著者 : ヘレン・ビアンチン
夫を愛してしまう自分が怖い……。 社交界の誰もが知る、政略結婚なのに。 ギャビーはハンサムなスペイン系大富豪の夫ベネディクトと、 オーシャンビューの大邸宅で、誰もが羨む豪奢な生活を送っている。 しかし、ベネディクトがビジネス帝国を築くために政略結婚したことは、 上流階級の人々のあいだでは周知の事実だった。 どこか距離を置こうとする夫の心をつかみきれないギャビーは、 ベッドの上でしか愛されない悲しみを氷の仮面で隠してきた。 本当は彼を心から愛しているのに……私の役目は跡継ぎを産むことだけ。 あるとき、ギャビーの血のつながらない美貌の妹が町に帰ってきた。 姉を敵視する妹は不敵な笑みで告げたーーベネディクトを奪ってみせると。 その日から、ギャビーの嫉妬と不安に苛まれる日々が始まった! 名作家ヘレン・ビアンチンによる、最愛の大富豪との愛なき結婚生活に悩む若妻の物語をお届けします。妹の宣戦布告に対して「彼の愛人になりたいのね」とギャビーは言いますが、妹から、さも自信ありげに「彼の奥さんになりたいのよ」と返されてしまい……。
「断罪のギリシア富豪」(ヘレン・ビアンチン/若菜もこ訳)元恋人アレクシスが、父の会社を吸収した会社のトップだと知り、ナタリアは悪夢かと思った。かつてアレクシスが突然姿を消したせいで、生き地獄を味わわされたのだ…。彼を捜す間に流産してから5年。私の愛とおなかの子を捨てた人間の下で働くなんて耐えられない!だが非情なアレクシスは、ナタリアに父の横領と不倫をつきつけ、世間に公表されたくなければ彼に従うよう脅してきた。母を傷つけたくない彼女に、選択肢はなかった。なぜかアレクシスに憎まれ、彼が父娘共々どん底に叩き落とそうとしているとしても。 「欲しいのはあなただけ」(アン・メイジャー/名高くらら訳)ある朝、ファンシーは幸せな気分で目覚め、薬指の指輪を確かめた。昨夜、10年ぶりに再会した元恋人ジムと結婚したのだ。かつてファンシーは世界的デザイナーになる夢を叶えるため、ジムとの恋に終止符を打って故郷を飛び出した。夢は叶ったものの心に空虚さを抱えていた彼女は、ジムの懐かしい声や姿や存在を前に、確信したのだーやっぱりわたしは彼を愛してる!ところが今、ジムのハンサムな顔は灰色で、苦悶に歪んでいる。そして唇をかみながら、彼が告げた。「きみと結婚するなんて大ばかを…離婚したい」
私の天使を奪った悪魔に、 まさか心まで奪われるなんて……。 亡き妹の遺児と暮らすアリーズは、弁護士から突然呼びだされた。 そこで子供の父親の兄、アレクシ・ステファーノスと対面し、 怒りに震えた。先日弟を亡くした彼は、弟に子供がいたことを 初めて知り、自分が赤ん坊を引き取って育てたいと言い張るのだ。 冗談でしょう? 身ごもっていた妹を手酷く捨てた男の身内に、 愛する甥を渡すなんて、絶対にできない。 だが巨万の富を誇る富豪アレクシが相手では勝ち目もなく、 追いつめられたアリーズに、彼は非情なひと言を放った。 「この子と離れたくないなら、僕と結婚するしかない」 形だけの結婚のはずが、やがて二人の関係は熱を帯びて……。 亡き妹の忘れ形見を守るため、苦渋の決断で傲慢な富豪ヒーローと契約結婚したヒロイン。反発しつつも彼の魅力に抗えず、ベッドを共にしてしまい……。大スター作家シャロン・ケンドリックを彷彿とさせる、スター作家ヘレン・ビアンチンの名作ロマンスです。
