著者 : 織守きょうや
大学生 YouTuber の「俺」。再生回数を稼ぐため、知り合いの配信者が消息を絶った曰くつきの廃墟に向かい、予想だにしない恐怖に直面する(「廃墟で○○してみた」)。不倫相手から情事をキャンセルされ、やむなく帰宅した男は、何者かに殺された妻の遺体を発見する。現場にいたのは息子だけで......(「目撃者」)。踏み込んだら戻れないホラー&ミステリ6編収録。織守きょうやのダークサイドが渦巻く、禍々しい短編集。
孤島に聳え立つ来鴉館で 噓つきたちの饗宴が始まる お嬢様・彩莉は転がり込んできた莫大な遺産で孤島にギミックつきの館を建設し、かつて自分の書いた小説を馬鹿にした相手を殺害しようと企てる。 「おまえらがバカにした私の考えたトリックで死ね」 嵐の気配が近づく中、ターゲットのミステリ愛好者たち(ショーゴ、詩音)、医療関係者(みくに)、刑事(矢頭)、霊能者(真波)、噓で雇われたメイド(アリカ)が館に集められ、金にものを言わせた自前のクローズドサークルが完成。有能メイド・葵の鬼のダメ出しの末、綿密に練られた復讐劇は、成功間違いなしと思われた。しかし、一夜明けると、彩莉が殺した覚えのない死体が転がっていた……。 二度読み必至。空前絶後の超本格ミステリ!! 織守きょうや (おりがみ・きょうや) 1980年ロンドン生まれ。2012年『霊感検定』で第14回講談社BOX新人賞Powersを受賞、翌年同作が刊行され、デビュー。15年『記憶屋』で第22回日本ホラー小説大賞読者賞を受賞。21年『花束は毒』で第5回未来屋小説大賞を受賞。著書に『黒野葉月は鳥籠で眠らない』『ただし、無音に限り』『響野怪談』『朝焼けにファンファーレ』『隣人を疑うなかれ』『キスに煙』『まぼろしの女 蛇目の佐吉捕り物帖』『戦国転生同窓会』がある。
気鋭の作家14名による掌編ホラー・アンソロジー、待望の書籍化! 人気沸騰の同人誌「ひとひら怪談」の<水>と<森>の2冊の掌編(見開き完結)作品集を一部改稿して合本にまとめ、全作品の1/3にもおよぶ24作品を新規書き下ろし! 「巡回バス」「ねじれ森」「眠る湖」「夏の思い出」「今はもういない」「轢いた」「ヘリウム」「神様のお嫁ちゃん」「開眼キノコ美味しいキノコ」「音になる日」「直江さんちのテラリウム」「Cさんのこと」「マグノリア」「妻の花」「花嫁」「半地下の妻」「井戸の底」「水が気になる」「Summer Of Katabiragawa 1993」「漂泊の森」「無窮の島」「第三公園」「水が採れる」「一匹」「君よ胃酸の河を涉れ」「歩留まり」「指定席」「スダさん」「どこにもいなかった」「命の証明」「検索してはいけない言葉『ハッピーフォーエバーファーム』」「やまくじら」「紹介」「還森」「森の炭焼き小屋」「ぬばたまの森」「森と飼い主/ブロッコリーのB」「検索してはいけない言葉『おいしいチーズケーキを食べる会』」「三途の禁」「空き地」「蔓の窪地」「歌う女」「クガリの自負」「なんか」「誘引灯」「怪談蒐集の最中」「セックスとヒューマニズム」「みまちがい」「二万哩はまだ遠く」「潜水」「水霊」「祈る森」「命の水」「夢でよかった」「雪崩コタール」「僕が、剝いであげる」「ノーマンズランド」「夜明け前の森の練習曲」「キリングジョーク」「たとえ出会いが水商売でも」「今度こそ」「神託」「Y不動産にて」「届けもの」「すいぞくかん」「夜の川」
