2008年7月9日発売
寺内タケシとブルージーンズの2枚組アルバム。寺内タケシの神業的なギター・プレイは、ファンのみならず、多くのギター愛好家をときめかせてくれそうだ。本作を聴きながら、ギターの魅力について語るのもいいかもしれない。
没後250年へのボストリッジからのトリビュート・アルバム。その心は“ヘンデルのテノール復権”。女声やカストラートの影にあったテノールに光を当てることで、変幻自在の多様さをもつ作曲家の実像を浮き上がらせる、ボストリッジらしい叡智の輝き。★
新進気鋭のコロラトゥーラ、ダムラウの意欲満々でテンションの高い歌唱が繰り広げられる。“モーツァルトとサリエーリ”をテーマに据えて、自らが楽曲の発掘から手がけて完成させたアルバム。新世代ソプラノの知力も実証して、時代の息吹を実感させる。★
『GAME』後初となるシングルは歌ものとしての強度を上げている感がある。そんなエレクトロのキュートさにメロディの引きの強さを加えたサウンドは、親しみやすさの入り口を広げており、よりお茶の間アイドル感が出ている。まさに2008年のJ-POPアンセムの趣。
2001年結成の6人組レゲエ・バンド、2年ぶりの通算3作目。レゲエはもともと夏に似合う音楽だが、彼らはとりわけそう感じさせる。歌心を持ったバンドで、日本のレゲエ・シーンの厚さを実感させてくれる。ヴァイオリニストがいるのが特徴。
沖縄発のロック・バンド、ORANGE RANGE。楽曲の瞬発力は5枚目になってもまったく衰えていない。一枚通してポップでスウィートな作品ではないため、爆発的なセールスは望めないかもしれないが、このやんちゃなごった煮サウンドは実は彼らの真骨頂。
10枚目のシングル。ストレートな歌声の高音部がせつなさをより際立たせる「ブルーバード」は、テレビ東京系アニメ『NARUTO?ナルト?疾風伝』オープニングでもおなじみ。爽やかなギター・サウンドにのせた「夏色惑星」では、甘酸っぱさをしのばせてキラキラと輝く夏のシーンが目に浮かぶ。
米国出身のガールズ・ロッカー、クリスタル・マイヤーズのデビュー・アルバム。「アンチ・コンフォーミティ」をはじめ、力強いメッセージを持ったパンキッシュでメロディアスな楽曲群が楽しめる。
キーボードを弾きながら歌うシンガー・ソングライターで、ここでは4曲がオリジナル。ソウル愛好から得たメロウさや円満さを出そうとする方向性を持ちつつ、歌謡曲カヴァーもするなど、幅の広い行き方を標榜している。フル・アルバムとしては2枚目となるよう。
1年4ヵ月ぶりの両A面シングル。出だしから爆裂大音響、絶叫シャウトで捲くし立てるホルモン・パワーが全開! 超攻撃的なサウンドとメロコアが合体した劇熱な世界が容赦なく覆いかぶさってくる。記録的な猛暑の中、激辛カレーのごとく、サディスティックに癒される。★
湘南乃風のメンバーとしてシーンをリードしてきた男が満を持して放つファースト・ソロ。サウンドはメロディアスなルーツ・レゲエからイケイケのダンスホールまで多彩だが、美しいハイ・トーン・ヴォイスと真摯なメッセージが太い芯を通している。楽しめて胸に沁みる快作。
EGO-WRAPPIN'ならではのエキゾティックなメロディと熱いホーン・サウンドが夏を感じさせる「Go Action」は、ライヴでお客さんと一体になって盛り上がる光景が目に浮かぶようなゴキゲンなナンバー。「Girls Just Want To Have Fun」では、あのシンディ・ローパーの名曲をスカ・ビートでカヴァーしている。