1989年発売
第三次世界大戦が勃発。そのさなかに飛びかった核ミサイル群とは別に、終戦直前にケープ・カナヴェラルから複数のロケットが打ち上げられるのが、米ソ両軍によって観測されていた。これらのロケットの正体は何か?知っているのは元宇宙飛行士のコルファックスだけだった。ロークは、第二合衆国軍からコルファックス保護の依頼を受けるが…。
突如、調査隊一行を襲った高重力世界人たちの反乱を避け、カイたちが冷凍睡眠に入ってから、どれほどの時が過ぎたのか。ここは金色の翼竜が空を舞い、大型竜が跋扈する惑星アイリータ。この謎に満ちた星で、長い眠りから覚めた調査隊メンバーを待ちうけていたのは…?人気女流作家が失われた恐竜たちへの追慕をこめて描く傑作シリーズ第2巻。
恒星間を巡り、数多の異星生命体を捕獲してきた名うての狩人、ビリー。とうに引退した彼が、ある日国連から召喚されるー通商条約締結を目前に相手星の過激派が送り込んできた暗殺者を阻止せよ。彼は任務遂行のため、かつて捕らえた最強の生命体、変身獣“キャット”に協力を乞うー彼自身の命と引替に。ビリーの最後の戦いが始まろうしていた。
チベット自治区の一郭を占める孤立の地、ギャンカーラ。今この一帯を、反共武装ゲリラの一団が跳染していた。首領と目されたのは、数年前CIA工作員として撹乱行動に従事中死亡したはずの男。だが中国政府はこれを受け入れず、米国の侵略行為と断じて、締結寸前の科学技術協定を破棄する構えに出た。困惑した米国政府は、真偽を確かめるべく男の妻トレイシーを現地に送りこむが…。大自然の彼方、トレイシーは果して何を見たか?
オクスラン・ステーションへようこそ。ここは何かに憑かれた町。-ちょうどひと月前、シドはオクスランに帰ってきた。めくるめくようなヨーロッパ旅行だった。それにひきかえ、この町の刺激のなさと言ったら。相変わらず眠っているようだし事件も起こらない。ただ、両親や兄たちの様子がちょっと変なのが、気にはなるけど…。そんなある日、一台のリムジンが彼女を轢き殺そうとした!ついに、オクスランが目覚めた。シリーズ第三弾。
「そんな馬鹿な」クーリッジは愕然とした。全世界の情報を収集、分析する究極の謀報機関〈図書館〉。館員の一人クーリッジは、秘密漏洩防止のため仲間の監視を命じられてたのだが、ある日、〈ドクター〉と呼ばれる館員が外部と通じていることに気づく。アメリカ合衆国の最高機密を知りつくした12名のアナリストー彼らの中に裏切者がいるというのか?現代スパイ小説と国際謀略小説の妙味が渾然となった、衝撃の超大作登場。
東ドイツの国境地帯。ソビエト連邦が始めた駐留軍隊の増強は、エスカレートの一途をたどっていた。高まる東西間の緊張。切迫する第三次世界大作勃発の危機。だがこのときのために、〈図書館〉はひとつの切札を用意していた…!一方クーリッジは、紆余曲折のあげく、ついに〈ドクター〉の正体を突き止めるに至ったが、そのために絶体絶命の窮地に立たされてしまう。はたして彼の運命はーそして全世界は、どうなってしまうのか。
森の国シャンバラーは、死の冷気に包まれていた。数年前に襲った天変地異のため、水の恵みも人々の往来も遮断され、国が滅びようとしていたのだ。死の床にあったセフィロト王は、いまわのきわに遺言を残した。「如意宝珠を探し出し、谷に投げ込め。それしか国を救う手立てはない」この遺言を耳にした第2王子は、祖国を救うために立ち上がった。黒魔術を自在に操る偉大な魔道士でもある王子は、その名をメスロンといった。スーパーアドベンチャーゲーム。
1920年の夏のある日、英国ヨークシャの田舎の小駅に一人の若者が降り立つ。村の教会の壁画修復にやってきた彼、バーキンは、第一次大戦で心に深い傷を負っていた。静かな村でも主人公のひと夏の経験を柔らかな筆致で描き心にしみる名作。ガーディアン賞受賞作品。
「ああ、奥さんの、名器だ。すごいですねえ、よく締まる。しかもザラつきがいい」といいながら医師の御主人、さらに深く入れてくる。主人も、医師の奥さんも、ベッドの上に起き直って、こっちをじっと眺めている。-初体験のスワッピングに戸惑いながらも、甘美な官能に痺れる人妻を濃艶な筆致で描く。
そのソァー・ベッドに、パジャマ姿の土屋が、なぜか体を海老のように折りまげ、窮屈な姿勢で横向きに横たわっていた。右手は喉にあてがったままだった。両眼はカッと見開き、苦悶の表情が凄まじい。唇の端にはどす黒い血がこびりついていた。「大変だ!死んでる」(「苦いバレンタイン・デー」より)。推理作家志望のOL遥子の活躍が始まった。