大学生の水野真広に届いたのは謎の同窓会案内。「本能寺の変440年を記念して前世の旧交を温めよう」というもので、織田信長の生まれ変わりも出席する。冗談みたいな案内で、幹事も誰かわからない。だが、京都の高級旅館で旅費は幹事持ちなので、出席することに。自分の前世がわからない真広だが、他の参加者は前世記憶があり、明智光秀や豊臣秀吉、浅井長政などが参加していることがわかる。一体何のために、誰が開いたのか、自分は誰の恨みを買っているのか。真広は参加者8人と自分の前世を推理しながら、不穏な同窓会を乗り切る。
本格ミステリ×捕物帖! 時代も国も超えて、魅力的なミステリは存在する。 人の営みが謎を生むからこそ、解決もまた人に寄り添わねばならないのだと、この作品は教えてくれる。 ーー今村昌弘(作家) 「時代小説なのに」と「時代小説だからこそ」が驚愕の融合! 現代ミステリ作家・織守きょうやが時代小説に挑んだ理由がここにある。 ーー大矢博子(書評家) 本所一帯を縄張りに、十手を預かる若い岡っ引きの佐吉。 「相生町の親分」と呼ばれた亡き父の人徳で、周囲の人々に顔を立ててもらってはいるが、いまだ自分の生業に自信が持てずにいる。 ある朝、大川で若い女の死体があがった。裸に剥かれ、真新しいあざと傷だらけ。顔は腫れあがり髪まで剃られているという惨たらしい有様だった。 佐吉はさっそく女の身元を調べ始めるが、いくら聞きまわっても杳として知れない。 下手人は誰か。それ以前に、殺された女はいったい誰なのか? 町医者の秋高とタッグを組み、突き止めた事件の真相とはーー 新婚早々に殺された妻と消えた夫。 死体のそばに二十四文銭を残す辻斬り。 寿命が尽きる寸前に殺された男…… 男たちの意地。女たちの覚悟。執念と因縁が渦を巻く。 江戸を舞台に仕掛ける大胆不敵なトリック。 著者渾身の時代物本格ミステリ連作集。 目次 まぼろしの女 三つの早桶 消えた花婿 夜、歩く 弔いを終えて
あなたはここから出られるか? 人気作家たちが仕掛けた五つの物語から、脱け出す鍵を見つけ出せ。 全編書き下ろし。没入感溢れる新感覚小説集。 収録作 ・阿津川辰海「屋上からの脱出」 天文部の合宿で、学校の屋上に閉じ込められ……? ・井上真偽「サマリア人の血潮」 目を覚ますと、見知らぬ研究所で記憶を失っていた。 ・空木春宵「罪喰の巫女」 人を喰う巫女が棲むという神社を訪れた女の目的は? ・織守きょうや「名とりの森」 その森に入るものは、「主」に名前を奪われる。 ・斜線堂有紀「鳥の密室」 魔女狩りが横行する町で囚われた女の秘密とはーー
愛した人は、殺人者かもしれないーー。 かつてフィギュアスケーターとして活躍し、引退後はデザインの仕事をする塩澤。 彼と好敵手として競り合い、今もトップスケーターの地位にある志藤。 互いに、自分の持たないものを持つ相手として意識し続ける二人だが、塩澤にはライバル心だけではない、ひた隠しにするもうひとつの思いを抱き続けていた。 ある日、塩澤の昔の恋人であり、志藤とは犬猿の仲であったコーチのミラーが転落死したとのニュースが入る。孤高のスケーターで敵も多かったミラーの死は、周囲に動揺をもたらす。あいつ、殺されたんじゃないか? 火のない所に煙はーーとばかりに広がる不穏な噂に搦めとられるように、塩澤と志藤は互いにこれまでとは違う視線を向けるようになる。 告げるだけで重荷になると秘めた恋心、自分のために罪を犯したのではという疑心。二つの感情の狭間で、互いを守るための選択とはーー。 『花束は毒』の著者が放つ、もうひとつの究極の選択! 恋心か、疑心か。あなたは正しい選択ができますか?
