出版社 : 中央公論新社
日本の未来を拓いた男、大隈重信。その波瀾万丈の生涯。「日本」という新しい国家のために邁進する大隈重信。国会開設、政党政治移行、内閣総理大臣就任、早稲田大学創立ー。数多の事績を残し、幕末、明治、大正と時代を駆け抜けた巨人の生涯を描く!信念のためには、突き落とされても、何度でも這い上がる!
昭和一五年、英仏との戦争に突入した日本に、米国も宣戦を布告。連合艦隊はマリアナ諸島において米太平洋艦隊と激突する。航空機の積極活用により勝利を得たものの、この勝利は逆に米国の戦意を高める結果となり、講和の道筋はまったく見えなくなった。 戦線の拡大を望まぬ山本五十六はトラック諸島を根拠地として守りを固めようとするが、米国は長距離爆撃機を繰り出しこれを妨げる。空爆を封じるためにビスマルク諸島ラバウルを押さえるべきとの軍令部の命令が下り、主力戦艦を欠いた連合艦隊は、空母を結集した機動部隊を編成した。対する米太平洋艦隊も空母を中心に据えた艦隊を送り出し、ここに、史上最大の海空戦が開始される!
2017〜2019年に上演された「舞台 デルフィニア戦記」に合わせて刊行された「デルフィニア戦記公式ガイドブック」に掲載された三中篇に加筆の上、収録した外伝集。 「王女誕生までの七日間」 国王に返り咲いたウォルはリィを王女に迎えると公表。型破りなリィの言動に王宮の人々は否応なく振り回されていくーー。 「鷹は翔んでいく」 服飾職人フランクルが婚礼衣裳の注文を受け王宮に赴くと、肝心の姫ぎみはなぜか行方不明。ようやく面会かなった時は、結婚式まであとひと月……。 「国王の女難」 王妃リィには望めない“愛する者と過ごす、国王ウォルのやすらぎの時間”のために、バルロとイヴンが競い合い選りすぐりの愛妾を紹介するが……? 「男の修行」 ファロット伯爵に呼び出されたシェラのお話。書きおろし。 「嵐の後」 愛妾として迎える前の、ポーラとウォルのお話。ほぼ書きおろし。
昭和二十五年(1950年)、静岡県二俣町で一家殺害事件が発生した。のちに死刑判決が覆った日本史上初の冤罪事件・二俣事件である。捜査を取り仕切ったのは、数々の殺人事件を解決に導いてきた名刑事・赤松完治。だが赤松は、裏で悪質な取調による自白強要を常態化し、「拷問王」と呼ばれていた。今もなお審理が続く袴田事件に至るまで、警察と司法が手を組んで行った犯人捏造の実態。正義を信じた者たちが勝ち取った、感動の逆転無罪。そして事件を追い続けた著者だけが辿り着いた真犯人の正体とは?この国の深い闇に迫る、事実に基づく衝撃作。
町田そのこ 2021年本屋大賞受賞後第1作目は、すれ違う母と娘の物語。 小学1年の時の夏休み、母と二人で旅をした。 その後、私は、母に捨てられたーー。 ラジオ番組の賞金ほしさに、ある夏の思い出を投稿した千鶴。 それを聞いて連絡してきたのは、自分を捨てた母の「娘」だと名乗る恵真だった。 この後、母・聖子と再会し同居することになった千鶴だが、記憶と全く違う母の姿を見ることになってーー。
昭和一四年一二月、日独伊三国同盟の約定により英仏との戦争に突入した日本は、インド洋攻略に乗り出す。連合艦隊は激戦の末に英国戦艦隊を撃破するが、突然、作戦中止命令を受けてしまう。南シナ海において日米の軍事衝突が勃発したのだ。やがてアメリカも参戦、日本軍はフィリピンへの攻撃を開始した。 一方、ハワイを出撃した米艦隊はマーシャル諸島を足がかりにフィリピン救援を目指す。だが、日本最強の戦艦である長門、陸奥が先の海戦での損傷故に動かすことができない。四〇センチ砲戦艦コロラド級三隻を押し立てて決戦を迫る米太平洋艦隊に対し、主力を欠いた連合艦隊に打つ手はあるのか!? 世界のビッグ・セブン、残る三隻も登場 「コロラド」「メリーランド」「ウェストバージニア」出撃!
