2019年6月発売
「眠狂四郎殿、とお見受けいたす」-佐渡の金銀山の不正を探っていた隠密が次々と姿を消した。真相究明に乗り出した狂四郎に襲いかかる刺客。少林寺拳法の使い手・陳孫らの助けを借りて罠をかいくぐりつつ、見えてきたのは加賀の豪商・銭屋五兵衛らによる恐るべき陰謀だった!大奥の秘事や柳生との御前試合など、アップテンポに押し寄せる興奮。原点にして至高、これぞ昭和エンタメの斬れ味。
加賀の豪商・銭屋五兵衛の陰謀を阻止すべく、北陸路へと踏み入る狂四郎。入国を阻止せんと加賀の剣士が挑みかかる。若き千葉周作との邂逅を経て、忍法五派との技競べと、戦いは続く。やがて争いは狂四郎、五兵衛、謎の忍者「影」の三つ巴の様相を呈する。能登沖に沈む佐渡船の砂金を得るのは!?長い旅に終止符を打つべく、地摺り下段の無想正宗が音もなく弧を描くー。圧巻の展開、色褪せぬ傑作。
宮戸屋で食あたりが出たってよ!そりゃ大変だ、さすがの老舗もおしまいか?ところであそこの長男は、まだ相談屋だか将棋会所だかをやってるのかい?そっちは繁盛してる?しかし、二十歳で独立して、順風満帆とはいかないだろうー。型破りな生き方を通してきた信吾に、今回ばかりは「そりゃないよ」と言いたくなるピンチが。斬新な設定で話題の青春時代小説シリーズ、目が離せぬ第三巻。
2018年発行の文芸誌に発表された200余の歴史・時代小説の短編から、これぞ傑作の太鼓判を押す11編を収録。大食い競いの顛末から徳川初期の時代性を映し出す吉川永青「一生の食」に始まり、幕末の世を舞台に武家の妻女の切ない恋を描く諸田玲子「太鼓橋雪景色」まで、一気に読ませる。名手たちが濃やかにつづる、情や志が胸を打つ、年度版アンソロジー。コレクションとしても最適なオリジナル文庫。
呪いで巨大な白猫の姿に変えられてしまった猫ザムライ・宗太郎。いつか人の姿に戻るべく、江戸の町で善行に励んでいる。ある冬の日、銭湯で旗本の父にばったり遭遇する。「桜吹雪の銀の字」と称し遊び人に化けた父と久々に話し、親心に感動する宗太郎だが、二人して泥棒騒ぎに巻き込まれる。不可解な騒動には、なにやら裏がありそうで…!?破天荒な父の登場で絶好調の時代小説シリーズ第六弾!
評判の画家に描かせた肖像画が届いた直後、大企業の社長が自殺した。社長室のある八階から飛び下りたのだ。疑惑の肖像画を見たクロロックは、かすかに漂う怪しい匂いをかぎつけた。しかも現場に来た刑事によると、この画家が描いた人間は次々と亡くなっているといいー!?正義の吸血鬼父娘が、事件に潜む闇を斬る!!表題作のほか『吸血鬼とお茶を』『鏡を愛した吸血鬼』の2編を収録。
大人の凝り固まった常識を、子どもたちは軽々と飛び越えていく。優等生の「ぼく」が通う元・底辺中学は、毎日が事件の連続。人種差別丸出しの美少年、ジェンダーに悩むサッカー小僧。時には貧富の差でギスギスしたり、アイデンティティに悩んだり。世界の縮図のような日常を、思春期真っ只中の息子とパンクな母ちゃんの著者は、ともに考え悩み乗り越えていく。落涙必至の等身大ノンフィクション。
絶体絶命の一匹狼たち! 血沸き肉躍る対決と冒険 英雄か悪魔か、狂気か死かーー 虚々実々の戦いをくりひろげるダークヒーローたち。 安吾のエンターテインメント精神がバクレツする痛快小説集。 全集未収録の掌篇「復員」を含む全6篇。 復員 決闘 金銭無情 現代忍術伝 保久呂天皇 左近の怒り
エロティックなロマンスとサスペンスが融合し、どんどんヒートアップする作品! ーーーーーーーーーーーーーーーーーーロマンティック・タイムズ誌 大人気官能サスペンス〈マクラウド兄弟シリーズ〉最終話! 自殺した母から送られてきた謎の画像。 それをめぐる巨大な陰謀がうごめいて… 母を突然の自殺によって亡くしたスヴェティ。ある日参列した結婚式で元刑事のサムと再会し、命を狙う脅迫状が何者かから届いていることを話してしまう。 心配したサムと熱いキスをかわすが、その夜、家に戻ると何者かが侵入しているのに気づき、そのままサムのアパートメントに避難した。 2年前、初めて会った瞬間に恋に落ちながら、男性経験の少なさから彼を避けてしまったスヴェティ。 愛を交わし、初めての官能を知るが、母の自殺を巡る陰謀の影が忍びよっているとは知るよしもなく…… 原題:In For the Kill ◆ 著者について シャノン・マッケナ Shannon McKenna イェール大学卒業後、ニューヨークの保険会社に勤務しながら執筆活動を開始。 