出版社 : ハーパーコリンズ・ジャパン
未婚の母から生まれたタティは一族の恥とさげすまれ、おじ一家から使用人同然の扱いを受けながら暮らしていた。今日はいとこのアナの結婚式だが、タティは花嫁から、自分が逃げ出すあいだの身代わりになってと強引に頼まれる。美しいいとこが結婚するのは、アルハリアの王太子サイーフ。そんな大役を野暮ったい私が?すぐに見破られてしまうわ。案の定、別人と気づかれ、激怒したおばに叩かれそうになる。止めに入った凜々しい花婿を見たときは、助かったと思った。ところが式はそのまま続き、タティは王太子妃にされてしまう!
イベントプランナーのカランドラはふとしたことから、スペイン富豪のアレハンドロと一夜を共にし、妊娠してしまう。プレイボーイに惹かれ、純潔を捧げたことを悔やみつつも、身ごもったことを伝えると、意外な反応が返ってきた。「ぼくは生涯結婚する気はないが、子どもの面倒は見る」しかも、妊娠で仕事を辞めた彼女の苦しい懐事情をほのめかし、彼の下で働かないかと言うのだ。莫大な報酬を提示して。アレハンドロの子を宿しながら、彼の妻でも恋人でもなく、彼の仕事を成功させるための駒となったカランドラは…。
メロディは生まれつき盲目で、非情な貴族の父親に疎まれてきた。このままでは今にも家から追い出されかねない。メロディの窮状を見かね、地中海の国の王妃となった姉が、国王の弟グリフィンとの縁談をお膳立てしてくれた。そうすれば、メロディは冷酷な父のもとを離れられるし、グリフィンも放蕩王子という悪評を拭い去ることができるから。初対面の時から陽気な王子に密かな想いを抱いていたメロディ。ところが、結婚式とそれに続く舞踏会が終わって初夜に臨む前、彼は言い放った。「後継ぎは必要ないから、体の関係も必要ない」
シャーロットの働く美術館では、ギリシア彫刻展を控えていた。そのスポンサーが、まさかデイモン・ラトゥサキスだったとは!デイモンは、美しい容貌と巨万の富を持つギリシア人実業家で、かつてシャーロットに愛の手ほどきをしてくれた恋人だった。だが身に覚えのないことで責められ、別れたのだ。美術館主催のパーティの夜、二人は4年ぶりに再会する。父親と同じ目をした娘のことだけは、隠し通さなければー不安に震える彼女の緊張をよそに、デイモンは再び誘ってきた。高額の手当と引き換えに、愛人にならないか、と。
失恋の傷を癒やしに別荘へ出かけたヴァーニーは仰天した。なんと主寝室のベッドにたくましい男性が寝ていたのだー兄の雇い主で、実業界の大物レオン・ボーモントが!常にスポットライトに照らされ、美女とマスコミに追われる彼に、兄がしばらくここで身を潜めるよう勧めたのだろうか。「誰だ、君は?ここで何をしている?」苛立った口調で彼がきく。そう、もちろんレオンはヴァーニーのことなど知らない。兄の立場を考えれば、彼の機嫌を損ねないほうがよさそう…。「わ、私はあなたの世話をするよう雇われた、家政婦です」とっさに口をついて出た言葉が、二人の関係を思わぬ方向へ導きー。
マーニーは勤務先の病院で医師のハリーと再会した。数年前、短期間だが別の病院で一緒に働いていたのだ。当時、プレイボーイと名を馳せていた彼は、マーニーのことを覚えてすらいなかった。今の彼も相変わらずハンサムで凛々しいけれど、双子の子育てに追われるシングルファーザーだという。彼は生真面目なマーニーを煙たがり、二人は何かとぶつかるが、同僚の葬儀の夜、慰め合うように一夜を共にしてしまう。亡き妻を今も愛する彼との間に、未来は望めないのに…。そんな矢先、感染症に罹った双子をマーニーが世話することになる。