鮮烈デビューから作家生活10周年。 『記憶屋』『花束は毒』の著者、最新本格ミステリー! 連続殺人、かもしれない。 羊の群れに狼が潜んでいるなら、 気づいた誰かがどうにかしなければ、狩りは終わらないーー。 自宅マンションに殺人犯が住んでいる? 隣人の失踪をきっかけに不穏な疑念を抱いた主婦の今立晶は、事件ライターの弟とともにマンションの住人たちを調べることに。 死体はない、証拠もない、だけど不安が拭えない。 ある夜、帰宅途中の晶のあとを尾けてきた黒パーカの男は誰なのか? 平凡な日常に生じた一点の黒い染みが、じわじわと広がって心をかき乱す、傑作ミステリー長編。 ご近所さんのこと、どれだけ知っていますか? 「殺人犯が同じ建物内にいるってのはぞっとするけどな」今立晶(パート主婦) 「模倣犯じゃなくて、本人って可能性もゼロじゃない」小崎涼太(事件ライター) 「近くで起きた事件ですもんね。私も気になってました」土屋萌亜(マンガ家) 「素人探偵の思い込みの推理を聞いている暇はないの」加納彩(主婦) 「近所に怪しい奴がいるみたいな情報提供はときどきあるよ」加納行広(刑事) 「ここは住人同士のトラブルはなく、かなり平和なほうだ」寺内嵩(マンション管理人) 「プライベートには踏み込まないくらいがちょうどいい」幸田佐知子(シングルマザー)
第1話「あの子はついてない」 母と共に庭付きの一軒家へ引っ越してきた中学生の茜里。妹の面倒を見ながら、新しい学校に馴染んでゆく茜里だが、家の中で奇妙なことが起こり始める。知らない髪の毛が落ちている。TVが勝手に消える。花壇に顔の形の染みが出来る。ささやかだが気になる出来事の連続に戸惑う茜里。ある夜カーテンを開けると、庭に見知らぬ男性の姿がーー。 第2話「その家には何もない」 不動産仲介会社に勤める朝見は、大学の先輩でフリーライターの高田に「曰わく付きの物件」を紹介して欲しいと頼まれる。次々に貸借人が入れ替わる家の話をしたところ、「内覧したい」という高田に押し切られて現地へ向かうことに。そこは最近まで中学生の娘と母親が暮らしていた庭付きの一軒家だった。 第3話「そこにはいない」 その家にはなぜ人が居つかないのか? 新たな住人をきっかけに、過去の「ある事件」が浮かび上がる。 第1話「あの子はついてない」 第2話「その家には何もない」 第3話「そこにはいない」
「怪と幽」13号は、特集二本立て。 第一特集「怪奇大特撮」。 1954年の『ゴジラ』や1965年の『大怪獣ガメラ』を筆頭に、これまで数多くの特撮作品が制作されてきた。毎年新作が放送される子供向けのTVドラマだけでなく、庵野秀明監督によるリブート作品「シン・」シリーズが次々に話題となり、世界でも「モンスター・ヴァース」が席巻している。怪獣モノのみならずホラーや SFまで含めると、今や「特撮」はエンターテインメントの主役である。かつて「幻想映画」とも呼ばれた「特撮映画」は超自然的な世界を映し出し、怪獣やクリーチャーたちは、人間が畏敬の念や恐怖を抱く自然災害・社会問題の象徴ともされた。怪奇や幻想を形にしてきた「こわい特撮」を、お化け好き諸兄姉に贈る! 第二特集「民俗写真家 芳賀日出男」。 折口信夫の講義に感銘を受け、宮本常一と九州各地を訪ね歩いた、唯一無二の写真家・芳賀日出男。大正十年に満州で生まれ、幼少期からカメラに親しみ、晩年まで写真への情熱が失われることはなかった。昭和から現代にかけて日本も世界も大きく変化し続ける中、芳賀は文化や習俗を大切にする一方で、無闇に変化を否定せず、その地で生活を営む人の思いを汲んでいた。芳賀が遺した貴重な写真には、当時の景色とともに、人間の息遣いが閉じ込められている。