小説むすび | 2019年6月発売

2019年6月発売

まことの華姫まことの華姫

著者

畠中恵

出版社

KADOKAWA

発売日

2019年6月14日 発売

江戸は両国。暮れても提灯の明かりが灯る川沿いの茶屋は、夜も大賑わい。通りの向こうの見世物小屋では、人形遣いの芸人、月草の名が最近売れてきている。 なんでも、木偶の姫様人形、お華を相方に、一人二役の話芸を繰り広げるのだという。それも、話芸が目当てというより、お華に会いに来るお客が多いというのだ。 何故なら。“まことの華姫”は真実を語るーー 姉を殺したのは、実の父かもしれないと疑う、小屋一帯の地回り山越の娘・お夏。 六年前の大火事で幼な子を失い、諦めきれずに子ども捜しを続ける夫婦。 二年前に出奔したまま行方知れずの親友かつ義兄を探しにはるばる西国からやってきた若旦那。 そして明らかになる語り部・月草の意外な過去…… 心のなかに、やむにやまれぬ思いを抱えた人々は、今日も真実を求めてお華の語りに耳を澄ます。 しかし、それは必ずしも耳に心地よいものばかりとは限らなくて…… 快刀乱麻のたくみな謎解きで、江戸市井の人々の喜怒哀楽を描き出す、新たな畠中ワールド! 序 まことの華姫 十人いた 西国からの客 夢買い 昔から来た死 終 解説 末國善己

新編 日本の怪談 II(1)新編 日本の怪談 II(1)

死者が自らの供養のために寺で経をあげる「いつもよくあること」、理不尽な離縁を恨んで死んだ妻の亡霊に恐怖する「女の死体にまたがった男」、散文詩の頂点を示す一幅の絵画のような「蓬莱」、円朝の同題の人情噺としても有名な「牡丹燈籠」、人間が異界の女たちの魔性の美しさに幻惑されていく「泉の乙女」「鳥妻」、死をも超越した人間の信と義を描く「顔真卿の帰還」、深刻な幼年期の恐怖体験を綴るハーン文学の原点ともいえる「私の守護天使」--アメリカから日本時代に至るまで、人間の心や魂、自然との共生をめぐる、ハーン一流の美意識と倫理観に彩られた代表的作品三十七篇を精選。詩情豊かな訳で読む新編第二弾。 第一章 妖怪たちの棲むところ 天狗の話 普賢菩薩の伝説 弁天の感応 鮫人の恩返し 食人鬼 女の死体にまたがった男 いつもよくあること 閻魔大王の法廷にて 第二章 蓬莱幻想 蓬莱 浦島伝説 倩女の話 天の川叙情 伊藤則資の話 牡丹燈籠 第三章 愛の伝説──アメリカ時代の「怪談」より 泉の乙女 鳥妻 最初の音楽家 愛の伝説 天女バカワリ 大鐘の霊 孟沂の話 織女の伝説 顔真卿の帰還 第四章 さまよえる魂のうた──自伝的作品より 夢魔の感触 私の守護天使 偶像崇拝 ゴシックの恐怖 星たち 幽霊 永遠の憑きもの 露のひとしずく 草雲雀 夢を喰うもの 玉の物語 餓鬼 夜光るもの ひまわり──ロバートの思い出に 解説──「怪談」からたどるハーンの人生と文学

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