1998年9月25日発売
数ある日本語ラップのユニットの中でも、最もドープでアクの強いラッパガリヤのフル・アルバムがついに完成。言葉選びの巧みさと内容の面白さでは、他の追随を許さない高水準な出来になってます。自分は(3)の男臭い歌詞に共感しました。マジに素晴しい一枚です。
難病を負ったまま現在も果敢し活動を続けるロニー・レインとご存知ロン・ウッド。69年〜73年には同じフェイセズの釜の飯を食ってた二人が74年に発表した作品でトラッドの(5)と(11)以外は共作オリジナル。ブルースに根ざした愛情深いロック、時間に漂白されず。
6年ぶりのニュー・アルバム。最盛期の勢いを彷彿とさせる90年代版パブ・ロック・サウンドで楽しませてくれる。さらに深みを増したデューリーの歌声もシブいが、コックニーならではのユーモアのセンスも健在。もう一度、ライヴが観たいなあ。
『フィーリングス』から派生したのもうなずける、ドラムンベース中心のリミックス集。クール・ダウン系の演奏が多いせいか、やや元気がないのが残念だが……。ドラムンベースを、あくまでリズムの一種として捉える割り切りのよさには好感が持てる。
フジ・ロック・フェスで鮮烈な日本デビューを飾ったミジェットのB面集。とはいえ楽曲は粒揃いで、米パンク・バンドとはひと味違うポップ・センスが光るメロディやアレンジは、さすがニック・ロウも関わっていたレーダー・レーベル所属バンドならでは。
パーカッショニストのアルバムってあまり話題にはなりにくいけれど、間違いなくこのアルバムは名作です。南米にある数多くのリズムが身に付いている彼ならではの作品。より多くの人がこのアルバムでパーカッションのおもしろさに気が付いて欲しいですね。
ゆったりとシンコペートする歌と演奏に、1曲目から耳を捉えられる。(7)は姉妹のルーツの一部である“移民語”化したフランス語で歌われている。フランス+アイルランド系カナダ人という“周辺文化”が75年に生んだ、愛らしい野草のような名作である。★
謎のチョビヒゲ・シンガーが75年に発表したレアな傑作デビュー・アルバムが日本初CD化。味のあるギターと独特のバリトン・ヴォイスがいい雰囲気だ。アメリカン・グッド・オールド・ミュージックを知るには絶好の一枚。とにかくなごめる。
“黒人版ライ・クーダー”と形容されるタジが77年に発表したカリブ的サウンドの代表作の嬉しいCD化。黒人アーティストには珍しい研究肌の体質で生み出される広い意味のフォーク音楽は、極東の偏狭な趣味の聴き手も唸らせるおおらかさに溢れている。
シングル「ギヴ・イット・アウェイ」をミックス違いで4パターンに加えてアルバム未収録2曲で構成されたミニ・アルバム。(3)はストゥージズの名曲だが、カヴァーというよりモロコピー。ギターのハウリングノイズさえコピーしていておかしい。訳もなく盛り上がるゾ。