1988年発売
関東テレビ総務課制作庶務係、宇賀神邦彦。タレントや局の連中が撤きちらす面倒ごとを裏側から始末する、落ちこぼれテレビ屋だ。人は彼をトラブル・バスターと呼ぶ。スリルと笑いのハードボイルド活劇。
高校生なのにヤクザの組長、しかも超能力者、そのうえすごいハンサムの裕次郎が足走学園に転校してきた。実はこの学校を「地上げ」しようという計画なのだ。ところが校内で殺人事件が起こり、いつのまにか犯人探しをすることになってしまった。怪しい奴はたくさんいるが…?爆笑ギャグ満載の学園ミステリアスコメディ。
秀吉の朝鮮出兵によって日本へ連れてこられ、家康のキリスト教弾圧で流罪の身となったおたあジュリア-。数奇な運命ともいえるその生涯を流麗なタッチで描いた感動の歴史小説。
イベリアの風土と人々の心を照し出し、ポルトガル的「世界を生きている」ことの実感を綴る本邦初の選集。土着的な作品からプルースト、ジョイスらの影響を多く残す作品まで、現代の代表的作家21人による出色の作品集。 まえがき 下宿屋・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ラウル・ブランダン 楽しい復活・・・・・・・・・・・・・・・アキリノ・リベイロ 船乗りの主・・・・・・・・・・・・・・・フェレイラ・デ・カストロ ばあさんは魔ものよ・・・・・・・ジョアン・デ・アラウジョ・コレイア 三つの国・・・・・・・・・・・・・・・・ジョゼ・レジオ 密航者・・・・・・・・・・・・・・・・・・ジョゼ・ロドリゲス・ミグエイス 復活・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ドミンゴス・モンテイロ アルマ・グランデ・・・・・・・・・・ミゲル・トルガ 若者は手を嫌う・・・・・・・・・・アルヴェス・レドル マリア・アルティニャ・・・・・・マヌエル・ダ・フォンセカ 冬のスポーツ・・・・・・・・・・・ルイース・フォルジャス・トリゲイロス 缶詰め・・・・・・・・・・・・・・・・・マリオ・ディオニジオ ジェノヴェヴァかあさん・・・ヴェルジリオ・フェレイラ 太鼓の少年・・・・・・・・・・・・フェルナンド・ナモーラ 男・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ソフィア・デ・メロ・ブレイネル・アンドレゼン 鴉・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・カルロス・デ・オリヴェイラ バラード・・・・・・・・・・・・・・・マリオ・ブラガ 青い諦念・・・・・・・・・・・・・・アグスティナ・ベサ・ルイース 太陽の輝く三十分・・・・・・ウルバノ・タヴァレス・ロドリゲス 旅人・・・・・・・・・・・・・・・・・・ジョゼ・カルドーゾ・ピレス 英語の授業・・・・・・・・・・・マリア・オンディーナ・ブラガ 現代ポルトガル文学について・・・・・・・・・岡村多希子 あとがき
敗戦直後の没落貴族の家庭にあって、恋と革命に生きようとする娘かず子、「最後の貴婦人」の気品をたもつ母、破滅にむかって突き進む弟直治。滅びゆくものの哀しくも美しい姿を描いた『斜陽』は、昭和22年発表されるや爆発的人気を呼び、「斜陽族」という言葉さえ生み出した。同時期の短篇『おさん』を併収。
ぐらりと赤い不思議なものが自ら湾曲し、水飛沫が上がった。やっぱり魚類だ。だが鮭ではない。鮭はこんな鮮明な赤地ではない。それに鮭が丸木舟のように2メートルを優に超えるはずがない…。山形・鳥海山麓の湖で、北峰太郎彦は思わずわが目を疑った。村人の誰もが信じなかった伝説の巨魚〈アカノスケ〉がその雄姿を現わしたのだったー。祖父、父、そして太郎彦の親子3代が巨魚に挑戦するさまを、気鋭の新人が劇的に描く感動の冒険小説、登場。
墓碑は断崖の突端に立っていた。銘板には、なぜか自分の名前が刻まれている。没年月日は四年もまえ──。不思議な夢だった。そのあまりに生々しい感触に不安をおぼえたデイジーは、偶然知りあった私立探偵ピニャータの助けを借りて、この“失われた一日”を再現してみることにしたが……。アメリカ女流随一の鬼才が、繊細かつ精緻な心理描写を駆使して描きあげた傑作長編の登場。