「子供の父親はあなたよ」 そう伝えたい一心で遠い異国へと旅立った。 「おなかの子の父親はぼくだというのか? ありえない!」 世界的複合企業の社長、ジュン・リーに妊娠を告げたとたん、 黒い瞳に冷たく見据えられ、アイビーは呆然とした。 あの夜、情熱に陰る黒い瞳で愛を囁いた彼とは別人のようで、 すばらしい夢の一夜には想像もしなかった、辛い現実だった。 けれど彼女は涙をこらえて言った。子供は私一人で育てると。 すると彼の豪邸に連れていかれ、父子鑑定を受けることに。 自分の子に違いないと知るや、彼にプロポーズされたが、 アイビーは拒んだ。彼とは住む世界が違いすぎる。でも……。 身分違いと知りながらゴージャスなヒーローと恋におち、思いがけず愛の証を授かった天涯孤独のヒロイン。最初、父親であることを信じなかった彼との結婚をためらいますが、両親のそろった家庭に憧れていた彼女は、お腹の子が幸せになれるならと受け入れます。
雪の魔法がとけたとき、 彼と見た甘い夢は冷たい現実に変わった。 パーティの給仕係として働き、疲れた体で帰途についたモリー。 天候が急変して困っていると、傍らに1台の高級車が停まり、 乗っていくよう促される。声の主はスペイン富豪マキシモ── 最近この町の古城を買ったという、世界的な実業家だ。 彼の漆黒の瞳に魅入られ、すっかり舞い上がったモリーは、 一夜限りの約束で、誘惑されるまま身も心も捧げてしまう。 2カ月後、モリーは愕然とした。まさか妊娠するなんて! 報せを聞いたマキシモは、別人のような冷酷さで言い放った。 「経済的な援助はする。ただし、その子の父親は手に入らない」 人気のS・ケンドリックが描く、一夜の情事から始まるピュアなシンデレラロマンスをお楽しみください。お菓子作りが得意で、いつか小さな店を開くことを夢見るヒロイン。大富豪の子を身ごもったことから、運命の歯車は思いがけない方向へ回りだして……。
囚われの乙女は決して忘れなかった。 地下牢の闇から垣間みた、輝く彼の姿を。 豪奢な邸宅で、アニックは主の帰宅を待っていたーー 有名な美貌の実業家、マキシマス・キングに頼み事があるのだ。 クーデターで10年間、王宮の地下で過ごした王女アニックは、 少し前、突然現れた逞しくハンサムな“王子様”に 光の世界へと救い出された。そして王子様の名はマキシマスで、 大富豪と政府特命の暗殺者という2つの顔があることを知る。 戴冠式を控え、身の危険を感じた彼女には助けが必要だった。 どうすればもう1つの顔を隠す彼に願いを聞いてもらえるの? 考えあぐねたすえ、アニックは思いつめた表情で切り出した。 「どうか私を助けてください。代わりに、私の純潔を捧げます」 ヒロインの突拍子もない言葉を一笑に付したヒーロー。男性的魅力あふれる彼に、ヒロインは形だけの結婚を申し込まれますが……?リン・グレアム顔負けの劇的展開で大人気、メイシー・イエーツが別名義で綴る、ロマンティックな再会のシンデレラ物語!
妊娠したとたん冷たくなり、 渋々、求婚するなんて……。 わたしが妊娠? ターシャは、医師の診断に愕然とした。 相手は、ブリスベーンきっての法廷弁護士ジャレッドだ。 彼はいったいどう思うかしら……? 体を重ねるときはとても情熱的な二人だが、 今まで一度だって、将来について口にしたことはない。 ためらいながら妊娠を告げると、彼は急に冷ややかになり、 「そんなことをしてくれとぼくが頼んだか?」と言い放った。 だがそのあと、静かに「結婚しよう」と告げられ、 ひどく傷ついたターシャは、彼のもとを去ることにしたーー。 大御所作家ヘレン・ビアンチンには名作が多くありますが、今作は妊娠から始まる大人のロマンス。身ごもったままジャレッドのもとを去ったターシャは、彼に言い寄る女性がいることを知り……。
