発売元 : ベルウッド・レコード株式会社
デビュー25周年を迎えた森川美穂の22枚目となるパワフルなアルバム。R&Bの魅力をうたいあげるタイトル・ナンバーに加え、ここ3年ほどの間に発表された曲やアニメ『ふしぎの海のナディア』のオープニング&エンディング・テーマも収録し、彼女の歌を特徴づける聴き手にパワーを注ぎ込む作品集となった。
ブライダル情報誌のCM曲として流れていた理由もあるのだろう、二人組ユニットのシングルは、結婚式の会場で愛を誓いあった時に流したい、互いの想いを告白しあったようなラブラブ度満載な楽曲。3曲とも、“君を幸せにするから”という気持ちを投影。今作を聴いてるだけで、幸せのおすそ分けをしてもらえる?!
「月影のファンタジー」や「セレナーデ」に漂うビートルズ、なかんずくレノン・テイストに思わずのけぞる。相変わらず、この人は地道にいい曲書いてる。それになんたって声がいい。ロッカ・バラードの名曲「ロンリーブルーボーイ」と元相方の代表曲との類似にはキャロルからのファンなら思わずニヤリ、ってとこか。ジャケットもなんか、ね。★
バリオスを聴くときはいつも心が揺さぶられる。でも、この音色は何だろう。強靱なアタックの中に哀感があって、倍音がすごい。楽器は64年のイグナシオ・フレタだという。この演奏には曖昧な音が一つもない。鈴木大介のテクニックは圧巻だ。名器の響きを完璧に引き出している。
長崎出身の男性デュオ・ユニットのベスト・アルバム。軽やかな8ビートをベースにしたポップなロック・サウンドにフォーク的心情を重ね合わせた楽曲が多い。テーマは、思春期を迎えた男女のゆれ動く関係を歌うラブ・ソングで、ファルセットを使った歌声とコーラスがけっこう切ない。
歌謡曲の豊かで確かなメロディを抽出していく花岡千春のピアノは、背筋が伸びた演奏で清々しく、曲への敬意というか愛情も感じられて心地良い。この2枚組アルバムは、クラシックのピアニストによる歌謡曲を演奏した作品の中でも秀逸だ。媚びることのない情感と音色の表情がいい。
2009年まではakBという名前で活動していた女性シンガー、改名後最初のアルバム。イージー・リスニングとヒーリング系ヴォーカル作品を融合させた“イーリング”という新しい音楽ジャンルを開拓しているそうで、なるほど確かに心地よい。6曲収録のミニではあるが、壮大な物語の序章を読んだような気分になる。
ギターレス、鍵盤入り4ピース・バンドのミニ・アルバム。ピアノやオルガンがリードするR&Rはエルトンよりベン・フォールズに近いかな。曲調も含めてスキマスイッチあたりに通じるおしゃれなポップ・ソウル色も漂うが、ヴォーカルのキャラか、より素朴なムードが持ち味となっている。
女子高生の姉のゆきちんと、小学生の弟のふうたによるデュオの1作目。ゆきちんのアコギとふうたのパーカッションだけで奏でられ、生々しさたっぷりに歌声が響いてくる。中でも、カホン・プレイなどは小学生とは思えないほど。楽曲は粗削りながらも、マイナーとメジャーを行き来する「明日の風」のメロディなどは光っている。