昨年十一月に百一歳で逝去した偉大なる民俗写真家の足跡を辿り、在りし日の光景に想いを馳せたい。 ●第一特集 怪奇大特撮 【アンケート】私のトラウマ特撮 朱野帰子、綾辻行人、有栖川有栖、大倉崇裕、大槻ケンヂ、押切蓮介、小野不由美、織守きょうや、唐沢なをき、貴志祐介、佐野史郎、澤村伊智、真藤順丈、高橋葉介、月村了衛、恒川光太郎、Toy(e)、新名智、葉真中顕、平山夢明、深緑野分、福澤徹三、諸星大二郎、山白朝子、和嶋慎治 【インタビュー】京極夏彦、小林靖子、鶴田法男 【寄稿】東雅夫、式水下流 【対談】倉谷滋×円城塔 【レポート】「カイトユウマン」ができるまで ●第二特集 民俗写真家 芳賀日出男 【インタビュー】芳賀日向 【寄稿】棚木晴子、飯沢耕太郎、神崎宣武 ●小説 京極夏彦、有栖川有栖、山白朝子、恒川光太郎、澤村伊智、織守きょうや ●漫画 諸星大二郎、高橋葉介、押切蓮介 ●論考/エッセイ 加門七海、東雅夫、村上健司&多田克己 ●グラビア Toy(e)、芳賀日出男+芳賀日向、佐藤健寿、怪食巡礼 ●怪談実話 梨、若本衣織、鷲羽大介 ●情報コーナー 角川ホラー文庫30周年、澤村伊智×新名智、和田正雪×吉田悠軌、高野和明、黒史郎×村上健司、スリラーナイト、戸神重明 etc……
新米弁護士の木村は顧問先の企業からパワハラ調査を依頼される。だが、パワハラを訴える投書はあるものの、被害者も加害者もわからず、社員の聞き取り調査を始める。その事実はあるのに、苦しんでいる社員の悲鳴だけ聞こえないーー。新米弁護士が敏腕の先輩に助けられながら難儀な依頼を解決する木村&高塚弁護士シリーズ第三弾。大ヒット『花束は毒』で注目を集める著者による、全話驚きの連作短篇ヒューマン・ミステリ!
ライトノベルが好きな普通の男子高校生・山岸巧(やまぎし・たくみ)は別のクラスの眉目秀麗な生徒・御崎秀一(みさき・しゅういち)に本を拾って貰い、彼のスマートさに憧れを抱く。しかし御崎には、ヤクザの孫だとか、先輩をたたきのめしたなどの不穏な噂があった。ひょんなことから御崎のたぐいまれなる推理力を知った山岸は、彼の助手として学校や町で起こる事件の解決に挑むことに。「片方の個室だけいたずらされるトイレ」「犯人を見ても名乗り出ない目撃者」「酔って寮から転落死した先輩」「半グレの仲間割れ殺人事件」。些細な違和感を見逃さず、魔王・御崎は予想外の真相を導く! 第一話 村人A、魔王様と出会う 第二話 村人A、魔王様の助手になる 第三話 村人A、魔王様と友情を確かめる 第四話 村人A、魔王様と友情を深める
推理小説の名探偵に憧れて“天野春近探偵事務所”を開いたものの、依頼は多くはない。以前の事件で知り合った中学生・楓の家庭教師も副業として継続している。そんな夏の日、どこか不自然な様子を見せる園児がいるので調べてほしいと、保育園の園長から相談を受けた。表立って不審な点は見られないが、長年子どもたちに接してきた園長のカンだという。調べを始めて数日後、春近は園児との散歩途中にこちらを指さすような動きをする子どもの霊に気づく。その霊は先月に亡くなったばかりの園児だと判明するが、はたしてその動きは何を意味しているのか?『ただし、無音に限り』に続く、“霊の記憶が視える”私立探偵・天野春近の調査ファイル。
罠、また罠。100%騙される、戦慄ミステリー! 「結婚をやめろ」との手紙に怯える元医学生の真壁。 彼には、脅迫者を追及できない理由があった。 そんな真壁を助けたい木瀬は、探偵に調査を依頼する。 探偵・北見理花と木瀬の出会いは中学時代。 彼女は探偵見習いを自称して生徒たちの依頼を請け負う少女だった。 ーーあの時、彼女がもたらした「解決」は今も僕の心に棘を残している。 大人になった今度こそ、僕は違う結果を出せるだろうか……。 背筋が寒くなる真相に、ラストに残る深い問いかけに、読者からの悲鳴と称賛続出の傑作ミステリー。
