制作・出演
アンナ・ラーション / エレーナ・モシュク / ズラータ・ブルイチェワ / ティフィン少年合唱団 / マーラー / ロンドン交響合唱団 / ロンドン交響合唱団女声合唱 / ロンドン交響楽団 / ワレリー・ゲルギエフ発売元
キングレコード株式会社ゲルギエフがロンドン響と進行中のマーラー交響曲全集(第5、9番は未録音)から、ゲルギエフらしい熱い演奏と、濃密な表現が堪能できる部分を抜粋したハイライト盤。マーラー入門にも最適のアルバムといえる。
制作・出演
アン・ハウルズ / ガリー・ベルティーニ / クリスティーナ・ラーキ / グヴェンドリン・キルレブルー / ケルン放送交響楽団 / ニーチェ / フローレンス・クイヴァー / ポール・フライ / マリア・ヴェヌーティ / マーラー発売元
ユニバーサルミュージックベルティーニがケルン放送響と残した、高い評価を得たマーラー交響曲全集。オーケストラを完全掌握し、最大限の表現をなしている。声楽陣の能力の高さはもちろん、ソリストたちも特筆すべき素晴らしさだ。
パーヴォ・ヤルヴィが手兵の一つであるフランクフルト放送響と「復活」を録音。合唱にはバスク地方のオルフェオン・ドノスティアラを招く。音色や楽器のバランスなど細部にまでこだわりが感じられ、それでいて、全体としての起伏や推進力もすごい。