1993年10月発売
別れた女房の家の裏庭に穴を掘る男、毎晩赤ん坊を落とす夢を見る女、教会のパンケーキ食べ放題パーティで心ならずもノッてしまう父親、シカゴの高架鉄道の車内で珍妙な芸術を演じてしまう車掌…。オフ・ビートな笑いにのせて贈るおかしなおかしな短編の数々。
ブロードウェイの売れない役者サンディ君、かつての恋人が自殺したと聞いて大ショック。これはぜひとも真相を突きとめねば。『ライ麦畑でつかまえて』を思わせる軽快な文体とユーモアで語られる、とびきりファニーで、ちょっぴり切ないラヴ・ストーリー。
偉大なるフロベールの故郷ルーアンを訪ねた「僕」は、博物館で、彼が『純な心』を執筆する際に常に手元に置いていた鸚鵡の剥製を見つける。だがのちに訪れたフロベール邸のはなれには、もう一羽の鸚鵡が鎮座していた。いったい本物はどちら?フロベールという作家にさまざまな角度から覗き眼鏡をあて、文学的にして愉快な小説。
第一次大戦下、英国で、アフリカで、苛酷な運命を生きぬいた男と女たち-。そこには、喜びと哀しみに満ちた愛があった。夢をつむいでゆくはずだった者たちの人生は戦いの無意味さに翻弄され、やがて真夏のアイスクリームのように溶け去っていく…。人生のはかなさを、詩情とユーモアで謳いあげる、ジョン・ルウェリン・リース記念賞の話題作。
伝説に聞く古代超文明の、唯一の継承者とされる有翼人エルディール。彼はラパロの村はずれにある城で、ひとりひっそりと暮らしていた。しかしそんな彼をそそのかし、古代文明の力を手に入れ世界の覇者となろうとする一派があらわれた。闇の一族、グルーダたちである。首尾よく城へと忍び込んだ彼らであったが…。イース4本編では語られることのない、驚異の物語が開幕する。
ロンドン市内の「ホームズの名所」新旧様変わりの報告から、英国南部にドイルの隠れ家やその家族の墓を探し歩く旅…。前回のシャーロッキアンたちが再集合して、ウィリアム・テルに会い、熊とたわむれ、戦車にも乗ったスイス建国700周年記念のホームズ・ツアーの行程…。ニューヨークでホームズの誕生日を祝うB・S・Iのディナーなど、ますます興味が広がる、楽しい旅日記の第二弾。