2003年1月22日発売
とかくスネークマン・ショーのインパクトによって語られがちだが、楽曲的にも当時の最先端。(2)はニュー・ウェイヴの体現だし、古典的名曲(6)のカヴァーを組み込む構成も斬新。“アーティスト”が乱立する現在では、爆笑必至の(11)に内包された皮肉の味も強まっている。
YMO史上、もっともダークで、もっともハイ・クオリティなアルバムの再CD化。ファンの間でも最高傑作に挙げられることの多い本作は、“世界初のアンビニエント・テクノ”として、永遠に聴き継がれるべき作品といえるだろう。メンバー3人のインタビューも必読。★
テクノ、エレクトロニカ、音響系……のアーティストたちがいまだにひれ伏すしかない最高傑作。史上初のサンプリング使用にして最高のポテンシャルを引き出し、あらゆる音楽の“ソウル”を飲み込んだ音楽は、ホントいわゆる“テクノデリック”なのだ。★
83年5月24日にリリースされた『浮気なぼくら』と、同年7月27日にリリースされた『インストゥルメンタル』を2枚1組にして、CD化されたもの。どちらもそれぞれ、彼らの作品の中では特にポップなものといっていい作品だ。
再発盤です、念のため。祭の後的な虚無感、防菌加工チックな楽曲の清潔さもさることながら、「ご注文は?」なんて言う15年前の三宅裕司率いるS.E.Tの空振ってるギャグも20年の月日を感じさせる。しかしなんで出版化しないの? 購入者のみ応募できる限定300冊の“YMO読本”。
「散開」LIVEである武道館公演を収録したアルバム。ドラムにデヴィッド・パーマーを加え、バッキングにテープを使用したサウンドは、YMOのファースト・フィナーレにふさわしい完成度の高さ。
ヨーロッパ系ジャズ・ポップに通じる歌声が魅力の宮原永海(みやはらなみ)。2001年オリコン・ネット・オーディションでグランプリに輝いた彼女の7曲入りアルバム。大人のムード満点!
元ホフ・ディランのメンバーが主宰するレーベル、BANGPAKからの第1弾。リズム・ボックスとオルガンをDJブースに持ち込んだライヴの斬新さをそのまま収めた、タッカーの衝撃作。
ロドリーゴといえば、「アランフェス協奏曲」や「ある貴紳のための幻想曲」等のギター協奏曲ばかりが有名だが、このCDにあるように管弦楽曲もいくつか残した。それらはやや印象派的で擬古典的でもある。演奏は風通しがいい。なお協奏曲のソロは繊細。
発売元
キングレコード株式会社着実に歩を進めてきた全集は18を数える。復活祭にちなんだ3作を聴く今回はTpも活躍。日本の古楽演奏レベルの成熟度を測る目安ともなるこのシリーズ、演奏も録音もきわめて安定したもので、バックアップの企業メセナが珍しく安定していることも記したい。
ザンデルリンク87歳の時の録音。第2楽章での強い緊張感のもとでの堂々とした歩み、第3楽章でのリズム感など素晴らしい。テンポを揺らしたり、ことさらブルックナーの雄大さを強調することはないが、細部にまで行き届いた視点と全体のバランスとが絶妙である。★
何年ぶりだろう? ニューヨークでの刺激的な音作りなどをはさんで、再びトーレ・ヨハンソンをプロデューサーに起用した伸びやかなポップス。すべてトーレの打ち込みと演奏によるものだが、機械的ではなく実にハート・ウォーミング。ファルセットがとてもキレイ。