1999年7月16日発売
日向敏文全面プロデュースによるKOKIAのファースト・アルバム。みずからソング・バードと名乗るように、シンプルなメロディの上で、感情の赴くまま自由奔放に歌い紡いでいく彼女の姿が見えてくる。とくにファルセット声やフェイク声の端麗さが、印象的だ。
ポブウォツカはポーランド出身で、1980年のショパン・コンクールで第5位に入賞したピアニスト。ショパンのソナタ全3曲を収めたこのディスクに聴く彼女の演奏は、音楽的な推進力が強く、パワフルで情緒豊かだが、一方、構成面の確かさも印象づける。
ポーランドのピアニストで構成されるショパン全集企画の1枚。24のプレリュードの他に2曲の前奏曲と「ラルゴ」が収められている。シェバノワは、全体にわたって柔らかいタッチで、やや遅めのテンポで弾いており、余裕たっぷりの貫禄を感じさせる。
ポーランド・ショパン協会認定のショパン・ピアノ全集中のアルバム。いくつかの国際コンクール入賞歴をもつポブウォッカは、高度な集中力をもって、求心性の鋭い演奏を聴かせている。彼女の弾くノクターンには1曲ごとのドラマが浮き彫りにされている。
チェルニー=ステファンスカは戦後初めての第4回ショパン・コンクールで優勝したポーランドのピアニスト。ショパンが愛する祖国の舞曲マズルカに込めた奥深い情感を軽やかにリズムにのせて雄弁に語り上げる。10年前の日本での録音。すばらしく美しい名盤だ。
スケルツォには、ショパンの内面のある種の暗さ、深刻さといったものが表われている。ポーランド楽壇の中心的存在の一人といえるパレチニのスケルツォは、男性的で激しい性格を強調しながら、それと対照的なカンタービレなうたも決しておろそかにしない演奏。
ポーランドのピアニストたちによるショパン全集の一枚。バレチニは70年のショパン・コンクールで第3位に入賞したピアニスト。ここに聴く彼の演奏は、ゆったりとした構えにより、穏やかで落ち着いた味わいを持ち、また全体に、清潔な美しさが漂う。
発売元
株式会社ポニーキャニオンスメンジャンカというと、コンクールの審査員みたいなイメージがあるのだけど、このアルバムでは非常に気品高く、奥の深いショパンを聴かせてくれている。どの曲の中にもほの暗さがあって、それが音楽にえも言えぬ陰影を作っている。音もとても美しい。
通販のみでリリースされていたライヴ盤3枚をセットにしたボックス。オリジナル・メンバーによるディスク1は『エピタフ〜1969年の追憶』もあって新鮮味はないが、あとの2枚はメンバー的に見てもほぼ初のオフィシャル・リリースとなるので貴重。フリップ翁的にあまりお好みでない時期のディスク2はとにかくフリップを置いて暴走しまくる他の3人のキレぶりが最高。暴走しまくり、といえばディスク3のジェイミー・ミューアも負けちゃいない。ジェイミー脱退後のテイクより多少ダウン・テンポ気味だが、凄味はこちらが上。最高。★