2008年1月16日発売
カラヤンの3種目の「魔笛」。夜の女王に、当時新人だったオットを据え、ほかはベテランで固め、寸分スキのない演奏を展開している。ジングシュピールといった軽さは微塵もない、堂々とした演奏だ。
制作・出演
アグネス・バルツァ / アンナ・トモワ=シントウ / カラヤン / サミュエル・レイミー / パータ・ブルチュラーゼ / ヘルベルト・フォン・カラヤン / ベルリン・ドイツ・オペラ合唱団 / ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 / モーツァルト / ローレンツォ・ダ・ポンテライヴ盤や映像を含めて4種ある「ドン・ジョヴァンニ」のうち、これは唯一のスタジオ録音。晩年に完璧なものを残したいということからか、歌手も吟味され、精緻精妙でスケールの大きな演奏となっている。
制作・出演
ウーゴ・ベネッリ / カルロ・ベルゴンツィ / ジュゼッペ・タッディ / ジョーン・カーライル / ヘルベルト・フォン・カラヤン / ミラノ・スカラ座合唱団他 / ミラノ・スカラ座管弦楽団 / レオンカヴァッロ / ローランド・パネライデル・モナコ盤と双璧と言われている録音。カニオのベルゴンツィは、デル・モナコに一歩譲るが、歌手、合唱団のバランス、最後まで緊張感が持続した演奏など、全体の出来はこちらが上か。録音史上に残る名盤だ。
制作・出演
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 / ウィーン国立歌劇場合唱団 / カラヤン / カーティア・リッチャレッリ / バーバラ・ヘンドリックス / フランシスコ・アライサ / プラシド・ドミンゴカラヤンの円熟した指揮が隅々にまで行きわたった名盤。盛り上げ方は天下一品で、1フレーズごとに磨き上げられたサウンドも人工美の極致をいっている。ドミンゴら豪華キャストによる充実した声楽陣も魅力だ。
1963年のレオンタイン・プライス盤以来、カラヤン2度目の「カルメン」。オリジナルに最も近いアルコア版を使い、セリフ部分は別キャストを用意するという凝りよう。歌手ではヴァルツァのカルメンが秀逸だ。
カラヤンの2種ある録音のうちの旧盤の方。やはりプライスとステファノの組み合わせが魅力的。それにスカルピアを歌うタッディの悪役ぶりはなかなか凄味がある。カラヤンのドラマの構築がまた見事。
2007年にデビューした4人編成バンドによる初のフル・アルバムは、適度な軽さとしなやかさをたたえ、時に鮮烈な、時に柔らかな景色を浮かび上がらせる。耳になじむヴォーカル、絶妙なコード感を放つサウンドが心地よく、充実度の高い仕上がりといえる。
卵巣腫瘍で音楽活動を休止していたシンガー・ソングライターの復帰作とも言えるサード・アルバム。本人も「丸裸ですっぴんのアルバム」と語るとおり、派手さはないが、あたたかくやさしい楽曲が並ぶ。ドラマ『死化粧師』の主題歌「ココロの鍵」も収録。
英国のトリオによる72年のデビュー作が紙ジャケにて再発。メンバーは全員10代で、グレッグ・レイクのプロデュースのもと、ハードな展開も叙情テイストもない交ぜの、若さに任せた奔放なパワーが詰め込まれている。隙間を活かしたサウンドも実に生々しい。
平均年齢17歳という若さが話題となった、ブリティッシュ・ハード・ロック・トリオのセカンド・アルバム。72年作品。グレッグ・レイクが高く評価した確かな演奏能力と、センスのいいマテリアルは今聴いても新鮮だ。もう少し長く活動できれば華が咲いたかも。
モーツァルト生誕200年記念として録音された全集の第1集。クラウスの代表的なものであると同時に、数多(あまた)ある全集の中でも異彩を持った名盤だ。ソナタも小品も独特の芳香を放っていて美しい。
モーツァルト生誕200年記念の年に録音された全集の第3集。クラウスの最良の状態での演奏が優れた録音で残された、まことにありがたい一枚だ。後期のソナタなど、比べようもない美しさにあふれている。
モーツァルト生誕200年記念として録音された全集の第4集。クラウス全盛期の演奏で、モーツァルトの全集の中でもトップに挙げる人もいるほどの名演だ。ここでは、とりわけ第8、9番のソナタが素晴らしい。