2002年6月発売
東京生まれでロンドン在住のギタリストがセルフ・プロデュースしたインスト集。ハワイアン、ブルース、カントリー、ダブなどさまざまなジャンルが適度に融合した、ゆる〜い心地よさが魅力。
貫禄の5作目。マイケル・ベインホーンによるスケール感あふれる音像の中に耳触りのよいメロディと不穏な轟音が同居し、複雑に音のからんだ細部の作り込みに耳がとらえられずにはいられない分厚い激重音を創出。即効性を失ったかわりに優れた隠喩力を得た。
メタルの“帝王”オジーのデビュー作(80年発表)のリマスター再発盤。夭折の天才ギタリスト、ランディ・ローズの没後20年という節目に、なんと、リズム・トラックを新たに録り直してのリフレッシュ作にもなっている。生々しいサウンドは一聴の価値アリ!
ランディ・ローズ在籍時の81年に発表した名作セカンド・アルバムの新規リマスタリング……のみならず契約問題で訴訟となったリズム隊を新たに差し替え録音して新ヴァージョンに作り替えた再発盤。全体のイメージは変わらないので旧来の支持者もご安心を。
2002年はランディ・ローズの20回忌。これは追悼盤として発表(87年)のライヴのデジタル・リマスター盤。マスト・アイテムゆえ説明不要だがオジー作品の傑作であり、オールタイム・ベストとだけ言っておく。本来2枚組だったが1枚にまとめたのは今回が初。
引退宣言(のちに撤回)後に発表された91年作品。精神的・肉体的に追いつめられていた時期だが、バラエティに富んだスケールの大きい楽曲を貫禄十分に歌う姿には、そうした苦悩が微塵も感じられない。ザック・ワイルドの柔軟なギターも光る傑作。
噺の刈り込みの巧みさはさすがで、明るくテンポのよい高座を思いだす。ただ、晩年は自身のスピードに乗り損なうときもあった。若々しさと円熟味の齟齬とでもいうべきか。ひょっとしてそのあたりに“志ん生”襲名を躊躇してきた原因があったのでは、とは暴論に過ぎるか。
色は匂ヘと散りぬるをシリーズの“ろ”の巻で、父親の五代目志ん生も演じた名作。吉原での道楽が過ぎて勘当された若旦那が、思いがけなく悲惨な母子家庭に救いの手を差しのべ人情に目覚める。志ん朝の端正な語り口と若旦那のおっとりとした描写ぶりに名人の味が……。
故古今亭志ん朝が残した音源。八代目文楽が得意とした噺を志ん朝が若々しい口調の色気で演じている二題を収録。77年の『志ん朝の会』で収録した「酢豆腐」では、知ったかぶりの若旦那が酢豆腐を食べるシーンでのおかしさは逸品。76年の「鰻の幇間」も収録。★