1998年5月25日発売
マサチューセッツ出身の5人組が69年に発表した唯一のアルバムに12曲のデモ・トラックを加えた復刻盤。サイケ時代のビートルズにインスパイアされたそのサウンドはアシッド風味のソフト・ロック。サイケ信者の間では高額で取り引きされる激レア盤らしい。
69年と71年の初期2枚のアルバムや当時のEPの曲で編成した編集盤。ジャズ((3)にチャールス・ミンガスのカヴァー入り)、民謡、ブルース、中近東音楽を、はつらつに、素朴にロックに融合した。70年代英国のプログレ・ファンの心の友でしょう。
今、アレサ・フランクリンに続く“クイーン・オブ・ソウル”といえば、堂々とこのチャカが挙げられる。新曲5曲を含むベスト新作。最初のシングルとなっている「ネヴァー・ミス・ザ・ウォーター」あたりの曲をやらせたらこの人の右に出る者はない。
通算3作目で日本デビュー盤。全曲でフィドルが使われる点はカントリーだが、印象はより広範な意味でのポップスという、現在アメリカで主流のひとつとなっている音。張りのある声は音楽によく合っている。R&B風の(10)ものびのびと歌い、いい仕上がり。
スリー・ドッグ・ナイトの「オールド・ファッションド・ラヴ・ソング」やカーペンターズの「愛のプレリュード」の作者で、70年のこの作品の表題作もモンキーズでヒットした。ロジャー・ニコルスと組んでのポップスのスタンダード集。でも、歌声も良い。
ロン・エリオットとサル・ヴァレンティノの2人組になったブラメルズが68年に発表したナッシュヴィル録音盤。カントリーの語法を独自の解釈で消化吸収した意欲的な姿勢が光る。70年代のアメリカン・ロックを予告したようなサウンドはいま聴いても魅力的。
ニューオリンズ産、広義のポップス界屈指の作・編曲家/プロデューサーが1975年に発表した4作目のリーダー作。郷土の音楽の豊潤さを、サウンド・クリエイターとしての才を通して存分に伝える。表題曲1曲のためだけに入手しても損はない。良心に誓って。
いわゆるナッシュヴィル出身の正統派でなく、伝統的なカントリーからロック的なものまで何でもこなす新しいタイプのカントリー・シンガー。とはいえ、歌の表現に技巧を凝らす器用なシンガーというのでもない、歌そのものの持ち味を素直に引き出していこうとする人だ。その点で、彼女はとても優れたシンガーだと思う。彼女の最高作である1枚目もCD化してほしい!。
3大スターによる女性3部コーラスのアルバムはドリーのヴァラエティ・ショーに、リンダとエミルーが出演したのがきっかけと言う。3人ともカントリー畑では大ヴェテランなので選曲もバッチリ、まるで20年前からのトリオという趣きだ。
1974年の作品。カーリー・サイモンと結婚、一人娘が誕生した後の幸せ絶頂期にリリースしたアルバムだ。私生活の変化ばかりでなく、彼はこの作品からそれまでずっとコンビを組んでいたプロデューサー、ピーターと訣別し、新境地をみせている興味深い作品だ。
76年発表の6作目。A.ガーファンクルとの共演曲(2)やS.ワンダーとの共作曲(9)を含むメロウな佳作で、C.サイモンやクロスビー&ナッシュらもゲスト参加している。いつものJT節も十分に堪能できるけれど、凝ったリズムの(3)や東洋風の(8)なども楽しい。
69年発表の2作目。前作同様、自作自演のフォーク・シンガーとしての彼女を等身大で記録した作品集だが、弾き語り集の前作よりは装飾が増えている。トム・ラッシュの歌で知られる(1)、初期の名曲(2)、ジュディ・コリンズの歌でヒットした(10)などが代表曲か。
オープニングの“シナモン・ガール”を聴くだけでも十分に価値のある1969年の作品。小節のきいた渋い声と、ザラザラしたバックのギター・サウンド。これが69年の最先端のサウンドだった。歌心があった時代の、カントリー・ロックの名曲ばかりだ。