2007年12月発売
フランクザッパ・ストリートで暮らす人間と動物が繰り広げる、ほのぼの楽しく、ちょっぴりせつない物語。恋愛あり、友情あり、食欲あり!キャラクターたちもキュートで魅力的。映画監督志望のハル、ウェイトレスのミミ、アイスクリーム屋のペンギン・グレース、女の子にモテモテのパンダ・ワイワイ、謎のパカラナ兄弟…そのほかにも、いっぱい。誰もが伸びやかに生きている。そして、もちろんHAPPY ENDING!ファンキー&ポップな街へようこそ。
鋼次と〈いしゃ・は・くち〉を誹謗中傷する紙がばらまかれ、房楊枝が返品されてきた。おきわという女性と知り合った鋼次は、彼女に好意を抱き、その店を手伝いに出かけていく。ところが、その鋼次に身の危険が迫っていた。さらには、志保や妹のお房も狙われていく。そのすべてに、岩田屋の影があった。そして桂助は、実弟であることは伏せられたまま、将軍家定の歯の治療を、直々に行った。さらなる激動を予感させる、人気シリーズ第6弾!
「感染」「転生」に続く仙川医療ミステリー第3弾 農村風景が未だ残る関東のとある幼稚園で食中毒事件が起きた。園児の症状から、おにぎりの杜撰(ずさん)な管理による単純な食中毒だと思われたが、のちにカドミウム中毒だと判明した。安易な発表が農家の風評被害につながることを怖れた病院、保健所、警察は慎重に捜査を開始する。毒を盛ったのは一体誰か? そもそも毒はどこに潜んでいたのか……? 大ヒット『感染』『転生』の著者が贈る医療ミステリー第3弾がいよいよ登場! 善意が犯罪を加速する新感覚の展開に目が離せない!
〈あだ惚れ〉とは、むなしい恋のこと。登鯉の幼なじみの芸者ちょん太が、亡くなった花魁・髑髏太夫の男に恋心を抱く(「裾風」)。13歳の時に天狗にさらわれ戻ってきたという、国芳の女弟子芳玉。その天狗が現れたときの、芳玉の気持ち(「馬埒」)。国芳と北斎とのたった一度の邂逅(「畸人」)。夫婦にと薦められた武士をめぐる登鯉の、心の動き(「桜褪」)。高野長英の脱獄で見せた、遠山の金さんの心意気(「侠気」)。注目のシリーズ第2弾!
誰よりも美しくなりたい!と願う女性たちが集まる、青山の高級エステサロン『ヴィーナスの手』。サロン主・京子にヘッドハントされたエステティシャンの麻美は“神の手”の再来とたちまち人気を博す。ところが、かつてサロンでは“神の手”だったエステティシャンが謎の死を遂げていた。京子の夫で健康食品会社社長・安芸津と美貌の息子・柊也、麻美に嫉妬する同僚、美を競い合う客ー次第に麻美は周囲の愛僧と欲の渦に巻込まれていく。その「手」で麻美が掴み取るものは?エステ・美容業界にかかわる人間の表と裏が描かれた、ドラマチック群像ミステリー。
競輪に惚れ込んで、生きる道を変えた元バンドマン・ロッカ。非合法の世界で天下を取りたいと願う非情なノミ屋・和合。元省庁の役人・立花。出所間もない大物老ギャンブラー・鉄五郎ー。“フリーランサー”として生きる勝負師たちの壮絶な人生模様を、独特の筆致で描いた阿佐田哲也晩年の名作、長編ギャンブルロマン。ルーレット、競輪、賭けゴルフ、チンチロリン、オートレース、手ホンビキ、闘犬、ポーカー、さらには“誰が死ぬか”まで。あらゆるギャンブルが登場する。何をおいても賭け続ける男たちの、果てしなき戦いの譜。
西尾維新が!あさのあつこが!京極夏彦の作品世界に挑戦!! 各界を代表する超豪華執筆陣。これはもう、おもしろくないはずがない!! ●「鬼娘」 あさのあつこ ●「そっくり」 西尾維新 ●「『魍魎の匣』変化抄。」 原田眞人 ●「朦朧記録」 牧野修 ●「粗忽の死神」 柳家喬太郎 ●「或ル挿絵画家ノ所有スル魍魎ノ函」 フジワラ ヨウコウ ●「薔薇十字猫探偵社」 松苗あけみ ●「百鬼夜行イン」 諸星大二郎 ●口絵 石黒亜矢子/小畑健
二十代の頃の恋愛、作家デビュー、そして母との別れ…。川端康成の『掌の小説』に触発された著者が「ささやくように」書きつづった、美しく、ちいさな二十四の物語。私小説のような味わいを持つ掌篇のストーリーと切れを楽しみながら、人気作家の素顔を垣間見ることができる、あなたのための特別な一冊。
一九九四年、後の薬屋店主・秋は火冬と名乗っていた。ドラッグストアでアルバイトをしていた火冬は既に探偵稼業を始めており、「家を一週間貸して欲しい」という差出人不明の手紙に悩まされている女子高生の依頼を受けた。座木は高校に入学して、同級生の少年と親しくなるがー。第8弾は深山木薬店開業前夜譚。
東照大権現となった神君徳川家康公の命日を祭るため、朝廷より毎年遣わされる例幣使。京都から日光へ向かった例幣使一行を、人間消失と謎の殺人が襲う。救いを請う書状を受け、江戸を発った新八郎にも次々と異変と危険が迫り来る。初めての日光で彼を待ち受ける意外な人と真相は?好調シリーズ第三作。
粋で婀娜な、天女湯の女あるじ・おれん23歳。お江戸八丁堀の真ん中にあるこの湯屋には仕掛けがあった。男湯に隠し階段、女湯には隠し戸、どちらも隠し部屋につながっている。おれんは番台に座って男女の仲を取り持つという案配。辻斬り、窃盗、心中、お家騒動。次々と起こる騒動の中、おれんの恋は実るか。
