1998年2月21日発売
BRAIN DRAINBRAIN DRAIN
正統派ヘヴィ・メタル・バンド、1年ぶりのニュー・リリース。前作『プロジェクト・ワン』の呼びものだったロン・キール、柴田直人の名前はないが、リーダー木下昭仁と新メンバーの一体感が増したバランスのいい仕上がり。ファンの満足度も高いに違いない。
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第6集ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第6集
清水のベートーヴェン/ソナタ全曲演奏会(全8回)は、97年7月に終了した。当盤は第6回のライヴ。年代による様式の相違をふまえつつ、エネルギッシュな場面、深遠な表現で聴かせる場面が、自然な流れのなかで交錯し、清水の鋭い集中力が感じられる。
リゲティ・エディション5 自動演奏楽器のための作品集リゲティ・エディション5 自動演奏楽器のための作品集
リゲティは猟奇系の人で、そういう人は江戸川乱歩はじめ大概カラクリ好き。責め道具、だまし道具……、怪しい仕掛けで人をいたぶるのが好き。当盤は100台のメトロノームをコツコツいわせたりし、聴き手の耳を怪しくいたぶる。これぞ猟奇的からくり音楽!
武満 徹:フロム・ミー・フローズ・ホワッ武満 徹:フロム・ミー・フローズ・ホワッ
武満の音楽というと、刹那的な響きの連鎖でできてるイメージが強く、結果、横のつながりを軽んじ、瞬間瞬間に賭ける演奏が多かった。が、クレアは遅めのテンポのなかで、カンタービレに横の劇的起伏を重視してやっている。今後の武満演奏に指針を与える名盤。
圓生百席51圓生百席51
江戸を案内するはずの番頭が、逆に若旦那の善次郎に江戸の名所の由来を講釈されてしまう。ガチガチの堅物の若旦那が吉原の松葉屋瀬川と馴染みとなり、半年で八百両使い、ついに勘当される。その若旦那のもとに瀬川が郭を抜けてくる。73年12月の録音。
圓生百席52圓生百席52
落語の中でも人情話の長編「双蝶々」を収録。悪態をつく子供や酔っぱらいを演じさせると圓生のうまさが光るが、この噺は格別の出来映え。当時の風俗描写や今では使われることが少ない温かみのある言葉まわしも趣がある。年輩の落語ファンなら必聴。