2021年10月発売
不思議な力を手にし『第三の日本』を作るため、歴史の大修正を行うべく昭和8年に時空転移した鳴神武人。最新技術を導入し、昭和日本の軍備増強に取り掛かる。準備が整った日本海軍は対米戦に向け出撃するのだが、満州里でソ連の動きが活発となり、北極作戦も同時に実行することに。一方、ヨーロッパではヒトラーが英国上陸作戦を開始し、米軍は対応を余儀なくされる。そのタイミングで東南アジアへ侵攻した日本海軍はマリアナ海域で米大艦隊と衝突するのであった。各国で戦いが勃発し混沌とする世界。はたして鳴神武人が目論む世界大戦略は、昭和日本を勝利へと導くのか!?
祖国のために、一命を捧げる覚悟の若者が時代に翻弄され、人生に懐疑し、変節に激しく抵抗し、気がついたらヤクザになっていた。安藤は花形の凶暴性のなかに葛藤と純粋性を見抜き、花形は安藤に殉じることで男気を貫いた。戦後の渋谷の街を命を賭し、剛力を持って疾走した二人の男の「血と暴力」
パリの調査会社に勤めるルーシーは、30代半ばになってもぱっとしない自分の生活や仕事に嫌気がさしていた。ある日、素行調査をしていた15歳の少女、ヴァランティーヌが行方不明になる。途方に暮れたルーシーは、裏社会で名をはせる凄腕の女性私立探偵、ハイエナに助けを求める。ヴァランティーヌの家族や友人に聞き込みを重ねるうち、少女がバルセロナに向かったことを知る。ルーシーとハイエナの凸凹コンビは一路、車で同地へ。ヴァランティーヌを見つけ出し、任務は完了したかのように思えた。あの日、あの事件を知らされるまではー。フランスで20万部を突破し、ルノードー賞を受賞。ゴンクール賞最終候補。『キングコング・セオリー』著者によるベストセラー小説。
故障のため安楽死させられる競走馬・トゥデイと、廃棄直前のロボット騎手・コリー。一頭と一体を救おうとする、少女たちの物語ー。小児麻痺で車椅子に乗る17歳のウネと、ロボット研究者の夢に挫折した15歳のヨンジェ。深い諦念を抱えつつ懸命に生きる姉妹は、たった千個の単語しか知らないロボットのコリーによる、素直で率直な意見に心を動かされていく。ヨンジェの才能を利用するため彼女をロボットコンテストへの出場に誘うクラスメイトのジス、競走馬のトゥデイ、残酷な運命に心を痛める獣医ポッキ。ぶつかり合いながらも、それぞれが自分の望みと向かい合うとき、トゥデイとコリーの運命は大きく転回していく…!韓国科学文学賞大賞受賞作品。
“久遠の島”、そこは世界中のあらゆる書物を見ることができ、本を愛する人のみが入ることを許される魔法の楽園だ。だが、人の悪意が楽園に悲劇をもたらす…。連合王国フォト、呪法の国マードラ、写本の都パドゥキアを舞台にした、デビュー作『夜の写本師』へと連なる“オーリエラントの魔道師”シリーズ最新作登場!
古来より人魚の歌はひとの感情を動かし、人魚の涙はあらゆる病を癒すという…。人魚族。それはあらゆる種の獣人たちが暮らすフェーネヴァルドの中でも神秘と謎に包まれた種族だった。自称・ヒト族のコーレは、村を出てひとり旅に出ていた。目的はひとつ。生涯ゆいいつの恋愛をするため。キャラバンで知り合った傭兵のラシッドは、少し乱暴ものだけど優しくて、人見知りだったコーレは彼の優しさに触れ…恋に落ちる。大好きなひととの日々はかけがえもなく楽しくて、楽しくて…離れがたいほどに楽しいばかり。コーレは胸いっぱいの愛と、それ以上の切ない決意を胸に彼に抱かれその愛を一身に受けるのだけど…!?どんな身の上だって運命だって、愛があれば大丈夫!切なさを大好きで包み込む人魚たちの恋模様!スイとガルリスの長編書き下ろしも収録!人魚たちの恋を助けつつ、スイくんの心境にも少し変化が訪れます??