「ここはひとつ、逃避行と洒落込もうじゃないか」 祖母の死をきっかけに、八百万の神様たちが見えるようになってしまったごく普通の女の子、澄香。 それ以来、ワンルームでの気ままな一人暮らしは一変。 料理を作れば偏屈なかまどの神になじられて、トイレに行くと甘えん坊な便所の神に引き止められる。 おまけに道祖神やら、サラリーマン風の鬼やらひな人形の神やら、 呼んでもいないのに次から次へと珍客が現れて、バイト先ではちょっとおかしなオカルト青年とひと悶着…。 澄香の家を護ってくれるはずの家神は、なんだかいつもヤル気なしで
大切な人を想うこと。ただ未来を、信じること。 日本を代表するベストセラー作家がいま書かなければならなかった物語。 第11回日本ミステリー文学大賞受賞第一作 「これは、私の代表作になるかもしれない。」--内田康夫 あの日の空、あの時の想いは、いまへとつながっている。 若者たちが純粋に生き、散った時代があった。そしていま、信じることを忘れた現代に、彼は何を見るのか。還るべき場所を失くした青年が探し求めた使命とは。 人の生き方、あり方を問う感動の書き下ろし長編小説
ガンダルは豹頭王に看取られ大往生を遂げたが、その最後の反撃にグインも重傷を負う。マーロールはグインに代わり、タイス伯爵への裁きを上申し、タイ・ソンは失脚、マーロールが新たなタイス伯爵となる。そして後夜祭の夜、脱出作戦が始まった。地下水路を通っての脱出行は困難をきわめ、巨大ワニの出現に絶体絶命の窮地に陥ったところをヴァレリウスに救われる。夜が明ける頃、一行は、パロを目ざして、船上にあった。
本書にはチャンドラーが1939年後半以降に発表した8篇の短篇と2篇のエッセイが収録されている。「マーロウ最後の事件」は、初出時からフィリップ・マーロウを主人公にした唯一の短篇。これまで「簡単な殺人法」として知られてきたエッセイは「むだのない殺しの美学」という的を射たタイトルを得て生まれ変わった。すべて新訳でチャンドラーの全短篇を年代順に網羅する画期的全集、ここに完結。
かつて非行に走り家族にも見捨てられたところをスペンサーに救われ、ニューヨークの高級娼婦となったエイプリエル・カイル。すっかり成長した彼女が、ひさしぶりにスペンサーの前に姿を見せた。ニューヨークのマダムから託され、自らがボストンで経営している娼館に、何者かの嫌がらせが続いているというのだ。女たちは怯え、客が逃げはじめている。エイプリルの頼みで、さっそくホークと共に護衛に乗りこむスペンサー。だが、脅迫の裏には事情があるようだ。地元ギャングの縄張り争い、エイプリルの背後に見え隠れする男の影…事件は複雑な様相を見せはじめる。エイプリルをトラブルから救い出すべく、スペンサーはニューヨークへ飛ぶ!『儀式』『海馬を馴らす』で登場したエイプリルが再登場をはたす、注目のシリーズ最新作。
マックス・モアトンは史上最年少でミシュランのひとつ星を獲得した若きシェフ。ニューマーケット競馬場の近くにみずからがオーナーのレストラン“ヘイ・ネット”を構えている。平日なら1週間以上、週末は1カ月前には予約が必要な人気店だ。ロンドン進出のオファーもあり、前途は洋々だった。しかし、彼が料理を担当した伝統の2000ギニーレースの前夜祭で食中毒が発生すると、将来に暗雲が立ちこめる。店の常連だった競馬界の有力者が次々と激しい腹痛と嘔吐に襲われ、〈ヘイ・ネット〉の厨房は食料基準局によって閉鎖されてしまう。マックス自身も毒に冒され、ベッドの上でのたうち回るはめに。彼と店のスタッフはつねに清潔を心がけ、食材の選定にも心を配ってきたはずだが…。必死に築き上げた評判も、このままでは地に落ちる。しかもレース当日、マックスは競馬場の貴賓席で催されるスポンサー企業のパーティをまかされていた。弱った体でなんとか料理をこなしたが、パーティ会場で爆弾テロが発生し、多くの死傷者が!前日の食中毒と爆弾事件になにか繋がりがあると直感したマックスは、汚名返上のため調査を開始する。『再起』で奇蹟の復活を遂げた人気シリーズの最新作がはやくも登場。
偶然はいった古書店で大学院生アリエルがめぐりあったのは、ずっと探していた『Y氏の終わり』という一冊の本。それは、主人公のY氏が人の心のなかでくりひろげる冒険を描いた、呪われているとされる伝説の小説だった。読み進むうちに、小説のなかの出来事は、過去に実際におこったことなのではないかとアリエルは疑いはじめる。そこに書かれた方法をためしたアリエルは、人の心のなかにはいることができるようになる。しかし、本を狙う男たちに追われ、旅に出ることに-。わたしがここにいる理由って?世界はどういうふうにできたの?この世界で、愛するとはどういうこと?長い旅を続けるうちに、アリエルが抱きつづけてきた疑問がひとつずつ解き明かされていく。ミステリの興奮、SFの思索、ファンタジイの想像力-イギリスの新鋭作家によるジャンルを越えた話題作、待望の邦訳。