2016年8月発売
中国少数民族・土家族の作家による自伝的小説。文化大革命、大飢饉…過酷な生活の中で四度結婚し、子どもたちを育てた母の愛と執念。湘西地方を舞台に、母と子の確執、子の母への思いを濃密に描く。
ボリスとの再会で絵が奪われたことを知ったテオ。裏社会のルートを流れた絵を追い、キッツィとの結婚パーティーの最中、テオはボリスとともにアムステルダムへと飛んだ。流血と殺人、そして「独房監禁生活」…、テオの運命は1枚の名画とともに、ついに最終章へー運命は残酷だが、でたらめではない。「死」はつねに勝つが、ぼくたちはそれにひれ伏さなければならないわけではない。全世界絶賛、当代最高のストーリーテラーによる大長編、ついに最終巻。
プリンセスは結婚するのも、ひと苦労!?マイケルとの恋は実ったものの、何から何まで超・大変なミア。そんなミアの前に、なんと腹違いの妹まで現れて、さらにはなんと…!?
永遠の世界で唯ひとり、死の呪いがかけられた少女・イル。ある日、イルは立ち入ることを禁じられた永遠の街へと足を踏み入れ、時計塔守の少年・マドと出会う。動き出したふたりの運命の歯車は、誰にも止められないー。世界がまだ有限だった頃、そこは炎に染まる真っ赤な世界だった。戦争によって、記憶を失った少年・エデクは、悲しみのない世界を求め、双子の弟・ウェルドとともに奔走する。あらゆる悲しみを乗り越えた先に待つ結末とはー?永遠の世界“泡沫少女”と、有限の世界の物語“イデアの少年”決して交わるはずのなかったふたりの歯車が回り出す。そしていま、物語はひとつに。
下町の豆腐屋育ちの凛々子は、小学生の時のある事件をきっかけに持ち前の正義感を活かすべく検事になることを決意。ところが、交通死亡事故の案件では被疑者の生い立ちを知って悩み、別の恐喝未遂事件ではチンピラ風の取り調べで大失態!家族や同僚の助けを借りながら、凛々子は手探りで自らの『正義』を見つけ出そうとするが…。新人女性検事が泣き、笑い、決断し、奮闘するー等身大の成長物語がスタート!
1919年に生まれたハリー・オーガストは、死んでも誕生時と同じ状況で、記憶を残したまま生まれ変わる体質を持っていた。彼は3回目の人生でその体質を受け入れ、11回目の人生で自分が世界の終わりをとめなければいけないことを知る。終焉の原因は、同じ体質を持つ科学者ヴィンセント・ランキス。彼はある野望を持って、記憶の蓄積を利用し、科学技術の進化を加速させていた。激動の20世紀、時を超えた対決の行方は?
憧れのファッション誌の編集者を夢見て出版社に就職した河野悦子。しかし「名前がそれっぽい」という理由で(!?)、配属されたのは校閲部だった。校閲の仕事とは、原稿に誤りがないか確かめること。入社して2年目、苦手な文芸書の仕事に向かい合う日々だ。そして悦子が担当の原稿や周囲ではたびたび、ちょっとしたトラブルが巻き起こり…!?読んでスッキリ元気になる!最強のワーキングガールズエンタメ。
助産院に勤める紗英は、不妊と夫の浮気に悩んでいた。彼女の唯一の拠り所は、子供の頃から最も近しい存在の奈津子だった。そして育児中の奈津子も、母や夫、社会となじめず、紗英を心の支えにしていた。そんな2人の関係が恐ろしい事件を呼ぶ。紗英の夫が他殺死体として発見されたのだ。「犯人」は逮捕されるが、それをきっかけに2人の運命は大きく変わっていく。最後まで読んだらもう一度読み返したくなる傑作心理サスペンス!
殺人罪で無期懲役となり、米国の刑務所で強かに生き抜いていた由良憲二。CIA秘密工作員の任務と引き替えに出獄した由良は、北朝鮮高官と接触する。その矢先、日本でのミサイルテロ計画の情報がもたらされた。沖縄での劣化ウラン発見による騒動も同一犯の仕業だと睨んだ由良は、テロを阻止すべく沖縄へ向かった。アメリカ、北朝鮮、中国そして日本。アジアの覇権を握ろうとする、各国の思惑が行き着く先はー!?
御家人の三男として生まれた浅井源三郎は、商人の娘・お千賀と所帯を持つため、町人となり、辻番人として生きる道を選んだ。それから二年、新たに本所三つ目通りの辻番人頭を命じられた源三郎は、その町で露店たちの強引な押し売りを目撃する。度を超えて脅迫めいた商売をやめさせるべく、露店頭の六右衛門と対峙する源三郎。だが、六右衛門には、弱き者たちを助ける心優しき一面が…。源三郎の人情裁きが人々の窮地を救う。
「裏切り者が現れた」とだけ言い残し、実兄・五月女角太郎が不審死を遂げた。米屋の大黒屋に婿入りし今や立派な旦那となった角次郎だが、御家存続と兄の死の謎を解くため、妻と相談し実家を継いで武士となる決意をする。勘定方となった角次郎は、兄が代官所の不正の証拠を掴みかけていたことを探り出す。敵は勘定奉行所内部にいるのか?兄の元部下や、同心の嶋津らと協力して、不正を暴こうとする角次郎だが…。
戦国の世に、井伊家の領主となり井伊直虎を名乗った女性がいた。天文13年、井伊家の当主・直盛のひとり娘の祐の運命は、その年を境に激変した。井伊家家老の裏切りにより、今川義元に謀反の疑いを持たれた、井伊直満と弟の直義が、駿府で生害させられたのだ。井伊家は、命を狙われる直満の子・亀之丞の秘匿を決行。許婚の亀之丞と引き裂かれた祐は、出家を決意し、次郎法師を名乗るがー。直虎の生涯を描いた傑作歴史長篇。
ケニアで発生した殺人カビ。ほどなくして、防疫に従事するエミリーのもとに向井という日本人からオレンジカビの論文が届く。同じ頃、“わるいもの”が赤く見える幼稚園児の桂也は、赤いものの出所を突き止めようとしていた。一方、特定の人物への殺人衝動に悩む夫婦は、高校の恩師“向井”に一人息子を託し自死を選ぶ…。果たして向井とは何者か。赤いものの正体とは?3つの物語が交わるとき、ある真実が浮かび上がる!
大学生の御城彼方は、あの世とこの世の境界に存在する幽落町に下宿し、駄菓子屋“水無月堂”の店主で大家でもある水脈さんとアヤカシたちの憂いを解決する日々。ある日、駄菓子屋の用心棒、猫目さんと大掃除をする中、見慣れぬ瀬戸物を見つける。その正体は付喪神だった。「まだ使えるのに捨てられた」ため人間への強い恨みを抱えている彼らに水脈さんは“金継ぎ”を提案する。大人気!ほっこり、謎ときミステリー、第7弾!
神様のような清廉潔白な教師、坪井誠造が逝去した。その通夜は悲しみに包まれ、誰もが涙した。…のだが、参列者たちが「神様」を偲ぶ中、とんでもない疑惑が。実は坪井は、凶悪な犯罪者だったのではないか…。坪井の美しい娘、後輩教師、教え子のアラフォー男性と今時ギャル、ご近所の主婦とお笑い芸人。二転三転する彼らの推理は!?どんでん返しの結末に話題騒然!!第34回横溝正史ミステリ大賞“大賞”受賞の衝撃ミステリ!