ジャンル : 外国の小説
ギリシア富豪の情熱は、 無垢な花嫁の、愛の蕾を開かせた。 横暴な父親と兄に虐げられてきたシーアは、23歳になり、 牢獄のような生家から解放されたが自由になれたわけではなく、 強いられた結婚という、新たな鳥籠へ移された。 夫は、ギリシアの若き海運王、クリスト・カラス。 ハンサムで恐ろしく頭の切れる彼は妻の自由への渇望を見抜き、 結婚で得られる相続が完了すれば、離婚に応じると言った。 シーアはそのときを夢見てクリストの完璧な妻を演じたが、 夜ごと夫の愛の技巧に触れ、いつしか思い知るようになる。 囚われているのはもうこの身ではなく、心なのだと。 新作家カリー・アンソニーの登場です! 結婚式を終えた直後に逃亡を図るヒロインと、美しい妻を逃しはしないと阻止するヒーロー。緊張感あふれる冒頭から、いっきに引き込まれます。大型新人作家による日本デビュー作、どうぞお見逃しなく!
婚約者あり。私を嫌っている。 なのに、愛することをやめられない……。 イマジェンの片想いは、絶望的だった。 百貨店王と呼ばれる老富豪のもとで働いているが、 その息子で、会社の有能なブレーンでもあるアレックスは、 イマジェンのことを、父親の財産目当てと決めつけている。 彼にすでに婚約者がいるというだけでもつらいのに……。 何も知らない老富豪は、息子の婚約祝いに屋敷を購入し、 あろうことか、イマジェンに下見に行くよう命じた。 ここが彼の愛の巣になるのね……。ひとり涙に暮れていると、 ふいにアレックスが現れ、「婚約を破棄してきた」と告げる。 長年にわたり多くのファンや作家仲間から愛された、偉大な作家ダイアナ・ハミルトン。惜しまれつつ逝去して10年以上が経ちますが、作品は今も色あせることなく読み継がれています。次回の名作選は、濃密な愛の駆け引きを描く『半年だけ花嫁』です。
王子様とキスをした。 一夜かぎりと知りながら。 やせっぽちの不器用な小娘だったころ、アンバーは王子に恋をした。 王子は小娘には目もくれず、持参金目当てで婚約証書に署名した。 深く傷ついた彼女は姿を消し、密かに独力で暮らし始めた……。 8年後。まさか、信じられない。あの王子様がーートリスが微笑んでいる。 友人の結婚式から連れ出され、アンバーは彼とめくるめく一夜を過ごした。 積年の想いに身をまかせ、最後まで正体を明かせないまま。 後日、自分が消息を絶っているせいで婚約が無効にできず、 長年トリスを束縛してしまっていたことを知ったアンバーは、 正式に婚約を破棄するために彼と面会する勇気をかき集める。 きっと隠し通すことはできないけれどーー彼の子を宿していることは。 初恋の王子と結ばれて小さな命を授かったアンバー。いまだ婚約者同士だった二人のもつれた絆の行方は……。とらわれの王女が健気に運命を切り開く、現代版のおとぎ話。『秘書はかりそめの花嫁』『貴公子と秘密の花園で』『イブに目覚めた眠り姫』関連作です!
