1998年3月25日発売
泣けちゃって泣けちゃって25周年を記念しての40曲入りベスト盤だって。パブ・ロックとパンクの間のまさつ熱は燃えてたんだなあこれがもう60年代のストーンズへの遠近法ももちろんできるしこの乱暴者たちは二度と帰ってこない。ブリローの霊は永遠に。
アイリッシュ・アメリカンのトラッド・フォーク・グループであるソーラスのリーダーが96年に出したインスト作。ソーラスのメンバーを迎え、都会的な空気感(特に自作曲)を匂わせながらも、ひそかに熱いケルトのたましいが息を吹く。詳細な解説付き。
ボンゾ・ドッグ・バンドのサックス奏者が解散後の71年に発表したソロ1作目。ボンゾズのお笑い&にぎやかし担当(笑)だっただけにユーモアたっぷりのボードビル調の楽曲が満載。まずはボンゾズからだけど、これも絶対にはずせない1枚。ジャケも最高。★
スライ&ザ・ファミリー・ストーン、グラハム・セントラル・ステイションでソウル/ファンク・ベースの革新者として第一線を走ってきたラリーが、歌に焦点を当てた80年作。ちょっと苦みのあるいい声だ。良く書けた曲が多いし、軽快なベースも堪能できる。
“元祖チョッパー・ベース”のソロ3作目(82年)。タイトル曲は当時のディスコを賑わせた1曲で、思わず“懐かし〜い!”という人も多いでしょう。そんなベースがブリブリのファンク・チューンと、低音が魅力の泣きのバラードの2本立ての1枚。
スライ&ファミリー・ストーンの黄金期を支えたベーシストの85年作。開拓者とされるチョッパー・ベースの利いた音と愛を注ぎこんだ歌声で、ファンクもバラードも目がくらむほどゴージャスにやってのけた。ニール・ショーンやレイ・パーカー・Jr.も参加。
『ドラッグ』収録の「哀愁の花びら」のミックス違いを集めたCD。メロディと彼女の歌声を残しつつリミキサーのジュニア・ヴァスケズが行け! 行け! 気味のダンス・テクノに解体したんだが、ぼくぁ……やっぱり……しっとりした原曲((1)と(8))が好きっ。
カントリー・ロックの始祖と呼ばれる夭逝したカリスマの1stがオリジナル・フォーマットで日本盤初登場。根底に流れるブルージィな雰囲気と青いフィーリングが美しくも切ない。名パートナーぶりを発揮しているエミルー・ハリスとのデュエットも聴きもの。
完成を待たずして他界、遺作となったソロ第2弾で、エミリー・ハリスも大活躍。カントリー・ロック云々と、大上段に構えずとも、この人の才能が瑞々しい傑作で、「ブラス・ボタン」などはもう涙、涙である。イーグルスなどへの影響もよくわかる。
バレエはオペラの上位にある、とはラモーの時代の常識。物語はイントロに過ぎず、より優雅に、より抽象な音楽表現が可能となる様式。50を過ぎたラモーが本気で取り組んだのも納得だし、古楽演奏で功成し遂げたクリスティが着々と全曲初録音を重ねるのも道理。★
ヴェンゲーロフが凄いのは、最高のテクニックをもちながら“エンターテインメントもできるシリアスな音楽家”(あるいは“シリアスな音楽もできるエンターテイナー”)であるところ。このベスト・アルバムではそういう彼の幅広い芸風が楽しめる。
これは名演である。持ち前の優秀な技術と若々しさに、自在な表情としなるような伸びやかさ、それにスケールの大きさが加わり、今までの録音から一気に2,3段階も良くなったような感じ。今後が心配になるほどの高い完成度で、まずは必聴盤。