著者 : ヘレン・ビアンチン
ギリシア富豪の甘く技巧的なキスーー つい演技だと忘れ、溺れそうになる。 モデルのレクシーは、深刻な悩みを抱えていた。 根も葉もない嘘が書かれた暴露本を出すと脅されているのだ。 レクシーは兄の助言に従い、偽の婚約者を仕立てることにした。 世間の目を、華やかなラブストーリーに向けさせるのだ。 だが、兄に引き合わされた実業家のゲオルグ・ニコラオスは、 自信たっぷりで強引で、レクシーの最も苦手なタイプだった。 あの魅惑的な瞳とセクシーな唇に抗える女性はいないだろう。 彼を相手に、情熱的な恋人の役を演じるなんて……。 激しい戸惑いと裏腹に、レクシーの背筋は甘く震えた。 トップ作家として長いキャリアを誇るH・ビアンチンの名作です。世慣れたギリシア富豪のキスや抱擁に、演技だとわかっていても全身が喜びに震えてしまい……。
イタリア大富豪は乙女を手玉に取り、 問答無用とばかりに婚約宣言をした! 一人親家庭で育ったリーは、経済的な苦労をしたため結婚に興味がない。 ある日、姉の家を訪れることになって飛行機に乗ったとき、 高級スーツをまとった長身のセクシーなイタリア系の男性と隣になった。 一目見た瞬間から、リーは内心、彼のことを意識していたが、 その強烈な魅力に動揺するあまり、無視を決め込んでしまう。 目的地に着くと、偶然にも彼は姉の隣人マルチェロ・レオーネとわかり、 リーのつれない態度が逆に興味を引いたのか、彼は強引に迫ってきた。 結婚の条件を訊かれ、リーは逃げ口上として「億万長者」と答えた。 さらに、その幻の億万長者から申し出があれば受けるかと問われて頷くと、 マルチェロが高らかに告げた。「君は今、僕の妻になることを承知した」 HQイマージュ〜至福の名作選〜より、世界的人気作家ヘレン・ビアンチンの傑作、年の差ロマンスをお贈りします。美容師として手に職をつけ、自分の店を開くのが夢のリー。眼中になかった“結婚”の2文字を、自信家のイタリア大富豪によって突きつけられ……。
リゼットはウェイトレスをしながら苦学した末、法律事務所に就職した。大学を卒業できたのは、客だった余命わずかな老富豪のおかげだった。友情を築いた二人は、貧しい彼女の家族への援助と引き換えに、孤独な老富豪が最期の時を楽しく過ごすための“白い結婚”をしたのだ。だが彼の息子ジェイクは彼女を金目当ての女と責め、敵意を向けてきた。老富豪が亡くなって2年が経ったころ、リゼットは職場で上司から、新しいクライアントの世界的な大実業家を担当するよう告げられる。大抜擢に喜んだのもつかの間、紹介された相手を見て凍りついたーそこには、鋼のような瞳で彼女を見据えるジェイクの姿が。これまでずっと私を冷遇してきた彼が、いったいなぜ…?
あなたを愛したくないの。 いつか失う日が来るのが怖いから……。 結婚後まもない夫を事故で失ったフランチェスカに、 3年後、富豪実業家ドミニクとの電撃的な出会いが訪れる。 立ち寄った銀行で、彼と目が合った瞬間、強烈な磁力を感じた。 麝香の香りと、ギリシア神を思わせる罪深いほどセクシーな美貌。 画廊での再会を皮切りに、ドミニクは彼女の行く先々に姿を現す。 これは偶然? それとも……。けれど淡い恋の予感を、 辛い過去の記憶がたちどころに消してしまうのだ。 誰かをまた愛して失うのはいや。そんな彼女の胸の内も知らず、 ドミニクは猛烈なアプローチを始めるーー。 HQロマンスが誇る数々の逸作を厳選! “伝説の名作選”第2弾です。往年の名作家ヘレン・ビアンチンが得意とする強引で傲慢なヒーローが登場し、あなたを虜にします。こんなふうに愛されたい! 熱愛物語をお楽しみください。
デザイナーとして華やかな業界に身をおくイレーナだったが、元恋人との辛い出来事のせいで、心に深い傷を負っていた。もう男性を愛さないと決めていた彼女の前に、あるパーティで、金融王の異名をとる、ギリシア人のサンドロが現れる。男性的な魅力を持つ彼に怯えながらも、惹かれていくイレーナ。そんな矢先に近寄ってきた元恋人に、イレーナは乱暴されかける。たちまち過去の痛みが蘇り、青ざめる彼女をサンドロは抱いて、毅然と言い切った。「君を守るために、今すぐ婚約する」と。しかしイレーナは拒んだ。男性に愛されることが怖くて…。
「かつてぼくが所有していたものを取り戻す」 この世でもっとも非情な男の言葉に、ケイラは打ちのめされた。 いったいどれほど私を苦しめれば気がすむの……。 元夫デュアルドに会社を乗っ取られた父は失意の中、亡くなった。 二度と会うつもりはなかったのに、弟が借金の取り立てで襲われ、 大けがをしては大富豪デュアルドの助けにすがるほかない。 冷たく冴えた目でデュアルドは借金の清算を承諾するが、 ただし、見返りはケイラとの復縁だというのだ。 それは妻として、ベッドの中でも彼を満足させることだった。