婚約者の裏切りを知って傷つき、鬱々としていたある夜、サスキアは富豪のマラカイと出逢って強く惹かれ、ベッドを共にした。その後、彼の運営する慈善施設を訪ねたけれど、いつも不在だった。私は避けられているの?赤ちゃんを身ごもったと伝えたいのに。だが、慈善パーティで彼に再会したとき、サスキアは衝撃を受けた。「きみのお腹の子がぼくの子なら、結婚しなくてはならない」ああ、マラカイは知っていた…。そして義務感に駆られたの?何より哀しいのは、少女の頃からの夢が打ち砕かれたことだった。運命的に結ばれた両親のように、愛に満ちた結婚をするという夢が!サスキアはきっぱり言った。「いいえ、この子は一人で育てます」
人形を抱えた16歳の新妻には、 夫も知らない、壮絶な過去が……。 子爵のドミニクは亡き父が作った借金を清算するため、 裕福な商人の娘レイチェルを、ほぼ面識のないまま花嫁に迎えた。 結婚後は、不器量で幼い妻を田舎に置いて、彼は上京したが、 妻はそのあいだに忽然と姿を消してしまった。 6年たった今も、レイチェルの消息はいっこうにわからないが、 跡継ぎが欲しいドミニクは、妻の生死を確認し、 夫婦のよりを戻すなり、別の女性と結婚するなりしたいと思っていた。 そんな折、ドミニクは叔母の紹介で謎めいたレディと知り合い、 見目麗しく、知的な会話のできる彼女の魅力にとらわれていく。 まさか夢にも思わなかったーーそのレディこそが、失踪中の妻だとは! リージェンシーの旗手A・アシュリーの珠玉作をリバイバル! 行方知れずの妻の件に決着をつけるまでは、再婚することもできないドミニク。けれども、魅惑のレディに恋してしまった彼は、たまらず彼女に求愛することにしますが、けんもほろろに拒絶されて……。
大胆不敵な姿は、ただの見せかけーー 本当は臆病だと、彼に見抜かれてしまったの? 伯父の死後、天涯孤独となったブルックは、 由緒ある屋敷と土地を手放さざるを得なくなった。 屋敷を買った大手建設会社のパーティに、寂しさをこらえ出席すると、 アランという黒髪の尊大な男に言い寄られる。 女は金で買えるとでも思っているようなアランの発言を聞いて、 彼の鼻をへし折りたくなり、誘惑にのるふりをしたブルック。 だが彼女がバージンと気づくや、アランは突然立ち去った。 後日、ブルックの勤め先の会社が買収され、 新しい会長秘書となった彼女は、その人物を見て言葉を失うーー アラン? このあいだの傲慢な人が会長だというの? 今作のハーレクイン・マスターピース《特選ペニー・ジョーダン》は、大人気のボスと秘書の恋物語です。部下であるヒロインをからかうような言動をとるヒーローが、なぜか気になってしかたがないヒロイン。ある日、ボスとの出張先のロンドンで倒れてしまい……。
交通遺児だったノリーンは従姉一家に引き取られ、まるで使用人のようにこき使われて育った。やがて美しい従姉は、心臓外科医として名高いラモンと結婚。密かに彼を慕っていた看護師のノリーンは、祝福の陰で人知れず涙した。だがその後、不幸にも従姉が肺炎で亡くなると、ラモンの激しい怒りは、看護していたノリーンに向けられたのだった。2年後、ノリーンの体は悲鳴をあげていた。心臓に問題があり、高額の手術を受けなければ、長くは生きられないとわかったのだ。医療費を工面するため、悪化していく体調を押して働き続けた結果、彼女は倒れ、緊急手術を受けることになるーラモンのメスによって!病を抱えながらもけなげに生きるヒロインの恋物語シリーズ。大スター作家が描いた、伝説的人気を誇る名作!
ただのメイドにすぎない私が、 高貴な方と、二人きりで馬車の旅なんて! 8歳で父親を亡くしてから、ジェーンと母は長く貧困に苦しんだが、 いまは優しい伯爵夫人のメイドとして、穏やかな日々を送っている。 ある日、ケンダル氏という見目麗しい殿方が屋敷を訪れた。 客人にお茶を出しながら、ジェーンはつい、彼を盗み見てしまった。 いかにも裕福な身なり。深みのある声。なんて魅力的なのかしら。 彼は、ヨークシャーのたいへんな資産家である大叔父から、 ある女性を捜し、連れてきてほしいと依頼を受けたと言う。 伯爵夫人がそれは誰かときくと、ケンダル氏は困惑ぎみにこたえた。 「ご存じでしょうか……ジェーン・ベイリーという名のご婦人を」 わ、私? 驚きのあまり、ジェーンはお盆をひっくり返してしまいーー。 RITA賞受賞作家C・ティンリーの話題作『伯爵と日陰のシンデレラ』の関連作をお贈りします。ジェーンはケンダル氏とともに、5日かけてヨークシャーへ向かうことに。身分違いの恋が募るせつない旅の終わりに、大叔父が明かした意外な秘密とは……?