同時にシンガーとしてキャリアを積んでいるときイタリア人音楽家ニコラと電撃的な恋に落ちる。 ひと夏の恋のはずだったがイタリアまで彼を追いかけ、結婚。移住し、持て余す時間を使って再度書き始めた小説が出版社に採用され、作家デビューを果たす。 ロマンス小説を書くヒントはニコラとの結婚生活から得ているという。 ◆ 好評既刊 ロマンティック・サスペンス マクラウド兄弟 シリーズ 『 そのドアの向こうで 』 『 影のなかの恋人 』 『 運命に導かれて 』 『 真夜中を過ぎても 』 『 過ちの夜の果てに 』 『 危険な涙がかわく朝 』 『 このキスを忘れない 』 『 朝まではこのままで 』 『 その愛に守られたい 』 『 夢の中で愛して 』 ( いずれも二見書房 ロマンス・コレクション )
人の女性をストーカーが襲う。 それは、「あの男」の復活を意味していた……。 クィントン・ゼインをめぐる三部作、謎も恋も、ついに完結! 22年前、ゼインによる教団施設炎上を経験した犯罪心理学者のジャックは、隣人の女性ウィンターに一目で惹かれてしまう。 ある日、彼女をストーカーから救った彼だったが、軽傷のはずの犯人が死亡。 彼は、ゼインが再び姿を現す徴候ではないかと調査を開始する。一方のゼインも自分の出自を知り、「父」の企業乗っ取りを画策していた……。 やがてウィンターが誘拐され、ジャックたちはゼインとの最後の対決に向かうことに──。 原題:Untouchable ◆ 著者について ジェイン・アン・クレンツ Jayne Ann Krentz 米国ロマンス小説界を代表するベテラン作家。サンノゼ州立大学で図書館学の修士号を取得し、デューク大学図書館で司書をしながら執筆活動を続けた。 1979年に処女作を刊行以来、30作以上が<ニューヨーク・タイムズ>紙のベストセラーリストに載る。邦訳作品多数。 ヒストリカル作品にはアマンダ・クイック、パラノーマル作品にはジェイン・キャッスルと複数のペンネームを使いわけている。 現在は航空宇宙関連のエンジニアである夫フランクとともにシアトル在住。 ◆ 好評既刊 『 ときめきは永遠の謎 』 『 あの日のときめきは今も 』 ( いずれも二見書房 ロマンス・コレクション )
推薦・若松英輔 「居場所を見失うことは誰にでもある。ひとはそれをふたたび、おのれの痛みのなかにも見出し得る。そうした静かな、しかし、燃えるような生の叡知がこの作品集を貫いている。」 汚れた壁紙を張り替えよう、と妻が深夜に言う。幼い息子を事故で亡くして以来、凍りついたままだった二人の時間が、かすかに動き出す(「立冬」)。 いつのまにか失われた恋人への思い、愛犬との別れ、消えゆく千の言語を収めた奇妙な博物館など、韓国文学のトップランナーが描く、悲しみと喪失の七つの光景。 韓国「李箱文学賞」「若い作家賞」受賞作を収録。 韓国で20万部突破!! 韓国文学の騎手が「喪失」をテーマに紡ぎ、2018年、韓国の最大手書店「教保文庫」で『82年生まれ、キム・ジヨン』に次ぐ小説部門第2位となったベストセラー。
過去から戻ったジル! 待ち受けていたのは…吸血鬼(ヴァンパイア)の公女!? 過去へ飛ばされ、《聖天使城》の地下迷宮で絶対絶命の危機に陥ったジルは、 《時の精霊》の力を借りて脱出に成功。そして舞台は再び30年後へーー。 無事にルークたちと再会してホッとしたのも束の間、ユース大公国へ赴くことになったジル。 吸血鬼によって支配され、長らく鎖国状態にあったその国に、最近怪物が出没するらしい。 吸血鬼の公女から依頼を受け、ルークやコッペリアらとともに浄化に向かうが!? 「なろうコン」大賞受賞作『吸血姫は薔薇色の夢をみる』の100余年後の世界を描く人気シリーズ、第8弾!
マイワールドで暮らし始めたダークエルフに教えられ、ダイジロウとミリの情報が得られるかもしれないドワーフの村を訪ねることにしたイチノジョウ。途中、国境警備隊に頼まれて、傭兵の国ゴーツロッキーの王妃へ献上する品物の警護を頼まれたイチノジョウは、荷物を奪おうと待ち伏せしていた男たちの攻撃を受けて、闇堕ちの呪いを受けてしまう!そのせいでイチノジョウは、無職から平民に変わり…あれ?俺はもう無職に戻れない!?「小説家になろう」開催「ネット小説大賞」金賞受賞作、シリーズ第9巻!
