2007年5月23日発売
3曲ともOEKの委嘱作品。2007年尾高賞受賞作である新実作品は緻密に書き込まれた秀作。最後に鎮魂の意味でバッハが引用される。映画やドラマの音楽で知られる渡辺の作品はドラムを中心とした楽しい曲。フランスのブトリーの“浦島”も面白い。
意外にも希少なバレンボイムのマーラー録音。ダイナミクスと色彩表現の緻密さに加えて、音楽としての本質を見誤るほどの言語情報の氾濫を指摘していたバレンボイムの、作品への共感の密度がどのように表現されるかが聴きどころ。混沌と静謐の調和が美しい。
森大輔の6thシングルは、感情的なメロディを奏でるピアノと優美なヴァイオリンの音色が溶け合ったスロー・バラード。余計なものを省いたシンプルなアレンジからは、彼のトラックメイカーとしての才能が感じられる。
85年発表の記念すべきデビュー・アルバム。全編にフィードバック・ノイズが渦巻くバンド・サウンドは、当時「ピストルズの衝撃」と評された。ドラマーのボビー・ギレスピー(現プライマル・スクリーム)が発表後に脱退。
世に衝撃を与えたデビュー作で聴かれたノイズ・サウンドというよりは、英国特有の憂いを含んだ甘いメロディに重点を置いた印象の2ndアルバム(87年発表)。グルーヴィなテイストも増して、60'sポップ的なサウンドが際立つ作品だ。
前作から一転、全編にドラム・マシーンによる打ち込みを多用した3rdアルバム。影を潜めていたフィードバック・ノイズも復活し、硬質でアシッドなダンス・グルーヴに彩られている。「ヘッド・オン」はのちにピクシーズがカヴァー。
ノイズ・グルーヴと甘いメロディ、生ドラムが繰り出すデジタル風のビートが絶妙なコンビネーションをみせる4thアルバム(92年発表)。既発3作品のサウンドをバランスよくミックスした集大成的な仕上がりだ。
94年発表の5thアルバムは、彼らの代名詞的なフィードバック・ノイズがまたも影を潜めたターニング・ポイントといえる作品。「サムタイムズ・オールウェイズ」をはじめ、全体的にアコースティックな雰囲気でまとめられている。
ポスト・パンク激動期のUKニューウェイヴ・シーンにおいても異彩を放ち、ネオ・サイケデリックの旗手としての存在感を決定づけたエコー&ザ・バニーメンの記念碑的なデビュー・アルバム。
気高いヴォーカルとシンプルなリズム・セクション、陰影に富んだメロディの絶妙な融合により、ネオ・サイケデリックの境地に達した、クールで繊細なエコー&ザ・バニーメンの衝撃2ndアルバム。
ヒット・シングル「バック・オブ・ラヴ」「ザ・カッター」を収録。張り詰めたテンションとスピード感にあふれたエコー&ザ・バニーメンの傑作3rdアルバム。全米チャート2位を獲得した代表作だ。
ストリングスをフィーチャーし、ヨーロッパ的な耽美感を漂わせたアコースティック色濃いエコー&ザ・バニーメンの通算4作目。代表曲である「キリング・ムーン」「シルヴァー」などを収録。
タイトルにバンド名を冠し、原点回帰を彷彿とさせつつ、アレンジの効いた開放感と成熟が伝わってくる87年発表作。第1期のエコー&ザ・バニーメンにとって、事実上のラスト・アルバムとなった作品。
米ユタ州出身のパンク/スクリーモ・バンドのサード。エモなメロディが勢いイッパツ駆け抜ける元気ナンバーから、しっとり系バラード、ゴス風味のヘヴィ・チューンまで、よくプロデュースされアレンジも練られた多彩な楽曲がバランスよく配されている。
日本を代表する女性ポップシンガー竹内まりや。6年ぶりとなる待望のアルバム!「返信」「シンクロニシティ(素敵な偶然)」「スロー・ラブ」「明日のない恋」「君住む街角」「クリスマスは一緒に」「人生の扉」、松たか子に提供した「みんなひとり」のセルフカバーまで全12曲を詰め込んだベストといっても過言ではない作品に仕上がっている。
ギル・ノートンのプロデュースによる英国ウェールズ産の2年ぶりの3作目。米国のエモいバンドからの影響を感じさせるメロディのサウンドだが、慎み深くもダイナミックなプレイで一気に聴かせる。日本盤は2曲追加され、メンバーの詳細な解説(和訳)付き。
制作・出演
アリ・ジャクソン / クリスチャン・マクブライド / クリス・チーク / ジョシュア・レッドマン / ジョー・ロヴァーノ / ドゥェイ・レッドマン / ブライアン・ブレイド / ラリー・グレナディアジャズ界のエリート通算11枚目のアルバムは、ベースとドラムの伴奏のみで新たな可能性を模索した文字どおりの意欲作。ロリンズの名盤『ウェイ・アウト・ウエスト』の21世紀版といったところか。世代の異なる同業者との共演も3曲収録。日本版のみの2曲追加。★