ふいに襲う殺人の幻視。 幻視者は「友」を止められるのか? ーー恐怖と正義、友情の間で揺れる主人公の葛藤。 『記憶屋』の織守きょうやが描く、人間の闇を炙り出した渾身のサスペンス・ミステリ! ある特殊能力のせいで、他人に関わらないように生きてきた久守一は、偶然、その力で美大生の佐伯が巷を騒がせる連続殺人犯だと知ってしまう。 社交的で人当たりもよく、とても殺人犯には見えない佐伯は、捜査線上に浮かんですらいない。 柄でもないと思いながらも、自分や後輩の身を守るため、犯行の証拠を探す久守。 しかし、友達のふりをしているうち、佐伯に対して本当の友情を感じ始めてしまうーー。 ◆ 著者について 織守きょうや(おりがみ きょうや) 1980年ロンドン生まれ。2013年『霊感検定』でデビュー。2015年「記憶屋」で日本ホラー小説大賞読者賞を受賞。 ほかの作品に『朝焼けにファンファーレ』(新潮社)、『花村遠野の恋と故意』(幻冬舎文庫)、『響野怪談』(角川ホラー文庫)、『少女は鳥籠で眠らない』(講談社文庫)、『ただし、無音に限り』(東京創元社)など。
弁護士の澤田花が教育を担当することになった修習生の藤掛。その派手な容姿に引っかかる花だったが、仕事をする内、彼の意外な才能を発見する(「第一章 人は見かけによらない」)。十代で司法試験を突破した天才少年・柳が検察修習にやってきた。周囲が浮き足立つ中、柳の過去と重なるような事件の裁判が始まりー(「第三章 うつくしい名前」)。全四章。
つらくて忘れたい記憶を消してくれるという都市伝説の怪人・記憶屋。記憶屋に会いたいと願った人々は、あの時どんな想いを胸に秘めていたのかーー? 切ない涙があふれだす、珠玉の3篇!
15歳の少女に淫行をしたとして21歳の家庭教師が逮捕された。 家庭教師は示談条件である接近禁止を拒否し、起訴は免れない状況に。困惑する新米弁護士の前に現れた被害者少女は、弁護士を振り回し予想も出来ない行動に出る。法と対峙して生き抜く者たちを、 現役弁護士が感動的に描く連作リーガル・ミステリ! 目次 黒野葉月は鳥籠で眠らない 石田克志は暁に怯えない 三橋春人は花束を捨てない 小田切惣太は永遠を誓わない 「ただ、覚えておけばいいよ。絶対に欲しいものが決まってる人間が、どれだけ強くて、怖いものかを……」法の奥深くへ分け入り、新米弁護士木村と先輩高塚のコンビが知る、四つの秘密。予測不能の事件の行方。加害者も、被害者もーー相談者たちは、一様に何かを隠している。鮮烈な読後感の連作リーガル・ミステリ!
響野家の末っ子・春希は怖がりなのに霊感が強く、ヒトではないものたちを呼び寄せてしまう。 留守番中を狙ったようにかかってくる電話。 何度捨てても家の前に現れるスニーカー。 山小屋で出会った少女が寝言を聞かれるのを嫌がる理由……。 些細だった怪異は徐々にエスカレートし、春希だけでなく、彼を守ろうとする父や兄たちをもおびやかしていく。 『記憶屋』著者が日常と異界の狭間へと誘う、ノスタルジック・ホラー! 電話 目が覚めると 1 目が覚めると 2 目が覚めると 3 図書室、あるいは話してはいけない話 靴 おばあちゃん ないもの 引っ越し ひなあられ 残業 猫屋敷 おばあちゃん・続 秋也兄さんはときどき消える 寝言に返事をしてはいけない 足、あるいはシャワー室の怪 蓮の池 ついている 廃墟探索 再会 訪問者 お礼 布団 シロ シロ2 番犬 首がない エレベーター 後ろ姿 紫煙 指定席 父子の会話 再訪 ※「目が覚めると」数字はローマ数字