1992年2月1日発売
「ミシャグジ教団」-長野県の諏訪地方に古来より存在する秘密宗教結社。その信者が50年に1度結集し10代前半の美少女を生贄にする「闇の大祭」が近づいているという。一人娘を誘拐されたフランス料理店オーナーは「湯殿山麓呪い村」事件の解決で名高い滝連太郎に捜査を依頼した!書下ろし伝奇本格推理。
グアムのアンダーソン米空軍基地から核ミサイルを装備した爆撃機が飛び立った。極右組織の指令を受けてモスクワ攻撃の緒についたロックウェルB-1D戦略ステルス機である。米ソ全軍はこれを撃墜しうるか?発表時に、元統幕議長竹田五郎氏、作家半村良氏の激賞を得た大スケール、大迫力の戦略サスペンス巨編!
囚われて移動波型螺旋屈曲穿孔簡易操作機を研究する私の周りには、飛翔流体力学や鼠櫓やカナカ族の交脚歩行やスンダニア語や遺伝子撹拌工学やら最先端技術の研究者がいて、1人ずついなくなる…。デビュー10年目の記念すべき10冊目。小説家椎名誠的感覚あふれる9つの短編をまとめたおまちかねの1冊。
新菜(ニーナ)は15歳。少女でもないが、女性でもない微妙な年ごろである。ジーンズが似合う、足の長い可愛い子だ。外交官の1人娘。でも、恋も、ボーイフレンドも全く無縁。ピストルの名人で、内閣の特命全権調査官として、戦火の中東に潜入。世界のスパイたちを相手に大活躍だ。スーパーギャルのアクション長編。
始皇帝死後、陣勝、呉広の乱に端を発し、中国大陸はふたたび戦乱の渦にまきこまれた。項羽、劉邦の相次ぐ挙兵。大秦帝国はもろくも滅んだ。そして劉邦と項羽の争いは劉邦に凱歌があがる。漢の誕生である。文帝、景帝につづいて即位した武帝は、漢に黄金時代をもたらす。時代を動かす英雄たちの足跡。
「アテンション・プリーズ!アメリカを乗っ取るドル大暴落の陰謀計画が、着々と進行中です!」-国際通貨制度を根底から覆すハードランディング作戦を仕掛ける謎の男とは?ドイツの秘密組織と共謀し、アメリカを撃つ狙いは?崩壊の危機に怯えるウォール街などをリアルタイムで描く経済情報小説。
彼は、保険金のために妻を殺そうと思っていた。もちろん、彼に疑いがかからず、事故死したように見せかけるつもりである。妻には五千万円の生命保険を掛けていた。額としては、多すぎもせず、少なすぎもしない。さて、どのように料理するか。プランを練り始めた彼は、やがて妙案を思いついた。彼にはやりとげる自信があった。書下ろし長編ミステリー。
「旅する作家」「気鋭の女流写真家」「屈指のパーカッショニスト」書き下ろし小説+現地撮影写真+オリジナルCD。アフリカの大地に魅せられた3人のアーティストによるコラボレーション。広大な大陸に見た「幻想の王国」旅行記。
パリのプールサイド。見知らぬ女性、たわむれの手の仕草、多彩な色どりの風船を恋人めがけて投げたかのような。それを目にした「私」の心に、「アニェス」という名前が浮かんだ…。詩、小説論、文明批判、哲学的省察、伝記的記述、異質のテクストが混交する中を、軽やかに駆け抜けていくポリフォニックな物語。存在の不滅、魂の永遠性を巡る、愛の変奏曲。
昭和5年正月。経済恐慌のさなか、目前に迫る金解禁に向けて、大阪造幣局から東京日銀へ20円金貨10万枚、5円金貨40万枚、総重量3トン半の金貨の移送が決定された。強奪計画を練るグループと、受けて立つ鉄道省の警護陣。一方で警備担当の子供を誘拐し金貨を狙う一味。様々な思惑が絡み合う中、金貨を満載したC53が東海道をひた走る。金貨の行方は。渾身の長編ミステリー。
肥前佐賀の大名、鍋島直茂は関ヶ原の合戦で二股をかけた。初め西軍についた直茂は、家康の勝利を確信するや、豊臣方の立花宗茂を隣国・柳川城に攻め、領地安泰をはかったのである。その直茂が自らの墓碑に豊臣家への忠誠を表す「豊臣朝臣」の文字を刻んだ真意とは…。表題作「権謀の裏」をはじめ、武士の激しく哀しい生きざまと、内に秘められた思いを峻烈に描いた秀作10編を収録。
臨時党大会の最中、ゴルバチョフが狙撃された。党内保守派の「愛国者同盟」のメンバーは、ゴルバチョフが健康回復とともに党内の粛清に乗り出すことを恐れ、軍・KGBとともにクーデターにふみきった…。食糧危機、民族問題、労働者の反乱、権力の腐敗など、ペレストロイカの失敗の陰でロシヤが抱える恐るべき現実を、亡命作家トーポリが赤裸々に描く迫真のポリティカル・ノベル。
映画祭で賑うモスクワのホテルで、4人の男が毒殺される。被害者のひとりが取材していた映画関係者たちを結ぶ1本の線とは?事件は殺人というレベルを超え、大規模な同時多発テロ計画へと発展して行く。捜査陣をあざ笑うかのように跳梁する首謀者を追うロストニコフ。彼の胸には、自身と妻だけが知るある計画が秘められていたー。好評のロストニコフ捜査官シリーズ第3弾。