僕が君を、変えてやるよーー 誰よりも美しい蝶に。 ルシアナは1歳半で母親を亡くし、父親と兄たちに育てられた。 4人の兄弟と男同然に育ったせいで、女らしさのかけらもない。 そんな彼女にも、近ごろ、ほのかな想いを抱く男性ができた。 彼の心を射止めるには、どうしたらいいのだろう……? すると、長兄の親友ジェイクが指南役を買って出た。 ルシアナを、大人の女性らしく変身させてくれるというのだ。 ハンサムで裕福なプレイボーイのジェイクは、ルシアナにとって むしろ苦手とするタイプだった。彼の助言なんて要らないのに。 ところが彼の巧みな指導に、なぜか胸は熱くざわつきーー ハーレクイン・マスターピース《特選ペニー・ジョーダン》。今作はピュアでかわいらしい〈華麗に変身〉をテーマにした物語です。手練れのジェイクの手ほどきにどぎまぎしっぱなしのルシアナは、いつしか彼の手によって、美しい大人の女性へと変身を遂げます。
急なトラブルで夏休みのあいだ宿なしになったニッサは、長年の友人デズモンドの屋敷に居候させてもらうことになった。10年前、憧れのデズモンドがエスコートしてくれたハイスクールのダンスパーティは夢のようなひとときだったけれど、あの夜、恋に落ちたのはわたしだけだった。そしていま、わたしは平凡な教師で、彼はセクシーな大富豪。住む世界が違いすぎるデズモンドとひとつ屋根の下で暮らすなんて…。胸のざわめきを押し隠しながら、ニッサは彼のもとへと向かった。かつての失恋が誤解によるすれ違いだったことなどーデズモンドもニッサを強烈に意識していることなど知るよしもなく。
猛吹雪の日、テッサは林の中で気を失ったハンサムな男性を助けた。高価そうな服は汚れ、体じゅう傷だらけの彼を自宅へ連れ帰ると、ほどなく目覚めた彼は、いっさいの記憶を失っていた。戸惑うテッサだったが、二人きりで過ごすうち彼の人柄のよさに惹かれ、いつしか互いの気持ちを確かめるように、身を捧げたのだった。だが、彼が“アッシュ”という自分の名を思い出したことで、テッサは不安に苛まれた。いつか彼は元の生活に戻っていくのね…。そのときの彼女は、まだ知らなかったー彼が巨万の富を有する大富豪、アッシャー・ブラボーで、1カ月後には美しい婚約者と結婚する予定であることを。
ブレアは元婚約者のアリクに会いに、ニューヨークを訪れたー生まれたばかりの、彼に生き写しの息子を連れて。1年前、学生だったブレアは、13歳年上で大富豪一族出身のアリクと恋におちて婚約したものの、やむなく身を引かなくてはならなくなった。ある人物に脅されたから、とは口が裂けても言えなかった。彼と別れたあとに、おなかに赤ちゃんがいるとわかったことも。でも、こうしていま会いに来たのは、彼の黒髪とオリーブ色の肌をみごとに受け継いだ息子の存在を黙っているのは罪だと思ったから。純粋にそれが目的と示すため、婚約者がいることにしたブレアに、アリクは告げた。「これから1カ月、君は僕と一緒にここで暮らすんだ」
子爵が乙女の唇に残した 永遠に消えない、キスの刻印。 18歳のルーシーは、遠方の父親から思いも寄らぬ手紙を受け取った。 なんと彼女を結婚させるというのだ。ずっと年上の、中年男と! 婚約を社交界公認のものにするため、彼女は無理やり盛装させられ、 婚約者となる男とともに、華やかな舞踏会に連れていかれた。 と、二人の間に割って入ったハンサムな男性がいた。ロックリー子爵だ。 彼はルーシーを静かな庭園に連れ出すと、優しく慰めた。 「君は無垢で、若すぎる」そう言いながらも、甘いくちづけをして……。 ルーシーは、子爵こそ私の愛する人と悟ったが、このキスによって 婚約は破談になり、ルーシー自身も欧州に身を隠すことになる。 1年後、美しい淑女となって戻った彼女に、ロックリー子爵はーー ヒストリカル・ロマンスのベテラン作家ヘレン・ディクソンによるみずみずしい初恋の物語をお贈りします。美しい大人の女性となり再び子爵とめぐり会ったルーシーですが、実は彼と元婚約者との間には因縁があることがわかり……。波瀾万丈なロマンスの行方は?