夢に見た初恋の人からの求婚が、 これほど切なく虚しいなんて……。 インテリアデザイナーのサキは、意外な客からの依頼に驚いた。 大富豪ドミニク・プレストンが、わざわざ私を指名するなんて! じつは彼は苦学生時代にサキの実家で庭師として働いており、 思春期の彼女の憧れの的だった──姉と親密な仲だと知るまでは。 サキの家が没落した後、彼が広壮な屋敷を買い取ったと聞く。 複雑な思いを抱えたまま、彼女はドミニクを訪ねた。 改装してほしいという寝室に案内されたとき、彼が突然宣言した。 この寝室で妻とくつろぎたい。その妻になるのはきみだ、と。 サキは仰天した。これはプロポーズ? いったいどういうつもり? 訝しみながらも抗えず、甘い言葉を受け入れてしまうが……。 大スター作家シャロン・ケンドリックも太鼓判を押すスター作家、ヘレン・ビアンチンが描く、立場逆転のドラマティックな再会ロマンスです! 姉からの「あなたはただのベッドの相手。愛されていない」というひと言にショックを受けたヒロインは……。
信じた男に裏切られ、シングルマザーとなったステファニーは、 4歳になった最愛の娘を育てながら、仕事に打ち込んでいた。 美しく仕事熱心な彼女に求愛者は絶えなかったが、 ステファニーの心に刻まれた男性不信の傷は深かった。 そんなある日、彼女は新しい顧客、ラウル・ラニエと出会う。 莫大な富を持つ若きフランス人実業家は、恐ろしく尊大だった。 娘との時間がなくなるほど遅くまで働かせたうえ、 夜はパーティに同伴するよう要求したのだ。まるで愛人のように。 一瞬でも彼をハンサムだと思った自分が信じられないーー ステファニーは、鼓動が速いのは怒りのせいだと思おうとした。 『愛は脅迫に似て』のミシェルとサンドリン夫妻を覚えていらっしゃいますか? 今作のラウルは、ミシェルの兄。HQロマンスから刊行された初版時、〈パリから来た恋人〉として話題を呼んだ2部作です。ミシェル夫妻ももちろん登場していますよ。
傲慢富豪から逃れた先に待っていたのは、 甘美な罰と、愛の脅迫。 サンドリンは10歳年上の実業家ミシェルと電撃結婚した。 知的で官能的な夫を愛していたが、新婚半年で早くも暗雲が垂れ込めるる。 彼女が4週間海外の仕事をすることに、彼が強硬に反対したのだ。 妻を鳥かごに閉じ込めようとするなんて、と若いサンドリンは抗い、 書き置きを残してNYを飛び立った。 だが仕事でトラブルが発生し、滞在が延びて資金が底をついたとき、 長身で黒髪の男性が救世主さながら現れ、援助を申し出たーーミシェル! 彼は怒りを込めたキスで妻を罰し、投資の対象はきみだと告げる。 サンドリンが断れないことを承知で、彼は激しく妻を求めた! 夫婦の愛の復活をテーマに激愛ロマンスを描いて絶大な人気を誇るヘレン・ビアンチンの名作です。ルネッサンスの貴公子を彷彿とさせる魅力的な大富豪ミシェルの“脅迫”にも似た強烈な求愛行為。サンドリンはなすすべもなく彼が仕掛ける深い愛の沼にはまり……。
愛されていないとわかっているのに、 あなたの誘惑を拒みきれなくて……。 ケイトは妹とふたり、片田舎でひっそりと暮らしている。 4年前、亡き母の親友の息子で大富豪のニコラスと結婚したが、 艶聞を耳にして深く傷つき、家を出て別居しているのだ。 彼にとって結婚はただの隠れ蓑。本当に愛していたのは、 社交界の華と謳われる人妻だったなんて……。 ある日、反抗期の妹が家を飛び出して行方がわからなくなり、 ケイトが狼狽していると、家の前に見覚えのある車が停まった。 ニコラス! なぜここにいるの? 彼は悠然と妹の無事を告げ、自分が後見人になると申し出た。 だがその見返りは、ケイトが妻として彼の元に戻ることだった! クラシックな世界観とドラマティックな作風で人気のヘレン・ビアンチン。彼女の隠れた名作をお贈りします。身勝手な夫を憎みきれず、苦悩するヒロインの心情が胸に迫ります。まるで蜘蛛の糸に絡めとられたような結婚生活のゆくえは……?
