2002年6月21日発売
オスカー・ピーターソンのトリオで活躍したエリスと、スタジオの仕事に従事していた隠れた名手パルミエとの共演を捉えた2ギター・カルテットの秀作。カントリー的なノリのエリスと職人的なうまさを誇るパルミエ。両者のスタイルの違いを堪能できる。
西海岸アルトの雄、シャンクが76年に吹き込んだ、ウエスト・コースト・ジャズらしいアレンジを施した作品。ボビー・シューのセンスあふれる音色コントロールと、アルトを凌ぐシャンクのスリリングなフルート・プレイが印象的。紙ジャケット仕様の発売。
タイトル曲は濃厚で泥臭い真っ向勝負のファンク。躍動感のあるグルーヴや猥雑に揺れるワウ・ギターが、やや粘り気のあるヴォーカルとよくフィットしている。カップリングはソウルフルなスロー・ファンク。いずれも彼自身の“黒さ”がストレートに伝わってくる。
ベルリン・ドイツ・オペラの首席オーボエ奏者として活躍する渡辺克也が、プッチーニやヴェルディ、ヘンデルなどのオペラのアリアや美しい旋律の作品をたっぷりとオーボエで歌う魅惑の1枚。
デビュー15周年記念第1弾。デビュー盤から振り返って抜粋した曲に新録音も加わった初のコンプリート・ベスト・アルバム。フレンドリーでアットホームな雰囲気。聴いているだけで元気が出てくるコクブ・ワールドにゆっくりゆったり浸れる一枚だ。
彼女のアルバムの中から、サンバ、ボサ・ノヴァ系の楽曲をまとめたコンピレーション。「スキンドゥ・レ・レ」の別ヴァージョンほか、未発表オリジナル曲も収録している。
最強の大関から人気タレントへ。KONISHIKIが従来からのハワイアンだけなくコンテンポラリーなスタイルにも取り組む。全12曲中5曲が彼の自作曲。現役時代はプッシュ、プッシュだった彼もここでは引いたり、弾んだりして、体型通りの幅広さだ。
ソロ・ヴァイオリニストとして国内外のいくつものオーケストラと競演を続けるかたわら、オリジナルの創作でも注目できる活動を続ける川井郁子の3作目。アルバムタイトルの自作に加え、採用した名作小品にも独自のアレンジを施し、情熱、ロマン、静寂に満ちた作品となった。
ロサンゼルス出身の過激な5人組のデビュー・アルバム。パンキーと一言でかたづけるには切迫感のありすぎるジョー・カーダモンのヴォーカルが突っ走る。ノイジィなサウンドそのままに、いかれた連中の様子は、エキストラ・データのビデオでも垣間見られる。
(1)は永六輔作詩・小沢昭一作曲。(2)はご存じ(の向きも少なくなったか)西条八十の詞。戦前生まれにとって、童謡がどれくらい身体にしみ込んでいたか、としみじみ思いをはせる。“戦争”というものへの理屈を超えた嫌悪感を直截に表現し続ける姿勢に“疵”の深さを見る。
北欧メロディック・デスの原イメージ形成に大役を果たしたこのフィンランド産ベテランも、今では独自の叙情ヘヴィ・ロックの道を独り歩む孤高の存在に。2年ぶり7作めとなる本作もここしばらくの流れを継いで中速曲中心の作風。メロディの詫び寂びが良い。