2000年2月16日発売
力を抜いたミディアム・テンポの、柔らかいポップスが中心の作品。何気ない情景や感情を、繊細に表現した言葉遣いが知的だ。シングル曲(1)(9)はリアレンジ。(6)はトーンの低いサウンドと確信を突く詞が胸を苦しくさせる印象的な歌だ。声の伸びがいま一歩で残念。
北欧産ロック・バンドの4作目にして本邦デビュー盤。ロックを基本によりコアな方向性を示した点ではモダンな音作りがなされている(だから日本盤も出たのだろう)。が、単なるゴリ押し系と違い哀愁のバラード(3)もありで聴かせる作品に仕上げている。
日本を代表するヘヴィ・スラッシャーの約2年半振りとなる紙ジャケ仕様EPの“#1”。ノイジーなギター・ワークとグルーヴィなリズム・アレンジはいかにも90年代的だが、存在感抜群の羽鳥の変わらぬヴォーカルが、彼らならではの個性を生み出している。
人間のネガティヴさ、ダークさに焦点を当てた『#1』と対を成す、ポジティヴさを表現した作品。ある種実験的だった前作に比べ、こちらは御家芸といった感じのアグレッシヴでハードコアでスレイヤー系な内容。キャリアに裏付けられた説得力十分の音だ。
メンバーが一人加わり4人組となったアメリカのバンド、ブルー・マウンテンの新作。彼ららしいカントリー・ロック以外にも純なロック、ヒルビリー風など、なかなかにヴァラエティ豊かで楽しめる。これもプロデュースを手掛けたダン・ベアード効果?
10年以上前から、日本のヘヴィ・メタル・シーンで活動していたという彼らの代表曲をまとめた一枚。野太い一本調子なヴォーカルが英語詞を歌い、スラッシュやデス・メタル系の速い曲が多い。録音のせいか彼らの好みか、肝心の低音が全く弱いのが難点。
前作『ブラッディ・キッシズ』がアメリカでゴールド・ディスクに輝いた、NY出身のゴシック・メタル・バンドの96年のアルバム。重厚で幻想的ともいえるサウンドと、叙情的なメロディとの融合は確かに独特で、ひところのイギリスのゴス・バンドがプログレ指向になったような音世界がユニーク。
ディティールにメタル色は残るが、大筋はインパクトを付けエネルギーが爆発する方向に集約、総じてハードコア度が高い。ヴォーカルは格段に進歩、ディスチャージのカヴァーも含む本セカンドはCD-ROMとしても機能。ヴィジュアル効果も狙う。
セパルトゥラとコーンを足して2で割ったような今風ヘヴィ・ロックで疾走する、コール・チェンバーのデビュー作。暗く不穏なサウンドとハード・エッジな演奏は十分に魅力的で、今後のライヴ活動次第では、アメリカでのブレイクも期待できる注目株。