発売元 : ビデオアーツ・ミュージック株式会社
マイケル・ブレッカー・バンドでも活躍した精鋭ベーシストの優れた音楽性、創造性が見事に発揮された作品。曲によって用いられるストリングスも効果的で、曲それぞれに豊かな空間的奥行きがあり、クリス固有の“時間”の感興を写し描いたかのような音の風景が広がっていく。詩情を湛えたトリオ演奏も秀逸。★
多和田葉子と白石かずこの二人の詩をフィーチャーし、高瀬アキの書き下ろした楽曲を伊藤君子が歌うという興味深い一作。ジャズのテイストを基調とした、柔らかで豊満な日本語詞の世界がここにある。
ギターの弾き語りで自作曲を歌うことが多かったレベッカだが、本作はジャズ・スタンダードを集中的に歌っている異色作。しかも共演はベース(ラリー・グレナディエ・夫)&サックス(ビル・マクヘンリー)だけというシンプルな編成。呟くような歌声。私小説的世界。
1960年代から日本のジャズシーンを盛り上げてきたドラマーによる、2010年発表の初のリーダー作品。エリントンの曲など、誰もが知る楽曲を素材としており、竹内直らフロント陣の活躍も聴き逃せない。
韓国が生んだジャズ・シンガーで、フランスではシャンソンも学んだ生粋の歌姫、ユン・サン・ナ。同じくACTからリリースされた前作同様、ウルフ・ワケニウスら強力な共演陣のサポートを受け、ウィスパー・ヴォイスが映える。
独特のリリシズムと美意識を備えたイスラエル出身パリ在住のピアニスト、ACTレーベル移籍第1弾。2010年初頭から起動させている二人の20代米国人ミュージシャンとのトリオで、『不思議の国のアリス』に触発された夢の世界へと誘う。異郷の地を垣間見せる幻想的なジャズ。
マリンバ奏者として活躍するMIKAが、スティーヴ・ガッドら腕利きジャズ・プレイヤーと共演。ジャズ以外にも、ラグタイム、クラシック、モリコーネの映画音楽やオリジナル曲など多様なテイストが楽しめる。
超ジャンルの活躍と才能をみせるドラマー、テリ・リン・キャリントンの女性ミュージシャンのみによる豪華プロジェクト。ポップ、ジャズ/フュージョン、アヴァンギャルド、ファンクなどがブレンドされた個性あふれるテリ・リンの世界。実力派揃いの多彩な演奏と歌で魅せる。
インドから移住した両親のもと、アメリカで生まれ、マイク・ラッドとの先鋭的な共演作などで評価を得てきた技巧派ピアニストの2010年録音のソロ・ピアノ作。ポップ曲を詩情たっぷりに表現する「ヒューマン・ネイチャー」、変化に富んだ語り口があざやかな「ブラック・アンド・タン・ファンタジー」、ミニマル風に始まりパーカッシヴに展開していく自作の「パターンズ」など、才気走る。
トップ・ジャズ・ドラマーの2009年ライヴを収録。すでに何度もギグを行ったメンバーであり、特にジョーイ・デフランセスコのオルガン・サウンドとガッドのスティックさばきから生まれるグルーヴは絶品。
99年に56歳で亡くなったグローヴァーの未発表ライヴ盤。ヒット曲「ワインライト」はもちろん、70年代の「インナー・シティ・ブルース」や「ミスター・マジック」など代表曲を網羅。ライヴが進行するにつれて徐々にヒート・アップしていく様子は、まさにライヴならでは。
デンマーク出身の女性シンガー・ソングライターにとって初めてのライヴ盤は、2009年11月に東京のブルースアレイで行なったステージをピックアップしたもの。自ら弾くピアノとギターを軸とした、極めてシンプルな演奏に乗って、女性の強さや繊細な感性がわかる自作の代表曲を披露する。
ハンコックの楽曲へのトリビュートでハンコックやショーターの「ダイアナ」、自作の「スリー・フィンガー・スナップ」「ヒア・アンド・ナウ」を交えた構成。ジャズ教師だった父から与えられた『処女航海』に触れたのが13歳。そのカヴァー?「ベッドタイム・ヴォヤージュ」では旋律を残し、自らの楽想で衣替えさせている。軽快で流麗なタッチのピアノで、海風の清涼感が香る一枚。