小説むすび | 著者 : アニー・バロウズ

著者 : アニー・バロウズ

忘れられた婚約者忘れられた婚約者

身寄りなき不遇なお針子がまさか、 子爵の“亡き婚約者”だったとは……。 6年前にロンドンに出てきたメアリーは仕立屋でお針子をしている。 今の生活以前の記憶はまったくなく、天涯孤独の身だ。 ロンドンでも指折りの優秀なお針子にもかかわらず無給だが、 食事と眠る場所の心配がないだけでも感謝していた。 そんなある日の朝、メアリーはお使いの帰りがけに 黒髪に全身黒ずくめの紳士に追いかけられ、怯えながら店に戻った。 あれは誰だったの? なぜだか胸騒ぎが止まらない……。  数日後、メアリーはその謎の紳士、マシソン卿と思わぬ場所で再会し、 激しい怒りに燃えた様子の彼から一方的に問いただされる! 「結婚式の前に、きみがぼくのもとから逃げた理由を教えてくれ!」 身に覚えのないことを言われて戸惑うほかなかったメアリー。その後、不幸にも彼女は雇い主から解雇され、ロンドンの外へ追いやられてしまいます。無一文で放り出され、路頭に迷った彼女の前に現れたのは、またしてもマシソン卿で……。珠玉の記憶喪失ロマンス!

お忍びの子爵と孝行娘お忍びの子爵と孝行娘

親孝行なシンデレラは、 犠牲を強いられ、追いつめられて……。 ベッツィーは丘の上に立つオークの木の下で、人知れず泣いていた。 人生でたった一度の社交シーズンに失敗したあと、 野心家の母に命じられた、恥ずべき玉の輿作戦にも失敗した。 さる貴族にキスを迫ろうとしたところ、相手が既婚だとわかったのだ。 親孝行と思って、望まぬことも頑張ってきたけれど、もう限界……。 地べたに座りこんで涙を流す彼女に、声をかける者があった。 隣の伯爵領を代理で管理しに来たという、たくましくハンサムな執事だ。 そのジェームズに小作農の娘と間違えられ、ベッツィーはむっとするが、 なぜか彼とは気安く話せて、いつしか涙は乾いていた。 本当は、ジェームズは執事などではなく、由緒正しき子爵とも知らずーー HQヒストリカル・スペシャルの刊行300冊目となる記念号! 『伯爵と片恋の婚礼』(PHS-286)の関連作である本作は、前作ヒロイン、デイジーの長兄ジェームズが執事になりすました“お忍び子爵”として大活躍。先の読めない恋物語です!

伯爵と片恋の婚礼伯爵と片恋の婚礼

あの夏、淡い想いを踏みにじった彼と なりゆきで結婚することになるなんて……。 長いあいだ兄弟たちの悪ふざけに悩まされてきたデイジーは、 男性不信のため社交界デビューにも失敗し、両親に失望されていた。 そんな折、デイジーは兄とその友人たちの信じがたい会話を聞いてしまう。 兄が「君たちの誰でもいいから妹と結婚してほしい」と頼み、 友人たちは「氷柱を抱いて寝るほうがよっぽどましだ」と答えたのだ! 何より傷ついたのは、その中に初恋の伯爵ベンがいたことだった。 夜になり、デイジーが湖上の小島でひとときの安息を得ていると、 舟で湖に繰り出した友人たちが悪戯で半裸のベンを小島に置き去りにした。 心優しいデイジーがベンを説得して自分の舟で岸に連れ帰ったとたん、 あらぬ誤解を呼んで家族中に激怒され、ふたりは結婚を強いられて……。 初恋の人ベンとの愛なき新婚生活に夜ごと枕を濡らすデイジー。ベンも嫌われていると思い込み、徹底的に新妻を避けます。やがて気持ちは通じ合いますが、めくるめく幸せも束の間、過酷な運命がふたりを引き裂いて……。A・バロウズのもどかしすぎる純愛物語!

伯爵と一夜の恋のから騒ぎ伯爵と一夜の恋のから騒ぎ

人違いの誘拐劇ーー その顛末は、傲慢伯爵との結婚? ドロシーは家庭教師として働くため、遠いエジンバラに向かっていた。 両親亡きあと4人の弟妹を養っていくには、それしか方法がないのだ。 道中立ち寄った宿で、彼女は駆け落ち途中の若いカップルに出会う。 体調を崩した女性を介抱してやると、相手の若者は何度も礼を言ったーー ドロシーの手を握りしめて。怒りの形相で男が乱入したのはそのときだ。 「伯爵家を継ぐ、僕の被後見人をたぶらかした女は君だな!」 彼はいきなりドロシーを肩に担ぎ上げたかと思うと、馬車に放り込んだ。 公衆の面前で醜態をさらされ、エジンバラ行きも逃したドロシーに、 翌朝やっと勘違いに気づいた男性は、すべての責任を取ると言った。 「僕はワースレイ伯爵、トビアス・スペンロウだ。君を妻に迎える」 ヒストリカルの人気作家アニー・バロウズが、またも舞台喜劇を彷彿とさせるような傑作を描きました! ハンサムだが頑固で不器用なヒーローと、弟妹の世話に明け暮れ、結婚を諦めていたヒロイン。そんな二人の結婚生活は、もちろん順風満帆にはいかず……?