"ついにシリーズ最終巻。日本列島に未曾有の大混乱が起こる! 中国と激しい戦闘を繰り広げている尖閣諸島・魚釣島への水機団上陸作戦は、人民解放軍の奇策により失敗。多数の犠牲者が出たことを受け、日本では内閣が総辞職し、あの男が10年ぶりに総理の座に返り咲いた。新総理は早速、〈サイレント・コア〉を率いる土門康平陸将補に容赦なく発破をかける。また、茨城の百里基地では臨時飛行隊が組まれ、アメリカ全土からやってくる“イーグル2”を待ち受けていた。 その頃、成田空港にベトナム人技能実習生の一団が到着した。彼らの正体は、密命を帯びた人民解放軍の秘密部隊であったーー。"
カミーノ・アイランドに夏がやってきた。 直筆原稿盗難事件から数年が経ち、独立系書店の名物店主ブルース・ケーブルは相も変わらず精力的に書店を切り盛りしている。 そんななか、超大型ハリケーンの接近中に殺人事件が起こり、不審を抱いたブルースは犯人捜しに乗り出す。 その行く手に待ちうけるのは……?
昭和、平成、令和ーー時代は変わっても、実家から送られてくる小包の中身は変わらない!? 業者から買った野菜を「実家から」と偽る女性、父が毎年受け取っていた小包の謎、そして、母から届いた最後の荷物ーー。 実家から届く様々な《想い》を、是非、開封してください。
「あの味っこさ会えて、いかった」 青森県南部の葵岳登山口にあるレストラン。そのシェフ・登磨には亡き祖母との思い出の味があった。それを思い出させてくれたのは、意外な人物で……。
テロ・グループがMERS変異ウイルスを蔓延させた豪華客船“ヘブン・オン・アース”。アメリカの作戦によりテロリストは一掃されたが、乗船していた“サイレント・コア”原田拓海一尉の血液検査で意外な結果が出る。その頃、中国軍による南シナ海東沙島奇襲作戦に端を発した東シナ海の戦いは九日目を迎えていた。解放軍はこれまで数度のミサイル攻撃を仕掛けていたが、海上自衛隊のイージス護衛艦がこれを迎撃、飽和攻撃を撃退した。台湾軍とともに防戦に徹する日本、いたずらに死者を増やす中国軍。しかし、尖閣諸島をめぐる状勢は新たな局面を迎えようとしていた。
北海道道立白麗高校・第二十七期卒業生3年6組の元クラスメートたちに、校庭に埋めたタイムカプセルの開封を兼ねて同窓会を開催するはがきが届いた。同窓会SNSも立ち上がり、10年前の高校生活を懐かしみながら盛り上がていく彼ら。しかし、ある日、「岸本李矢という子を覚えていますか」という書き込みが……。爆弾ともいえる書き込みに、ある事実が明らかになっていく。それぞれの思いで苦悩する登場人物たち。新型感染症で変わっていく世界の中、同窓会は近づいていた……。高校時代の「いじめ」に対して、関わった人々の心の移ろいと葛藤を描いたリアルな青春群像劇。
シングルマザーの保育士ミユキさんが心ひかれたのは、八歳年下の自動車整備士クマさん。 出会って、好きになって、この人とずっと一緒にいたいと願う。当たり前の幸せが奪われたのは、彼がスリランカ出身の外国人だったから。 大きな事件に見舞われた小さな家族を、暖かく見守るように描く長編小説。
