2010年6月発売
安永徹がコンマス席からオーケストラ・アンサンブル金沢をリードした演奏会のライヴ。ショスタコーヴィチでは市野あゆみの軽快なピアノが聴ける。ハイドンでは安永もソロを披露し、メンバーとアンサンブルを楽しむ。そして丁寧に作られたシューベルト。
どうしてもリバーサイド期に注目が集まるエヴァンスだが、内在する狂気の部分が発露した後期にも聴くべきものはある。最晩年のワーナー音源からピックアップした本作で、当時の破滅的な美しさを体感したい。
ビル・エヴァンスの数あるトリオ作品、特にスタジオ録音盤に限定すれば間違いなく最高峰に位置する1977年の作品。3者並列的な演奏を信条とするスタイルにも関わらず、エヴァンスの存在感だけが際立つ一枚でもある。
危うさの色濃い作品の多いエヴァンス晩年の作品群。そんな中でも何度も聴きたくなるのがトゥーツ・シールマンスとの共演盤。曲によってはエレピを弾いたり他のメンバーが加わったりして彩りが添えられている。
結果的に最後のスタジオ・レコーディングになってしまった1979年作品。他界した兄に捧げるかたちで制作されており、タイトルがそれを如実に物語っている。ただし音はトランペットが参加するなど暗いばかりではない。
エヴァンスの死後発表され、晩年の再評価につながったライヴ盤。三人の佇まいとしては、むしろ一般のピアノ・トリオらしいもので、あくまでエヴァンスを中心にしたトライアングルだ。完全なソロ曲も収録。
エヴァンスの他界後に発表された作品には、最後の輝きを詰め込んだものが少なくない。このパリでのライヴ盤は第1弾作と対になっており、ラスト・トリオの真髄を聴かせてくれる。最後までエヴァンスはエヴァンスだったことがうかがい知れる一枚だ。
長年在籍したCBSを離れ、ワーナーで最初に発表した意欲的なアルバム。マーカス・ミラーにバックトラック制作の大部分を委ね、トランペッターに徹したマイルス。80年代の空気を多分に含んだ傑作だ。
同名映画のサウンドトラックとして制作されたもので、前作『TUTU』同様にマーカス・ミラーがサウンド・デザインを担った。スパニッシュ・テイストに彩られたマイルスのフレージングが聴ける87年作品。
生前に発表されたという点においては最後のオリジナル・アルバム。多数の共演者を起用するという復帰以降の方法論が完成を見た重要な作品で、マイルスが一人の音楽家として着地点を探さんとする姿がある。
最期までクリエイターとしての歩みを止めなかったマイルスを象徴するような作品。ラッパーらとスタジオに入るという、当時では考えられなかったことをやってのけ、後のシーンにも影響を与えた重要な一枚だ。
マイルス最晩年のライヴ音源を集めて死後リリースされたアルバム。後期の代表曲が多く収録されており、端的な集大成盤として位置付けられている。ジョーイ・デフランセスコらが参加している。
92年3月にMTVスタジオで行なわれたアンプラグド・ライヴの模様を収録した一枚。ライヴ・アルバムながら、92年のグラミー賞を獲得。全編アコギによる端正な歌が世界中に感動をもたらした。
150万枚のセールスを突破したアルバム『BEST OF』に続いてのリリースとなった、20世紀最後のスタジオ作品。クラプトンが敬愛する“ブルースの巨人”B.B.キングとの共演アルバムだ。
全米/全英No.1、グラミー賞4部門受賞、全世界で2,800万枚のセールスを記録した衝撃のデビュー作。その赤裸々な歌詞とすべてを投げ打つかのような歌が、聴く者の心をとらえる。
グラミー賞4部門に輝いたデビュー・アルバム『ジャグド・リトル・ピル』に続き、3年ぶりとなる98年にリリースした2ndアルバム。ベンモント・テンチ、グレン・バラードがゲスト参加。プロデュースはグレン・バラードとアラニス自身が務めている。