1997年6月21日発売
アルトゥール・ロジンスキーの芸術1アルトゥール・ロジンスキーの芸術1
よく言われる神秘のヴェールとかオルガン・トーンなんぞには目もくれず、実にあっけらかんしたテイストのフランクである。特に交響曲、フィナーレの冒頭に聴けるシャキシャキしたテンポは現役盤中でも最速の部類に入るだろう。モノラルだが録音は良好。
ビゼー:「カルメン」組曲 「アルルの女」組曲ビゼー:「カルメン」組曲 「アルルの女」組曲
ロジンスキー60代の録音。名指揮者というよりは名トレーナーとしての認識が強かったが、メリハリの効いた音楽作り、そういいとは言えない録音からあふれ出してくる色彩感覚など、なかなかのもの。耳のいい指揮者のもとで、オケが緊張しているのがいい。
アルトゥール・ロジンスキーの芸術3アルトゥール・ロジンスキーの芸術3
ストコフスキーに認められて広く世に出たクロアチア生まれの名指揮者ロジンスキー晩年の録音だが、どの曲も存分にうたいこんだ演奏で、民族色豊かな熱っぽい演奏をくりひろげている。とりわけ、多彩な表情に彩られた『第2集』の演奏に強く心惹かれる。
アルトゥール・ロジンスキーの芸術4アルトゥール・ロジンスキーの芸術4
発売元
ユニバーサルミュージック少し田舎っぽいがほのぼのとした暖かみが感じられるロジンスキーのウィンナ・ワルツ。それでいてときに熱っぽい瞬間もある。最後の「ばらの騎士」組曲はさすがというべき演奏。作曲者に対する共感とスコアの深い読みが感じられる。
アルトゥール・ロジンスキーの芸術5アルトゥール・ロジンスキーの芸術5
やたらアクセントを強調し、ゴツゴツしまくるアーティキュレーション。頭の切れた軍楽隊指揮者って風に押しまくる、ひたすら硬く速めのテンポ。これまさにロジンスキー! 聴くと元気の出ること請け合い。コダーイに田舎臭い郷愁を求める人には向かず。
ショスタコーヴィッチ:交響曲ショスタコーヴィッチ:交響曲
名盤の登場である。みごとなまでに強靭で緊密なアンサンブルが聴ける。骨太で直線的である一方、繊細な情感にもあふれているが、そこには一片の感傷もない。コーダまで一気に突き進むスピード感がたまらない。録音は古いがうまくCD化されている。