荒海での船火事の大惨事後、難破船のマストに立つ若者の姿ー年の頃は18歳、金色と青の刺繍の衣装で、白い腕に剣を高く揚げ振りかざす姿には、驚嘆すべき美しさがあふれていた。純朴な漁師たちは彼にロープを投げ、岸辺に引き寄せようとするが、若者は、近づいてきたガレー船の海賊たちに襲われて、未知の国へと連れ去られてしまう…古代ギリシャの理想郷に躍動する恋と冒険の青春群像。エリザベス女王の廷臣にして文人のシドニーが著した英国ルネサンス期牧歌文学の最高峰。『ニュー・アーケイディア』初の完訳、待望の復刊。
19世紀の英国詩人エリザベス・バレット・ブラウニングの日常模様が、愛犬フラッシュの目を通して語られる、ユーモア溢れる伝記小説。英国版「吾輩は犬である」。 ヴァージニア・ウルフが飼い犬に寄せたエッセイ「忠実なる友について」、エリザベス・バレットの詩「わが忠犬、フラッシュに寄す」も収録。 第一章 スリー・マイル・クロス村 第二章 奥の寝室 第三章 覆面の男 第四章 ホワイトチャペル 第五章 イタリア 第六章 最期 原註 典拠 附録 ヴァージニア・ウルフ「忠実なる友について」 エリザベス・バレット「わが忠犬、フラッシュに寄す」 ヴァージニア・ウルフ[1882–1941]年譜 エリザベス・バレット・ブラウニング[1806–61]年譜 訳者解題
あの『若草物語』の作者オルコットが扇情小説を書いていた?! なぜオルコットは、A. M. バーナードという男性作家名義で、かくも扇情的な小説作品群をいくつも発表していたのか? 英国の名家でガヴァネスが惹き起こす、19世紀米国大衆〈スリラー〉小説 第一章 ジーン・ミュア 第二章 出だしは上々 第三章 情熱と憤慨 第四章 発見 第五章 彼女のやり口 第六章 警戒 第七章 最後のチャンス 第八章 不安 第九章 レディ・コヴェントリー ルイザ・メイ・オルコット[1832–88]年譜 訳者解題
父の身体には、たくさんの銃弾が残した傷があるー。エドガー賞最優秀長編賞最終候補。みずみずしい感動を呼ぶ傑作ミステリー。12歳の少女ルーは、父とともに亡き母の故郷に移り住んだ。それまでは父とふたり、各地を転々としながら暮らしてきたが、娘に真っ当な暮らしをさせようと、父サミュエルは漁師として働くことを決めたのだ。しかし母方の祖母は父娘に会おうとしない。母はなぜ死んだのか。自分が生まれる前、両親はどんなふうに生きてきたのか。父の身体に刻まれた弾傷はどうしてできたのか。真相は彼女が考える以上に重く、その因縁が父娘に忍び寄りつつあった…。ティーンとしていじめや恋愛を経験して成長してゆくルーの物語と、サミュエルを撃った弾丸にまつわる過去の断章を交互に語り、緊迫のクライム・サスペンスと雄大なロード・ノヴェル、鮮烈な青春小説と美しい自然の物語を完璧に融合させ、全米各紙誌の絶賛を浴びた傑作。
韓国で最も独創的な問題作を書く新鋭作家のベスト版短篇小説集 韓国文学の新しい可能性を担う作家として注目され続ける著者の、10年の軌跡を網羅した日本版オリジナル編集による短篇小説集。本邦初の書籍化。 パク・ソルメは1985年光州生まれの女性作家。福島第一原発事故が起きた際、大きなショックを受けたという。原発事故に触発され、韓国でいち早く創作した作家がパク・ソルメである。光州事件や女性殺人事件などが起きた〈場所〉とそこに流れる〈時間〉と自身との〈距離〉を慎重に推し量りながら、独創的で幻想的な物語を紡ぐ全8篇。全篇にわたり、移動しながら思索し、逡巡を重ねて「本当のこと」を凝視しようとする姿勢が貫かれ、ときおり実感に満ちた言葉が溢れ出る。描かれる若者たちは独特の浮遊感と実在感を放つ。 「そのとき俺が何て言ったか」:カラオケボックスを経営する「男」にとって、大事なことは「心をこめて歌わなければならない」という一点だ。女子高生のチュミが友達とカラオケボックスに入ると、友達は一生けんめい歌ったが、チュミはちゃんと歌わなかった。友達が水を買いに出た後、一人になったチュミのところに男がやってきて……。 「じゃあ、何を歌うんだ」:旅先のサンフランシスコで、在米韓国人のヘナが光州事件について発表する場に居合わせた「私」。そこでの話はまるでアイルランドの「血の日曜日」のように、疑問の余地がないように聞こえた。