2009年10月28日発売
8年ぶりのソロ・アルバムは、同業歌手とコラボした曲を含む異色の作品。参加は小田和正(「手紙にかえて」)、ASKA(「愛していたい」)、富田京子(「バイバイロマンス」)、平原綾香(「昨日からのメッセージ」)など。チューリップ再結成を経て再び、自身の音楽へ新たな風を送ろうとしているよう。抽象的な詞を語るように歌い始める「こもれび」が、不思議な余韻を残す。
MIGHTY JAM ROCKのアウトワークスを集めたアルバム。さまざまなレゲエ・アーティストに提供した楽曲を集めた一枚で、MIGHTY JAM ROCKの作品とは一味違った、彼らの新たな側面を発見できる。
シングル4曲を含む、2年ぶり5枚目のアルバムは、彼女のみごとなストーリーテラー(同名曲も収録されている)ぶりを発揮している。濃密なファンタジーの世界を描きながら、随所に垣間見せてくれる真実の影にドキドキしてしまう。一曲一曲、不可思議な期待で次の扉を開くように聴いた。
韓国出身のDJクラジクワイを中心とし、アジアのクラブ・シーンを席捲しているユニットのアルバム『ムーチョ・ムジカ』(2009年)のリミックス。彼らの特徴であるポップさを活かしつつ、より昂揚感のある音作りがされている。DAISHI DANCEや中田ヤスタカ(capsule)などがリミキサーとして参加。
J-POPの数々を日本語でカヴァーし巷で話題を振りまく彼が、今度はラブ・ソングに焦点をしぼり作品を届けてくれた。とはいえ、なかには『うる星やつら』のテーマや70年代ナンバー「なごり雪」など変化球もあり。特に、元歌はブロンディ?と錯覚しそうなアレンジの前者が面白い。
女性ヴォーカリストを迎えたデュエット・アルバムの第2弾。いずれも歌姫たちの声を上手く活かしたアレンジとなっている。森高千里の歌声も聴きどころだが、エネルギッシュな原曲とは対照的な、柔らかい歌声の遊佐未森の「フレンズ」が、意外にもハマっているのに驚かされる。
豪華女性アーティスト陣とのデュエットによる、J-POPのカヴァー・アルバム第2弾。数ある名曲の中から、森高千里との「雨」や“冬の女王”広瀬香美との「クリスマスキャロルの頃には」などを収録した充実の一枚だ。
ラン・ラン初の室内楽録音。しかし、アンサンブルの土台を築いているのはマイスキー。でも彼は特に引っ張ることなく、残る二人が自在に動き、持ち味を十分発揮できるように取りなしている。特にラン・ランの瑞々しい音色は印象的だ。レーピンも慎ましやか。
これを“老境”と言うのだろうか。二人の感情がぶつかり合うスパーク、2台のピアノが炸裂……、その実音楽はクールなのだ。だからシューベルト的優しさも、ラヴェル的音の綾も生き生き表現される。とてもザルツブルクでの一夜の楽しみに終わらせるのは忍びない。それを居ながらに追体験できる喜び。
ドイツ・グラモフォンの創立111周年記念企画。DGに遺されている古今の名指揮者、大指揮者の名演を、CD6枚に111曲収録した、一大管弦楽曲集となっている。DGの歴史もレコードの歴史も一望できるBOX。
ネオ・ソウル界の実力派として知られる南部出身歌手の通算4作目は、スタックス/コンコード発。80年前後にブラコン制作者として活躍したリオン・シルヴァース?をプロデューサーに立て、本人も作曲や編曲に大々的に関わる。やはり、訴求力たっぷりの歌に降参。
マイケル・ジャクソン及びジャクソン5の名曲を、トップ・アーティスト/DJたちが集結しリミックスした追悼アルバム。Qティップやダラス・オースティンといった大物たちが、名曲の数々をアレンジしている。マイケル公式Tシャツも販売中!!
「Live or Die」以来1年7ヵ月ぶりのリリースとなるシングル。中田英寿出演の「コカ・コーラ ゼロ」“ワイルドボクササイズ”篇TVCMとなった「ZERO」を収録。重量級のギター・サウンドが印象深い楽曲だ。
前作『ザ・レッド・アルバム』(2008年)からわずか1年で発表されたウィーザー7枚目のアルバム。そのリリース間隔の短さを表わすかのように、スカッとした明朗なナンバーが揃う。曲の幅やポップ市場向けの軽めの音は好みが分かれそうだが、ライヴ映えは良い作品だと思う。
ショパンがピアノ独奏曲として完成の域に高めたノクターンの名曲を中心に、優雅で上質な眠りに誘うクラシック曲を集めたアルバム。上原彩子によるチャイコフスキーのノクターンなど、一流のアーティストによる演奏が嬉しい。
研ぎ澄まされた感性が捉えた繊細かつ緻密な「展覧会の絵」。アンスネス自らが絵画をめでて逍遥し、心象が歩みに微妙な変化をもたらすかのようなプロムナードに心を打たれる。混濁することなく壮大に築き上げられた終曲も圧巻。新時代を画する秀美なる演奏だ。
チェリストの新倉瞳(桐朋学園研究科2年在籍)の3枚目のアルバム。チェロへの編曲もの中心だが、新倉の温かな音色に魅了される。チェロのオリジナル曲であるショパンのソナタでは、ショパンを得意とする高橋多佳子のピアノも聴きものとなっている。