ララは共同経営者に店の金を持ち逃げされ、借金苦に陥っていた。万策尽き、最後の頼みの綱として継父に助けを求めた矢先、不幸にも両親が事故死したと、継父の息子ウルフから知らされる。深い悲しみの中でも返済期限は迫り、ララは思い余ってウルフに相談した。すると、跡継ぎをもうけるために彼と便宜結婚するなら、借金を肩代わりしてもいいと言われ、言葉を失う。十代の頃、ララはウルフに夢中だった。たとえ冷たくされても。愛にもとづかない結婚はむなしいけれど、ほかにあてもなかった。けれども、夜ごと枕を重ねるにつれ、ララの中で、夫に心から愛されたいという思いが募ってゆきー
美しいドレスを着て、完璧な大富豪の夫に寄り添うジアンナは幸せに見えたが、真実は違った。この結婚は、巨大企業を盤石にするための見せかけ。十代の頃から夫のフランコに恋している彼女は、それでもいいと心に言い聞かせてきた。昼は冷たくとも、情熱的に愛される夜だけをよすがに。そんなある日、夫の元恋人が現れて…(『まやかしの社交界』)。父が決めた結婚を余儀なくされた17歳のアリダ。相手はキプロス一の資産家の御曹司ダリウスだというが顔さえ知らない。必死の抵抗も空しく、1週間後に式が挙げられ、初夜を迎えた。だが、夫に所有物のように扱われて傷ついたアリダは、翌日、隙を見て逃げ出した。その身に、子を宿したかもしれないという不安を抱えて…(『キプロスを逃れて』)。
挙式の直前で婚約者に裏切られたリリーは、おばのもとに、 しばらく滞在することにした。だが、一つ気がかりなことがある。 アレッサンドローーおばの屋敷に住まう、初恋の相手のことだ。 おばに拾われて、イタリア有数の実業家にまでなったが、 孤児だった彼は、想像を絶する悲惨な少年時代をおくったという。 その生い立ちが影を落とし、鼻持ちならない人間なのだ。 いまは誰にも傷つけられたくない……誰も愛したくない…… 複雑な想いを抱えたまま、リリーはアレッサンドロと再会する。 変わらぬ美貌にひどく冷酷な笑みを浮かばせたーー
家の窮状を救うため、ある投資家の要求を聞いてほしいー会社を危機に陥らせた兄の懇願に、カサンドラはうろたえた。投資家ディエゴは、彼女と4夜を過ごすことを条件に、援助を申し出たのだという。カサンドラの胸はかき乱される。カサンドラにとって、美しいディエゴは目の毒でしかない。ずっと好きだったのだ。見るだけで胸が締めつけられるほどに。しかも、非情と噂される彼にかかわれば傷つくことになるだろう。ためらうカサンドラに、純潔を捧げる初夜が来て…彼の唇は、いともたやすく封印していた恋心を揺さぶり起こした。
仕事先で野性味溢れる完璧な美貌の男性を見かけたリーサは、 その夜、兄が設けた会食の席に思いがけず彼が現れ、驚く。 彼の名はリック・アンドレス。 巨万の富を誇る金融界の大物らしい圧倒的な存在感に、 リーサは強く惹きつけられる一方、尊大な態度には辟易した。 翌日、兄の会社が破産寸前だと聞かされ、リーサは愕然とする。 そのうえ、誰あろうリック・アンドレスが、兄の会社を救うため 持ちかけてきたという買収話には、信じ難い条件が。 彼はリーサを花嫁に望んでいるというのだ。 ありえないわ……。あんな野蛮な人と結婚する以外、道はないの? 絶体絶命の淵で泣く泣く結婚を承諾するや、ヒロインは強引なヒーローに容赦なく唇を奪われてしまい……。ハーレクイン文庫でも絶大な人気を誇る、ベテラン作家ヘレン・ビアンチン。セクシーなラテンヒーローとのめくるめく恋絵巻をお楽しみください。
兄が拉致されたという知らせを受けたクリスティは、 いま、とある国の権力者との面会にうち震えていた。 シーク・シャリフ・ビン・ユセフ・アル=サエド。 世界を股にかけた実業家として、その名を知られる大富豪だ。 だがクリスティには、彼の取り澄ました美しい仮面の下に、 冷酷非情な顔が潜んでいるように思えてならない。 事実、クリスティの必死の懇願さえ、鼻であしらい、 自分の愛人になるなら考えようと、こともなげに言い放ったのだ。 クリスティの美しい髪や肢体を無遠慮に品定めしながら。
アナにとって裕福なエリート銀行家リュークとの結婚生活は、まさに幸せそのものだったー夫の元愛人の影が射すまでは。不安が募り、耐えきれなくなったアナは逃げるように家を出た。数日間は平穏に過ぎたものの、9日目になって突然、いつも以上に尊大な態度のリュークがアナの目前に現れて告げた。「僕の妻には家に戻ってもらう。僕のベッドに」驚いたことに、夫はアナが妊娠していることを知っており、さらに彼女の父親が会社で不正を働いた事実まで調べあげていた。なんて卑劣なの!妻を脅迫して思いどおりにしようだなんて。
