2005年5月18日発売
ベテランのピアニストが、ベースの巨匠ロン・カーター、気鋭ドラマーのオマー・ハキムと組んだ、まさにVIPにふさわしいトリオ。華のある流麗なピアノをスウィンギーなベースと切れ味の良いドラムスがサポート、オーソドックスなジャズを小気味よく楽しませる。
97年に結成された4人組ヤング☆ナッツのマキシ・シングル。ジャイヴを現代の感覚と日本語で表現する彼らの、コミカルでシュールな世界が味わえる。1930〜40年代の音楽を愛する人は要チェックだ。
2005年でデビュー10周年を迎えた彼女の3年2ヵ月ぶりのアルバム。1月にリリースした(10)、4月に発売した(3)などのシングル曲を含めて、真夜流ポップ・スパイスを10曲に振りかけた。歌の表現力に加えてサウンドの引き出しも増えた。表現者としての今後が楽しみになる一枚。
制作・出演
イングヴァル・ヴィクセル / ジェイムズ・レヴァイン / フィルハーモニア管弦楽団 / プッチーニ / プラシド・ドミンゴ / ミラノ・スカラ座管弦楽団 / メトロポリタン歌劇場管弦楽団 / レナータ・スコット / ロリン・マゼール今となっては多少重ったるい気がしなくもないが、ことさら特別なことをするでもなく、穏やかで自然体のモーツァルトが聴かれる。しかし聴いているうちに、どこか不思議な懐かしさが込み上げてくるのも事実で、それはこのコンビならではのものかもしれぬ。
クーベリックが約20年にわたって音楽監督を務めた手兵バイエルン放響とのモーツァルト“後期6大交響曲集”からの分売。おおらかな温かさと誠実さに満ちたジェントルなモーツァルトである。録音当時66歳だったクーベリックの円熟の境地が味わえる。
端正で美しいモーツァルトが、ここにある。何か特別なことをしているわけでなく、丁寧に一音一音を紡いで織り上げているだけだが、出来上がったものは、肌理が細かく陰影に富んだ微妙な美しさを持っている。プロの仕業だなあ。聴くほどに味わい深さが増してくる。★
最充実期のクーベリックが手兵バイエルン放送響と残したシューマン。ゆったりとしたテンポで進められるが、音楽が剛毅で折り目正しく、まったく弛緩しない。まさにドイツ音楽というべき演奏。オーケストラの渋めの音色も作品によく合っている。
クーベリックにとってのベスト・コンビネーションは、晩年に再会したチェコ・フィルでもなく、ミュンヘンのこのオケ以外にないと今さらのように確信される。古風で少々さびれた典雅さが古いドイツの空気感を表出させる、説得力あふれるシューマンは逸品。
明治はじめの六代目桂文治が得意だったという「小烏丸」は、今ではめったに聴けない噺だ。川柳や芝居がかりのセリフがアクセントになっている。同様に「辻八卦」でも芝居「忠臣蔵」の「四段目」と「五段目山崎街道」のセリフが……庶民の教養がポイント。
ドラマ『タイガー&ドラゴン』にもレギュラー出演した昇太の古典落語二題。若手きっての名人も、もう40代半ば。モダンなセンスと古典の世界を無理なく結ぶ話芸は、すっかり名人の領域だ。本人による音声解説“トーク・ライナーノーツ”は重宝する。★
リストに続く第2弾。「24の前奏曲」では前半部分はやや抑制した、冷静な弾き方に徹しているが、ライヴのように徐々に熱を帯び、曲によってはスケールの大きさもしっかりと披露してくれる。最後の夜想曲も若々しい抒情と繊細さにあふれた演奏。