3週間前に亡くなった父が、多額の借金を遺していた…。寝耳に水の知らせに途方に暮れていたサマンサだったが、せめてもの気分転換にと叔母に強く誘われ、旅に出ることにした。連れていかれた先は、シドニーの高級住宅街にある豪華な邸宅。あまりの壮麗さに目を奪われていたとき、屋敷の主が姿を現した。アレックス・ニコラオス!父がお金を借りていた大富豪だわ。黒い瞳のギリシア人は彼女を書斎に招き、驚愕の事実を告げる。「生前、君のお父さんは約束したー借金の形に大事な娘を託すと。返済が無理なら今すぐ僕と結婚し、僕の子供を産んでもらおう」
幼い愛息に南半球のクリスマスを見せるため、オーストラリアに帰郷したシャンテル。パーティに出席したとき、ギリシア大富豪ディミトリと思いがけず再会し、息をのむー彼こそが息子の父親なのだが、シャンテルはその事実を告げずに独りで産み育ててきたのだ。自分にそっくりな息子を見たディミトリの目に、怒りが宿った!(『真夏のサンタクロース』) 23歳のヘブンは手作りのお菓子を売って、どうにか日々の生活費を賄っている。本当は腕のいい料理人なのに。というのも、元雇主にあらぬ醜聞を流され、仕事も信用も恋も台なしにされたのだ。そこで彼女は、本名を隠して元雇主のパーティに出張料理人として潜り込む。だがそこには心惹かれていた元雇主の義弟ジョンの姿が…。(『プディングの中は…』) 両親を失ったアリスは、身を寄せた伯父の屋敷で従姉妹たちにこき使われていた。クリスマスの季節になり、伯父一家が泊まりがけで外出した夜、玄関先に伯爵のジャックが現れた。吹雪から逃れる場所を求めて来たという。食べるものも充分にない中、かいがいしくもてなすアリスを見て、伯爵は彼女を無垢なメイドだと思い…。(『ある伯爵とシンデレラの物語』)
この結婚は赤ちゃんのため。 なのに、あなたを愛してしまったの……。 なんてカリスマ性にあふれた人なのかしら! 世界的実業家マノロ・デル・グアルドの屋敷を仕事で訪れ、 アリアンは颯爽と現れた長身で黒髪の彼にひと目で魅了された。 妻を亡くしてまもない彼は、赤ん坊が泣くたび中座した。 生後半年の幼い娘がなつかず、ナニーが辞めてしまったという。 その夜ーー。屋敷に響き渡る赤ん坊の激しい泣き声が心配で、 アリアンは声を頼りに子供部屋へ向かい、懸命にあやした。 アリアンの腕の中で安らかな寝息をたてはじめた娘を見て、 部屋に入ってきたマノロが驚くべき提案をする。 「このまま屋敷に残って、娘の面倒を見てくれないか」 便宜結婚の謝礼は年200万ドル! 子供好きな母性あふれる心優しきヒロインが、魅惑的なスペイン富豪の主に見初められる、大人気テーマ“ナニー”の物語です。
カーリーが大富豪の夫ステファノの浮気に耐えきれず家出をした直後、妊娠がわかった。密かに産み育てた娘が大病を患い、一刻も早く手術をと焦るカーリーは、やむなく莫大な治療費を貸してほしいとステファノに願い出た。娘の存在を初めて知った彼は、妻に究極の選択を迫るー再び結婚生活に戻るか、娘の親権を彼に渡すか。-(情熱のとき)村の外れで幼い息子と暮らすネルの前にある日、ふらりと現れた男が気を失って倒れたーそれは5年前に死んだと聞いた夫のカールトンだった!ネルは憧れの子爵だった彼と結婚したものの、夫とその家族から財産目当てといじめ抜かれた。あげくのはて、生まれた息子を自分の子とは認めぬまま失踪した彼が、なぜここに…?-(帰ってきた子爵)両親の死後、幼い自分を引き取ってくれたおじに、アリアドネは感謝していた。だが23歳になった今、見知らぬギリシア大富豪に花嫁として売られることを知り、彼女は未来の夫セバスチャンとの対面の瞬間に怯えた。意外にも若くて精悍な彼はしかし、黒い瞳を氷のように冷たく光らせている。私にこの人の妻が務まるかしら…?(ためらいの花嫁)
目を開けたくない。いまはまだーそこにあの人がいるから。誰もが羨む、ハンサムで献身的な理想の夫アレハンドロ。でも、交通事故のショックで記憶喪失に陥り、病室のベッドに横たわる私には見知らぬ、怖い人。若くして多国籍企業の頂点に君臨し、社交界でも際立つ存在、スペイン系の大富豪が夫だと言われても、何も覚えていない。なぜかしら?出会ってわずか1カ月で熱烈な恋愛結婚をし、2カ月の赤ちゃんまでおなかにいるというのに、何も感じない。それどころか、夫の瞳の奥にくすぶる欲望の炎が私をおびやかす。今朝も彼は甘く囁き、私は目を開けた。「エリーズ、愛している」