呪いを解き終え、新たな仲間も加わったクマキチファミリーたちはヴァリアントの森に戻って、久方ぶりの平穏を楽しむ。かまくら、雪うさぎや雪だるまを作ったり、雪合戦でお互いの絆を深めていた。ほどほどに傷も癒え、一息ついたところで、罠の見回りに出たアルティナが赤ん坊を連れて行き倒れた一人のメイドを連れて帰る。クローディアと名乗ったメイドは頑なに赤ん坊の素性を語ろうとしないがー。大人気シロクマファンタジー第七巻!
おっさんルーキー冒険者、 今度は世界一の武道会でのし上がる! 幻の六宝玉を求めてヘラクトピアの地を訪れたリックたち。そこでは最強の闘士を決める世界一の大会、「拳王トーナメント」が開かれていた。六宝玉をあっという間に見つけるリックだったが、何とそれは大会のチャンピオンベルトの装飾に使われていたーー。 「チャンピオンよ、貴様のベルトをサクッと渡してもらいたい」「ちょ、いきなり何言ってんすか、ブロストンさん!」 ブロストンの差し金で突然トーナメントに参加させられたリックは規格外の強さで他の参加者を叩きのめすが、その先に待っていたのは天才を自称しすべての他人を見下す竜人族の戦士、ギースだった。
ドイツ帝国に支配された架空のロンドンを舞台とした、 「短編の名手」サキによる、 本邦初訳ディストピア歴史IF群像劇! ドイツによる支配が始まってから数ヶ月。街には独英二ヶ国語の文字が並び、ドイツ風の名前の料理店やカフェが軒を連ね、バッキンガム宮殿にはドイツ国旗がはためき、ロンドンはすっかり様変わりした。 その頃社交界では、体制に迎合する者、上手く利用しようとする者、反対する者、関心を持たぬ者など、さまざまな思惑をもった人物たちが、それぞれ己のため、あるいは国のために活動していた。 有閑階級夫人のシシリー・ヨービルが華やかなパーティや催しごとを開く中、野心的な人々が敗戦下での地位を築くために政治劇を水面下で繰り広げる。一方、ドイツによる英国支配をより堅固なものにするべく、クワル卿なる怪人物が暗躍する。 そして、ある晴れた暖かい五月の午後のハイド・パーク。支配を象徴するかのように、高らかにファンファーレを響かせるパレードを従えたドイツ皇帝が、ついにその姿を現す── 第一章 鳴鳥と気圧計 第二章 帰国 第三章 メツゥキー・ツァール 第四章 立ち入るべからず(エス・イスト・フェルボーテン) 第五章 親類になる方法(ラール・デートル・クージン) 第六章 クワル卿 第七章 誘惑 第八章 初日公演 第九章 「記憶に残すべき」夜 第十章 よぎる考えと「礼拝(テ・デウム)」 第十一章 喫茶店 第十二章 旅の連れ 第十三章 トーリーウッド 第十四章 午後の大きな勝利 第十五章 巧みな商売人 第十六章 朝日 第十七章 今シーズンで一番のイベント 第十八章 言い訳が通じない死者たち 第十九章 小狐 訳者あとがき 深町悟
ドイツが生んだ怪奇・幻想・恐怖・耽美・諧謔・綺想文学の、いまだ知られざる傑作・怪作・奇作18編を収録。 ≪人形≫≪分身≫≪閉ざされた城にて≫≪悪魔の発明≫≪天国への階段≫≪妖人奇人館≫…… 6つの不可思議な匣が構成する空前にして絶後の大アンソロジー。ほとんど全編が本邦初訳!! I 人形 クワエウィース? フェルディナンド・ボルデヴェイク 伯林白昼夢 フリードリヒ・フレクサ ホルネクの自動人形 カール・ハンス・シュトローブル II 分身 三本羽根 アレクサンダー・レルネット=ホレーニア ある肖像画の話 ヘルマン・ヴォルフガング・ツァーン コルベールの旅 ヘルマン・ウンガー III 閉ざされた城にて トンブロウスカ城 ヨハネス・リヒャルト・ツアー・メーゲデ ある世界の終わり ヴォルフガング・ヒルデスハイマー アハスエルス ハンス・ヘニー・ヤーン IV 悪魔の発明 恋人 カール・フォルメラー 迷路の庭 ラインハルト・レタウ 蘇生株式会社 ヴァルター・ラーテナウ V 天国への階段 死後一時間目 マックス・ブロート 変貌 アレクサンダー・モーリッツ・フライ 美神の館・ 完結編 フランツ・ブライ VI 妖人奇人館 さまよえる幽霊船上の夜会(抄) フリッツ・フォン・ヘルツマノフスキ=オルランド 人殺しのいない人殺し ヘルベルト・ローゼンドルファー ドン・ファブリツィオは齢二十四にして ペーター・マーギンター 訳者あとがき