2008年1月発売
蠱惑的なまでに艶やかな音色、ぴたり逸らさずキメて魅せるワザの身振り、余すところなく音にのせてほとばしるパッション。冒頭のヴィタリから、持てる才と魅力を全開。情の運びは少々直線的だが、迫りくる音の力が圧巻。イキのいい新星の登場である。
山形交響楽団のメンバーは約50名。この人数でブルックナーをやってしまう。当然ながら響きの分厚さや壮大さはないけれど、各パートの生の音が聴こえてきて、まるで自分が団員の一人で弾いているような気分になる。SA-CD5chによる録音が生々しい。
沖縄・宮古島出身の4人組、gulffの4枚目のアルバム。タイトルは“東京を歌い飛ばせ”といった意味だろう。全体にソツがなく、少し昔の優等生バンドといった印象だが、ウチナーグチで歌われる「なりやまあやぐ」は詞曲ともにずば抜けてイイ。この路線をもっと増やすべき。
ヨーロッパのメタル・シーンを牽引するエドガイのトビアス・サメットによる壮大なプロジェクトが、ついにその全貌を現した。メタル・オペラという彼が切り開いたジャンルの可能性をさらに広げ、綿密に練られたコンセプトのもと、独自の世界観の創造に成功。
フィンランドのメロディック・デス、ノーサーの通算5作目。硬くタイトなリズムとリフはさらに強力になり、そこに扇情的なメロディが絡みつきながらドラマを形成する。随所にフックあるコーラスや展開を持ち込み、曲作りとアレンジもスケール・アップした。
男性4人組メロディアス・ハード・ロック・バンドが2007年12月の5作目に続いてリリースしたのは、2007年9月のシュトゥットガルト公演のライヴ・アルバム。6月の来日公演直後の演奏からは、古典的ともいえるハード・ロックの魅力がたっぷりと伝わる。
デス・キャブ・フォー・キューティーのギタリストのファースト・ソロ・アルバム。みな自作の曲で、ポップかつメロディアスでもあるが、デス・キャブ〜よりもメリハリの利いたハードな曲が多く、彼のデリケートな歌声も瑞々しくてイケる。「LIKE A SPARK」は日本盤のみ。
期待の若手女性フルート奏者のデビュー作。彼女率いるバンドに、彼女もメンバーの一員であるPhonoliteの仲間たちが参加し、映像的イメージが広がる物語的展開によって、カラフルで起伏に富んだサウンドが生まれている。表情豊かなフルート演奏がみずみずしい。