妊娠したとたん冷たくなり、 渋々、求婚するなんて……。 わたしが妊娠? ターシャは、医師の診断に愕然とした。 相手は、ブリスベーンきっての法廷弁護士ジャレッドだ。 彼はいったいどう思うかしら……? 体を重ねるときはとても情熱的な二人だが、 今まで一度だって、将来について口にしたことはない。 ためらいながら妊娠を告げると、彼は急に冷ややかになり、 「そんなことをしてくれとぼくが頼んだか?」と言い放った。 だがそのあと、静かに「結婚しよう」と告げられ、 ひどく傷ついたターシャは、彼のもとを去ることにしたーー。 大御所作家ヘレン・ビアンチンには名作が多くありますが、今作は妊娠から始まる大人のロマンス。身ごもったままジャレッドのもとを去ったターシャは、彼に言い寄る女性がいることを知り……。
ハンナはスペイン人実業家のセクシーで魅力的な夫ミゲルと一緒に、 友人の家で開かれたディナーパーティに出かけた。 そこでカミーユというフランスから来た妖艶な女性と知り合う。 厄介を引き起こしそうな人ねーー本能が、ハンナにそう告げた。 ハンナとミゲルの結婚は、両家の事業のための便宜的なもの。 だから、ミゲルとの生活がどれほど情熱に満ちあふれていても、 ハンナは夫に愛されているという自信が持てずにいた。 そして、日ごとに募る彼への想いを打ち明けて傷つくのが怖かった。 気弱な心を懸命に隠し、社交界の華としてふるまうハンナだったが、 それを嘲笑うかのようにカミーユはミゲルを奪うと宣言し……。 大御所作家の上質で芳醇なロマンスをお贈りする、《プレミアム・セレクション》第2弾! 名作家H・ビアンチンがきらびやかな上流社会を舞台に描いた、熱く切ない愛の物語です。あの手この手を使う魔性の女カミーユに、ハンナは打ち勝てるのでしょうか?
19歳で結婚した夫は、カレンにひどい男性不信を植えつけて他界した。以来彼女は誰ともつき合わず、幼い娘だけを慈しみ暮らしてきた。だが娘も学校に上がり、カレンはタイピストとして働き始める。その会社の社長が、ハンサムで優しいマット・ルーカスだった。有能で部下思いで、カレンが今までに出会ったことのないタイプだ。そんな男性からデートに誘われても、彼女はただ戸惑ってしまい、せっかくの仕事を辞めてしまう。彼が本気なはずがないもの…。ところが、カレンの娘がマットの甥と同級生という縁もあり、カレンたち母娘は、豪華なリゾートへの休暇に誘われる。はしゃぐ娘を見て、カレンはつい、マットの招待を受けるがー。
母の再婚を知ってスーザンの胸に湧いた喜びは、相手がスローンの父親とわかるなり、ショックに代わった。シドニー随一の富豪スローンとは結婚の約束をしていたが、名家の彼に私は釣り合わないと、別れを告げたばかりだった。だが何も知らない母から、二人で式に来て、と頼まれてしまう。スローンは言った。僕らは親の幸せに水を差すべきじゃない。結婚式が終わるまでは、恋人同士のふりをしていよう、と。彼の目が意味ありげに光り、その意味を知る体が反射的に震えた。何を企んでいるの…?私たちの関係は、もう終わったのに。
モデルのレクシーは、深刻な悩みを抱えていた。根も葉もない嘘が書かれた暴露本を出すと脅されているのだ。レクシーは兄の助言に従い、偽の婚約者を仕立てることにした。世間の目を、華やかなラブストーリーに向けさせるのだ。だが、兄に引き合わされた実業家のゲオルグ・ニコラオスは、自信たっぷりで強引で、レクシーの最も苦手なタイプだった。あの魅惑的な瞳とセクシーな唇に抗える女性はいないだろう。彼を相手に、情熱的な恋人の役を演じるなんて…。激しい戸惑いと裏腹に、レクシーの背筋は甘く震えた。
一人親家庭で育ったリーは、経済的な苦労をしたため結婚に興味がない。ある日、姉の家を訪れることになって飛行機に乗ったとき、高級スーツをまとった長身のセクシーなイタリア系の男性と隣になった。一目見た瞬間から、リーは内心、彼のことを意識していたが、その強烈な魅力に動揺するあまり、無視を決め込んでしまう。目的地に着くと、偶然にも彼は姉の隣人マルチェロ・レオーネとわかり、リーのつれない態度が逆に興味を引いたのか、彼は強引に迫ってきた。結婚の条件を訊かれ、リーは逃げ口上として「億万長者」と答えた。さらに、その幻の億万長者から申し出があれば受けるかと問われて頷くと、マルチェロが高らかに告げた。「君は今、僕の妻になることを承知した」。