1999年7月28日発売
ニューヨリカン・ソウルへの参加でも注目を集めた米女性シンガーのセカンド(87年発表)。ダンス曲での躍動感、バラードでの豊かな感情表現など、ゴスペルをベースにするだけあって歌唱力は抜群。コテコテにソウルしていない点もユニークだ。
あの『ベスト・ヒット・USA』のテーマ曲(2)の収録がウリのAOR隠れ名盤が世界初CD化。プロデュースはラリー・カールトンで、サウンドもメロディも80年代当時の典型的なAOR&アメリカン・ロック。30代の洋楽ファンに懐かしさとともにお薦め。
「トリプルショット」2ヴァージョンや、梅田ヒートビートでのライヴ音源を収録したCDと、ビデオ・クリップ集のスペシャル・ボックス・セット。それにしても「今夜はブギーバック」の“オザケン抜きヴァージョン”はいつ聴いても爆苦笑。
84年のデビュー作。ハリのあるヴォーカルとのびやかなメロディのサビが絶妙にマッチする全米2位の(5)やエアプレイのメンバーたちが作者に名を連ねる(10)といったバラードが秀逸。(1)(2)など、テンポの速い曲はシンセ中心の硬質な響きがさすがに古色蒼然。
85年の2作目。前作のタイトル曲のような大ヒットこそないものの、音は延長線上。ダイアン・ウォーレンージェフ・ローバーという才人の共作になる(2)など、曲が粒揃いで、AOR作品としての魅力はむしろ本作のほうが大きい。スローの(3)もアップ・テンポの(6)も快調。
このところ、ネオ・スウィングが勢いをつけているが、その典型的な音を聴かせるバンドの2作目。R&B、ブルース、スウィング・ジャズに敬意を表した温故知新な音楽で、ノリやすさは抜群。レイ・チャールズの(3)もオリジナルの(8)も文句なしに楽しい。
この天才肌の二人、指揮者として有名だが余技ではないその作曲作品を2枚組で。作曲年代によって作風が変化しているが比較的線の細いサロネンと構えが大きく豪快なセーゲルスタム。どちらも“一部の隙もない”というタイプではなくのびやかな持ち味。