「叔父さん、ぼくを猿と結婚させるなんてひどいよ!」紅顔の美少年が口にしたその言葉が、幼き花嫁ベスの心をえぐった。訳もわからず父に手を引かれて祭壇に連れてこられただけなのに…。少年の名はドルー。将来、高貴な伯爵家の跡を継ぐ、若き花婿だ。ベスは泣きながら結婚したくないと訴えたが、結局儀式は行われた。しかし、まもなくしてドルーは妻を置いて去っていった。歳月が過ぎ、ベスは外出先でばったり再会したー10年ぶりに、夫と。誰もが振り返るその美貌は以前と変わらず、すぐに彼とわかった。だがドルーのほうは、目の前にいるのが妻のベスとはわからぬ様子で、彼女のうなじに唇を寄せ、囁いた。「美しい妖精さん、きみの名は?」
家族も友達もいないアイダが身を守る唯一の方法ーそれは、“次々に情事を楽しんでは男を捨てる悪女”という仮面だった。元夫に駐車場の2階から突き落とされ、心身の後遺症に苦しむ彼女は、男性を近づかせないため、懸命に鉄壁を築いてきたのだ。先日の社交パーティでは、その真実を知らない大富豪ジェイクにあからさまに侮蔑的な態度をとられ、ひどくつらい思いをした。ところが、後遺症の影響で歩くのもままならなかったある日、車が故障して困っていたアイダに、意外にもジェイクが声をかけてきた。アイダを病院まで送り届けた彼は、おもむろに彼女の携帯を手にすると、何やら操作してから返して告げた。「僕の携帯の番号を入れておいた」
人生に疲れたベラは、かつて継兄だったセルジオを思い出した。オリーブ色の肌をした物静かなイタリア人の彼は、初恋の人だった。血はつながっていないし、今はもう家族でさえないけれど、10年以上も連絡をとらなかった私を、彼は助けてくれるかしら…?意外にも、電話の向こうのセルジオは昔と変わらずやさしかった。そして、コモ湖にある彼の壮麗な別荘へと招待されたベラは、そこでゆっくり静養して、人生を見つめ直すことにする。いざ現地に着き、ベラは円熟味を増したセルジオに思わず息をのんだ。だが彼女は知る由もなかった。彼が昔、継妹への欲望を隠していたこと、今や悪い男になって、彼女をもてあそぶつもりでいることを!
母のいない幼い双子の兄弟は、サンタクロースにママをお願いしようと決めた。そんな彼らは音楽教師のネルこそが“その人”ではと期待する。ネルも、無口で不愛想だが魅力的な、双子の父のマックに惹かれ、会うたびに想いを募らせるが、彼はにべもなく告げた。「女性の相手をしている暇も、なにかを始める気もさらさらない」(『サンタがママを連れてきた』)。妊娠を告げたとたんに捨てられたメグは、独りで息子を育ててきた。最近、イタリアから来た医師ディノが誘いをかけてくるが、プレイボーイは信用できなかった。もう傷つきたくない。何より、彼になついている息子を傷つけたくない。だがそんなメグの思いをよそに、息子はディノを父親代わりに授業参観へ呼びたいと言いだし…(『雪原で誓いのキスを』)。裏通りのカフェで働くケイトは、荒っぽい客にからまれたところを、上等なスーツを着た男性客に助けられた。その夜、彼女は新聞で、彼が有名な投資会社の社長アーロンだと知る。別の日、姉が倒れて取り乱したケイトを、自家用機でロンドンまで送り届けてくれたのも彼だった。こんなすてきな人が、なぜ私に親切にしてくれるの?(『冬のシンデレラ』)。真冬に心温まる、感動のシンデレラ・ストーリー!
2年前に母を亡くし、横暴な兄夫婦と暮らし始めたキャサリン。以来ずっと、朝早くから子供たちの世話をし、食事を作り、掃除に追われ…使用人のようにこき使われていた。けれど、そんなキャサリンの灰色の日々に、光が差す。まだ外が薄暗い夜明け前、路上に捨てられていたという赤ん坊を抱いた、容姿端麗で高名な医師のジェーソンが家の扉を叩いたのだ。キャサリンは彼が赤ん坊の手当てをするのを手伝い、病院へつき添った。そして、キャサリンの恵まれない境遇に同情したジェーソンが、住みこみの仕事を紹介してくれたことで、彼女の恋は走りだした。なんの取り柄もない平凡な私と彼では、つり合うはずもないのに。