森林太郎は明治14年(1881)7月、満19歳で東大医学部を卒業。同年12月に陸軍に出仕するまで、千住で開業医をしていた父の診療を手伝っていた。卒業時の席次が8番と不本意なものだったため、文部省派遣留学生としてドイツに行く希望はかなわなかった。幼少時から抜群の秀才として周囲の期待を集め、それに応えつづけた林太郎にとって、わずか半年足らずとはいえ、例外的に足踏みの時代だったといえる。本作は、自分の将来について迷い煩悶しつつも、父とともに市井で庶民の診療に当たっていた林太郎が、さまざまな患者に接しながら経験を積み、人間的にも成長してゆく姿を虚実皮膜の間に描く連作小説集である。
昭和一四年、日本陸軍はノモンハンにてソ連軍に押されていた。このまま全面戦争に発展することを恐れた日本は、急ぎドイツ・イタリアとの同盟を締結。日独伊は、さらにソ連との相互不可侵条約を成立させた。だがドイツはポーランドを攻撃、イギリス・フランスと戦争状態に陥ってしまう。三国同盟の約定により参戦することとなった日本は、マレー・シンガポール・ビルマなどを占領、連合艦隊はインド洋へと進出した。だが、そこにはイギリス海軍の最強戦艦が待ち構えていたのであるー。新シリーズの開幕!
千三百年の歴史をもつ岐阜・長良川鵜飼いの最中に、観覧屋形船で男女のカップルが意識不明になった。二人は強力な睡眠薬を服用し、女は死亡、男は一命を取り留めた。二週間後、東京台場のホテルで、やはり男女が睡眠薬を飲み、今度は男が命を落とし、女が助かるという事件があった。生存した男女はそれぞれ「心中だった」と主張した。警察はこの「心中事件」に殺人の匂いをかぐが、二件をつなぐ接点・動機が見いだせず、当事者の証言を覆す証拠をつかめない。迷宮入りを覚悟した時、十津川警部が驚愕の推理を披露する!
魚釣島で中国解放軍によって撃墜された、台湾のグラビア・アイドルにして戦闘ヘリ・パイロットである藍志玲の救出に、日本・台湾連合は辛くも成功した。その作戦で命を落とした岳威倫軍曹の英雄的犠牲を、台湾の谷進強国防相がメディアに発表した頃、中国の寧波海軍飛行場に極秘の研究機関から若き天才青年が訪れた。彼は、空自に大きく後れをとった空警機と哨戒機にある画期的な改造を加えるためにやってきたのだった……
作家・椹野道流さん、おすすめ 「歌で世を識り、歌で戦い、歌で愛を編む。 雅な男たちの熱き血潮!」 平安時代の最高権力者・藤原道長に連なる藤原北家ながら傍流の御子左家は、歌壇ではそれなりの実力を発揮しているものの、公家の出世レースではパッとしない家柄。当家の次男に生まれた藤原定家は、病由来の難聴を克服し、侍従時代の同僚で親友の藤原家隆らとともに『新古今和歌集』の選者を務めるなど、歌壇でめきめきと頭角を現す。鎌倉幕府に押され気味の朝廷の権威回復を狙う後鳥羽上皇は、そんな定家に、三代将軍・源実朝に京への憧れを植え付けるため「敷島の道(和歌)」を指南せよと命ずる。後鳥羽の野心は肥大し、ついには倒幕の兵を挙げんとするが……。 知らぬ人のいない「小倉百人一首」には、なぜあの100首が選ばれたのか? 同じく藤原定家選の「百人秀歌」より1首少なく3首だけ異なる理由とは?--「承久の乱」前後の史実をきらびやかに描きながら、その謎を解き明かす。 【目次】 一の章 還御の噂 二の章 いとしの友よ 三の章 菊花の王 四の章 はかなき鎌倉将軍 五の章 勅勘と大乱 六の章 嵯峨山荘の障子和歌 附記