伯爵が愛した灰かぶり伯爵が愛した灰かぶり

伯爵の目に飛び込んできたのは、 王女のドレスをまとった、清貧の乙女。 両親亡き後、エレナーは老婦人の付添人としてつましく働いていたが、 ある日突然、婦人の親戚ラヴェナム伯爵からプロポーズされる。 ハンサムでやさしい彼を密かに慕ってはいたけれど、 話が合う君となら、ベッドで飽きてからも穏やかに暮らせるだろうから、 などという理由で結婚なんて。ショックで逃げ出したエレナーは、 ひょんなことから、さる公爵未亡人の町屋敷で世話になることに。 事の顛末を聞いた公爵未亡人は面白がり、伯爵の追跡をかわすため、 エレナーを豪華なドレスと宝石で飾り、架空の国の王女に仕立て上げた。 変装の成果を試したい夫人に、あらゆる夜会や舞踏会に連れ出されるが、 そこには必ず、怒りにたぎるまなざしのラヴェナム伯爵がいるのだった。 ヒストリカルのベテラン人気作家アニー・バロウズが贈る『公爵の秘密の願い』の関連作です。伯爵は、エレナーの変装も、彼を欺くことになり自己嫌悪に陥っている彼女の心もお見通し。公爵未亡人の前では調子を合わせながらも、ある夜ついにしびれを切らしーー

公爵の秘密の願い公爵の秘密の願い

さえない私がいったいどうして、 公爵閣下の花嫁候補に……? 両親を亡くして以来、親戚に虐げられてきたソフィアのもとに ゆうべ花火見物で出会った無礼でたくましい男性が訪ねてきた。 彼はティークストン公爵を名乗り、彼女を馬車で連れ出した。 あまりの驚きに圧倒され、気の利いた会話もできないソフィアを、 公爵は名家の令嬢たちとともに1週間のハウスパーティーに招待した。 花嫁候補を見比べるために大勢まとめて屋敷に滞在させるなんて、 いったいどういう男性なの? 結婚を急ぐ事情でもあるのかしら。 とらえどころのない公爵の魅力に心乱されるソフィアだったが、 ある朝、森の中で彼に生き写しの少女と出会う。 それを知った公爵はソフィアを闇夜の密会に誘い出して……。 生き生きとした人物描写に定評のある大人気作家アニー・バロウズが、繊細かつ軽やかな筆致で公爵と乙女の心のひだを描きます。愛の伝えかたがわからず途方に暮れる傲慢ヒーローと、無欲でたおやかな薄幸ヒロインが織りなす魅惑のシンデレラ・リージェンシー!

蝶になれないシンデレラ蝶になれないシンデレラ

家なき乙女が助けを求めたのは、 “元親友”の不遜な伯爵ーー 「私を名ばかりの妻にしてもらいたいの」 震える心を抑えこみ、ジョージアナはひと息に言った。 父亡きあと住む家を失った彼女は、男性恐怖症だというのに、 利己的な継母に花婿探しを強いられそうになっていた。 切羽つまった彼女が頼ったのは、大好きだった幼なじみーー 離れていた10年間、手紙ひとつくれなかったエドモンドだった。 近寄りがたい伯爵となった彼は、ジョージアナの願いをすげなく断る。 だが、胸の谷間もあらわなドレスを継母に無理やり着せられ、 絶望的な思いで社交界デビューしたジョージアナの前に、 再びエドモンドが現れたーー冷たいグレーの瞳に怒りをたぎらせて。 エドモンドは冷淡な態度をとったことを詫びると、花婿探しに協力すると申し出ます。行動をともにするうち、10年前に身分違いのふたりの友情が大人たちの手で引き裂かれていたことがわかり……。人気作家が英国摂政期を舞台にみずみずしく描く、可憐な初恋物語。

公爵と裸足のシンデレラ公爵と裸足のシンデレラ

見えない監獄のような暮らしの果てに、 裸足のまま放り出されたシンデレラ。 母亡き後、父に捨てられ、冷たく無情なおばと暮らすプルーデンス。 良縁を探してくれると言うおば夫婦に連れられ旅をしていたとき、 プルーデンスは一人部屋に泊まることになっていたはずが、 翌朝目覚めると、見知らぬ男性の部屋に横たわっていた。 姪が汚されたと叫ぶおばの声が、宿じゅうに響き渡る。 まるで身に覚えがないし、体も痛んでいないけれど……いったい、何が? 状況もわからず自室へ戻ると、彼女の荷物はおば夫婦と共に消えていた。 文字どおり着の身着のままで放り出されたプルーデンスは、 見かねて手をさしのべてきた例の見知らぬ男性を頼るほかなかったーー まさか彼が、旅人に身をやつした、第7代ハルステッド公爵とも知らず。 高貴な身分ながら訳あって人知れず巷を旅する公爵と、勝手のわからない土地で無一文になってしまった娘。おたがい一つのベッドにいた理由が謎のまま、気まずい思いをしつつも行動を共にして……。大人気作家A・バロウズが贈る、至福のリージェンシー・ロマンス!

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