2005年11月発売
人気、実力ともに世界のトップ・クラスのヤンソンスの魅力は“現代的スタンダード”ではないかと思う。十分に洗練されているが、メリハリやコントラストが明快につけられ、親しみやすい演奏。ライヴならではの緊張感や求心力もこのシリーズの魅力だろう。
「火の鳥」から意外な響きが聴こえてくる。ふわり音色が受け渡されるはずのパッセージがゴツと滞る。炸裂するトゥッティの背後で金属打楽器の残響が蒼く漂う。シチェドリン作品でもパスティシュのような意匠のなかから突如異形の音の形が現れる。津々のライヴ。
いまや世界最高の指揮者と称えられるヤンソンス。個性の異なるオケを率いても確実にハイ・レベルな響きを引き出すテクニック。ここでもバイエルン放送響の能力をフルに発揮させ、ダイナミックな演奏に仕上げている。彼が多くのオケに信頼される理由がよく分かる。
テーマ別、手頃なコンピレーション・アルバム・シリーズ『イマージュ』に、クラシックが加わった。第1弾は作曲家編。バッハ、モーツァルト、ショパンが選ばれて、気楽に楽しく聴けるアルバムに仕上がっている。
復活アルバム第1弾。2002年ラスベガスで行なわれた一夜限りの特別なステージの模様が収録されているということもあってか、何枚かあるライヴのうちでもどこか特別な熱気があるように感じられる。演奏だけでなく、カヴァーも含め、選曲も興味深い。
ディーヴァ系ヴォーカルとR&B〜ヒップホップ色濃い生演奏とを組み合わせたユニット。このサードではオリエンタル風味やディープ・ハウス風など新機軸が加わり、曲の振幅性がより広くなった印象。特にRingのヴォーカルはより艶やかになり表現力が高まっている。
いきなりビーチ・ボーイズ風にオープニングを飾り、タイトルよろしくトゥウィンクルなポップ・ナンバーが次々にページをめくってくる。バックグラウンドは60年代以降のアメリカン・ポップス・カラー。こういう楽しいアルバムは理屈抜きに楽しむのがよろしい。