1999年10月27日発売
ヴェリー・スペシャルヴェリー・スペシャル
兄や姉にヒューバート、ロニー、エロイーズなどを持つ音楽一家のひとり。この81年発表のデビュー作でも、ヒューバート、ロニーの二人の兄が尽力を注いでいる。フュージョン感覚を適度に交えながらのソウルフルな歌声は品があって、いまだに初々しい。
ランニング・ウォーターランニング・ウォーター
軽い腰つきなのにやりはじめるとしつこいマイアミ・ソウルのシンガー・ソングライターが73年に出したさわやかなのにどこか引っかかるアクもあるアルバム。曲は粒揃いしかもライト・ファンクでつかみもOK。いい泣きも発揮していてさすがである。
ドリームズ・オブ・トゥモロウドリームズ・オブ・トゥモロウ
ブルー・アイド・ソウル・シンガー、マリリン・スコットのデビュー作初CD化。タワー・オブ・パワーのホーン・セクションをはじめとするLAのミュージシャンたちによる演奏はソリッドでタイト。チャカ・カーン&ルーファスと双璧をなすサウンド。
リズムのト・キ・メ・キリズムのト・キ・メ・キ
83年作品の初世界CD化。マーカス・ミラー、スティーヴ・ガッドなど、一流奏者が参加したポップな作品。レゲエの(1)(3)、ファンキーな(2)、バラードの(5)とソツなく仕上げているが、AORということでいえば(6)。ジャズ・テイストが適度に効いて気持ちいい。
メトロポリス・パート2 シーンズ・フロム・ア・メモリーメトロポリス・パート2 シーンズ・フロム・ア・メモリー
既発表の1曲のコンセプトを、7年を経て9場12曲の物語に展開して描き出したストーリー・アルバム。緩急自在に舞う才能全開のインスト・バトルには息をのむが、ドラマの仕掛けとのかみ合わせは見えづらい。彼らのこだわりをあらかじめ知っているファン向けの一枚。
ヴィーヴィングヴィーヴィング
ファンキーなボトムにいまでいうラウンジな曲調。時代に先んじたそうした演奏で“通”には定評が高かったのが、アルバム3枚を残して解散した彼女たちだった。小西康陽プロデュースによる最終作収録の(1)(2)(12)で、突然お色気を発揮しているのが興味深い。