ナタリーは、ハンサムで裕福な実業家ライアンと知り合う。 激しく惹かれあった二人は、驚くほどの早さで結婚に至るが、 慣れない上流社会や、夫の元恋人からの嫌がらせに耐えられず、 離婚の意思を告げ、ナタリーは彼のもとを去ったのだ。 だがそれから3年。父親が闘病生活を余儀なくされたナタリーは、 打つ手もなく、援助を頼みにライアンのもとへ向かっていた。 いまでも突然消えたナタリーを恨んでいるライアンは、 底冷えする目つきでねめつけて、屈辱的な条件を突きつけた。 隠している娘と、君の体が欲しいと。
リセインは恋人のザックとともに、華やかなパーティに出席した。敏腕弁護士のザックは力強いオーラを放つ大富豪で、彼と一緒にいるだけで身も心も満たされる。だからこそ、ザックを狙って近づいてくる女性は数知れず、その夜も黒髪の美女アレグラが、あからさまに誘いをかけていた。こんな場面に遭遇するたび、リセインは不安にさいなまれるのだった。わたしはザックの恋人。でも、彼は結婚については触れもしない…。半月後、彼の子を身ごもったと気づいて喜びに包まれたまさに同じ日、紙面に躍る衝撃の見出しに、リセインは目を疑ったーなんとザックが、アレグラと婚約してしまったのだ!
ティナはまだ、ニックの妻になったことを実感できずにいた。 彼の異母弟バシリ・レアンドロスさえ事故で亡くならなければ、 こんなおかしな事態にはならなかっただろう。 いま、ティナのおなかにはバシリの子がいる。その子に レアンドロスの姓を名乗らせ、安定した生活を与えるべきだと 強く説得され、大富豪ニックとの偽装結婚に踏み切ったのだ。 しかし、ティナはたちまち激しい後悔に苛まれ始める。 名目だけの妻なのに、どうして彼を愛してしまったんだろうと。 しかもティナには誰にも言えない、いとわしい“傷”があった。
愛を失い、おなかの赤ちゃんも失った。 彼はこれ以上、私からなにを奪うの? 元恋人アレクシスが、父の会社を吸収した会社のトップだと知り、 ナタリアは悪夢を見ているのかと思った。 アレクシスが突然姿を消したせいで、私は生き地獄を味わった。 彼をさがす間に、私が流産してから5年がたつ。 私の愛とおなかの子を捨てた人の下で働くなんて、冗談じゃない! だが非情なアレクシスは、ナタリアに父の横領と不倫をつきつけ、 世間に公表されたくなければ、彼に従えと脅してきた。 母を誰よりも大切に思っている彼女に、選択肢はなかった。 かつて愛したアレクシスに、憎まれる日々が待っているとしても。 ハーレクイン・ロマンスを代表する作家の一人、ヘレン・ビアンチンが帰ってきました! 生涯をともにしたいと願った男性に捨てられたうえ、父の会社まで奪われ、ヒーローに服従するよう強要されるヒロイン。さらには、彼に愛された記憶にまで苦しめられ……。
19歳のシャナンは、姉の忘れ形見、姪のケリーとともに、 豪奢な屋敷の片隅にある古い家を借りて、つましく暮らしていた。 だが、主が亡くなり、若き後継者ニックが移り住んでくると、 彼が保護者のように、ケリーとシャナンにつきまとい始めたのだ。 ある夜、眠ってしまったケリーを寝室まで運んでくれたニックは、 子供を寝台に下ろすと身を屈め、すばやくシャナンの唇を盗んだ。 「さあ、これでぼくを嫌う理由ができたね」 男らしい美貌に、皮肉めいた笑みを浮かべながら。 真意が読めないシャナンは、あわてて彼から身を離したが……。
信じた男に裏切られ、シングルマザーとなったステファニーは、 4歳になった最愛の娘を育てながら、仕事に打ち込んでいた。 美しく仕事熱心な彼女に求愛者は絶えなかったが、 ステファニーの心に刻まれた男性不信の傷は深かった。 そんなある日、彼女は新しい顧客、ラウル・ラニエと出会う。 莫大な富を持つ若きフランス人実業家は、恐ろしく尊大だった。 娘との時間がなくなるほど遅くまで働かせたうえ、 夜はパーティに同伴するよう要求したのだ。まるで愛人のように。 一瞬でも彼をハンサムだと思った自分が信じられないーー ステファニーは、鼓動が速いのは怒りのせいだと思おうとした。 『愛は脅迫に似て』のミシェルとサンドリン夫妻を覚えていらっしゃいますか? 今作のラウルは、ミシェルの兄。HQロマンスから刊行された初版時、〈パリから来た恋人〉として話題を呼んだ2部作です。ミシェル夫妻ももちろん登場していますよ。