2年後に光州でヘナと再会し、金正煥の詩「五月哭」をヘナと一緒に人差し指で一行一行なぞりながら読む……。 「冬のまなざし」:釜山の古里原発で3年前に起きた事故に関するドキュメンタリーをK市の映画館で見た時のことを振り返る「私」。事故後の釜山の変化、監督や映画館で会った人との交流を、自身の微妙な違和感を交えながら回想する。 「もう死んでいる十二人の女たちと」:五人の女を強姦殺害したキム・サニは、交通事故で死んだ後、犯行手口の似た別の人物に殺された女たちが加わった計十二人に改めて殺された。「私」はソウルの乙支路入口駅にいる幼ななじみのホームレスのチョハンを通してそれを知るのだが……。
学生たちの抗日運動は、西姫と平沙里の人々の心も揺らす 閉塞感の中で始まる第四部の行方はーー。 【13巻あらすじ】 晋州で起きた同盟休校という形の抗日運動が弾圧され、西姫の次男・允国、漢福の長男・永鎬らが拘束された。 永鎬が同盟休校を主導したことで、漢福一家と平沙里の人々の関係は一転する。 そんな中、村で殺人事件が起き、満州行きの準備をしていた弘が巻き込まれた。 一方で、恵まれた境遇に育ったことに嫌悪感を抱いていた允国は、釈放後に自分の行くべき道を探そうと、新たな一歩を踏み出した。それは西姫に苦痛を与える行動でもあった。 ソウルでは任明姫が夫・趙容夏から逃れようともがき、身も心もずたずたにされながらも、ついに自分の殻を破る行動に出た。東京の緒方次郎は柳仁実への思いに苦しんでいた。 第四部 第一篇 生の形 第四部 第二編 帰去来 訳注 訳者解説
「スリルのあることって、それがもうこわくなくなって、 ようやくたのしめるようになったころには、 いつもおしまいになっちゃうんだなあ。」 (『ムーミン谷の冬』より) 1964年に日本に紹介されてから、ずっと愛され続けてきた、ムーミンたちの物語。 人気のひみつは、個性豊かなキャラクターたちが、自由に、自分らしく生きる姿にあります。 ムーミントロールは、勇気があって心やさしく、とってもロマンチスト。 ムーミン小説9冊のうち、7冊から、ムーミンの数々の名言を抜き出して、美しいヤンソンの絵と共に、ぎゅっとまとめました。 ムーミンが大好きなあなたはもちろん、ムーミンの世界を気軽に味わってみたい方にもぴったり。 プレゼントにもぴったりな、ちょっと特別な1冊です。 そして、気に入った名言が見つかったら、ぜひその場面が出てくる小説を読んでみてください。もっともっと、ムーミン谷が身近になります。 *オールカラー *ハードカバー 58ページ *左右173ミリ×天地195ミリ
メキシコ、オアハカ。天涯孤独、90歳のマルおばあちゃんは、手作りのお菓子アルファホールを売ってつましく暮らしていた。ある日、遥か昔に別れた一人息子がすでにこの世にいないこと、そして自分に孫息子がいることを知る。マルは自分の人生の環を閉じるべく、青いおんぼろ自転車で孫をさがす旅に出るー
爬虫類を愛する学者の父と本屋を営む母の軋轢のなかで育った、数字がすべての若者が世界の真実に触れていく表題作のほか、車を吹きとばすハリケーンのなか、絶品のワインを供に過去の思い出深い男たちと邂逅する「ハリケーンの目」、深夜のウォーキングで目にする水族館の水槽のような近隣の窓景を描く「亡霊たちと抜け殻たち」、奨学金の受給停止をきっかけに、路上生活者となった女子大学院生の彷徨譚「天国と地獄」など、蛇やワニの危険に満ち、差別や格差が色濃く残り、亡霊たちがさまよう土地で語られる傑作短篇集。
奇抜な着想、軽妙なプロットで、短編を書かせては随一の名手。1963年には『未来世界から来た男』で創元SF文庫の記念すべき第一弾を飾ったフレドリック・ブラウン。その多岐にわたる活躍の中から、SF全短編を年代順に収めた全4巻の決定版全集。第4巻には「回答」「猫恐怖症」など著者の筆が冴える傑作68編を収録。
見習い介護士の青年グレゴワールが、老人介護施設で元書店主のピキエ老人に出会い、まったく無縁だった本の世界に足を踏み入れることに。ピキエ氏から朗読を頼まれ、彼の道案内にしたがって、さまざまな本に出会い、読書の魅力を知り、人々と出会い成長していく。本と友情、本と愛情、本と人生を描いた傑作。