2008年9月発売
ドキュメンタリー映画『ヴォイス・オブ・ヘドウィグ』で見せた“へたれ”な横顔が印象的だったこの人。3年ぶりのアルバムでも、表題やビジュアル含め、えも言われぬユーモアがにじむ。曲はポップなのに編曲がとっちらかった今回も、憎めない出来ではある。
沖縄・石垣島出身の女性二人組デュオのカヴァー・アルバム。喜納昌吉の「花」や森山良子の「涙そうそう」など沖縄にゆかりのある曲からサザンの「TSUNAMI」、山下達郎の「さよなら夏の日」などロングセラーのヒット曲まで、夏を感じさせる曲を収録。美しいハーモニーに癒される。
吉田恭子の通算7作目となるアルバム。着実にキャリアを積み上げてきた吉田の、豊かな表情が光っている。白石光隆との息もピタリとあって、多彩でロマンティックなヴァイオリンの世界を楽しませてくれる。
新進ピアニスト、西山瞳のSOL第4弾は、2曲でギターが加わるピアノ・トリオ作。スタンダード「朝日のごとくさわやかに」以外は自作曲。多彩なサウンド・カラーをトリオで表現、ギター参加曲はパット・メセニーを彷彿させる。コンテンポラリーな感覚のアコースティック・ジャズが新鮮。
今まであまり日本で紹介されることのなかったスパニッシュ・メタル・シーン。カインズ・ダイナスティはその中でも新しい部類に入るが、自ら“ヴァンパイア・メタル”を標榜するだけあって、そのメロディック・パワー・メタルは不穏な空気を存分に漂わせている。
本籍は浪曲師、現住所はマルチ三味線アーティストの国本武春の3枚組ベスト盤。ロック、ブルース、ブルーグラス、もちろん浪曲までパワフルなパフォーマンスを満喫できる。ディスク1の「Hobo」なんて和製ホーボー・ソングの極致だ。抜群のスピード感で最後まで突っ走る。
実力派女性ヴォーカルの実質的デビュー作。その表現は力強く個性的で、若きビリー・ホリデイを彷彿とさせる。久々にジャズ・ヴォーカルのスターが生まれそう。弾き語りのピアノの実力もかなりのもので、大いに今後が期待できる人材と強く思った。★