「ガンチェが側にいてくれるだけで、私は強くあれる」少年の体のまま成長できない病におかされた元皇太子エルンストは、国内最貧の領地メイセンを救うために知恵で奮闘する。エルンストと出会い、己の生き方の全てを変えた戦闘種族の伴侶ガンチェは、エルンストの命を奪おうと襲ってくる敵を迎え撃つ。強い絆で強ばれた二人。ガンチェへの想いが募るたび、エルンストの胸を締め付けるのは、自分とガンチェとの寿命の差だった…。そんな時、隣国がメイセンに侵略を開始し…!光あふれる未来へーWEB発BLの伝説的傑作が完結!書き下ろしも収録。
ベンチャーズの衝撃で世界が変わった。四国の田舎町の高校生たちが繰り広げるロックと友情、淡い恋と笑いに満ちた永遠の青春・音楽小説。受賞作の2倍=800枚を完全収録!完全オリジナル版!
もう半年以上触れていない妻に赤ちゃんができた。どういうことだ!?「ピー」で光る息子の指。命が落ちたのは夫婦の谷(「畏れ入谷の彼女の柘榴」)。西暁には子守り上手の猿と、子供に悪戯するカニがいる。「人を愛せない」らしい俺が人を探す中、人の行かない場所で見つけたものは?(「裏山の凄い猿」)。人の形をした「心残り」がやってくる、特別なわが家。でもずっとそこで育んだ「正しさ」の中でじっといてるわけにはいかないんだよ、ブラザー!(「うちの玄関に座るため息」)
三人の従姉妹たちと暮らす「私」は、スカートをはいて通った小学校を卒業し、ぶかぶかの詰襟を着て中学校に通い始めた。みずからを「森の子ども」と呼ぶクラスメイトの少女と、ささやかな交流が始まるがー(「四月の岸辺」)。テロ事件を起こした教団を離れ、東京からひとり山梨の集落に移住した男は、子ども時代を「森の共同体」で過ごしたという青年と出会う。彼の眼はあまりに澄んでいたー(「導くひと」)。群像新人文学賞から現れた、揺らぐ時代の表現者。
その少女の歌を、聴いてはいけないー。神奈川県警少年捜査課の高尾が謎の高校生「オズヌ」と難事件に挑む!神奈川県内で薬物売買や売春などの少年犯罪が急増。一連の事件を洗い始めると、「ミサキ」と呼ばれるカリスマ的人気の女性ボーカルが浮かび上がってきた…!?
思春期から33歳になるまでの男同士の友情と成長、そして変わりゆく日々を生きる奇跡。まだ光は見えない。それでも僕たちは、夜明けを求めて歩き出す。現代日本に確実に存在する貧困、虐待、過重労働ー。「当事者でもない自分が、書いていいのか、作品にしていいのか」という葛藤を抱えながら、社会の一員として、作家のエゴとして、全力で書き尽くした渾身の作品。
稀代のカリスマは、なぜ殺されたのか。“奇跡”の限界集落で発見された惨殺体。その背後には、狂気のテロリストによる壮絶な陰謀が隠されていた。否応なく迫られる命の選別、そして国民の分断ー。最悪の結末を阻止すべく、集落の住人・陽菜子は“死神”の異名を持つエリート官僚・雨宮とともに、日本の存亡を賭けた不可能犯罪の謎に挑む。
順風のときも希望を失ったときも“大人の童話”が道しるべになってくれる!仕事、人間関係、運を好転させる最強のメッセージ!
高知県を走る観光特急「志国土佐 時代の夜明けのものがたり」の、雑誌記者・三杉克郎が予約をキャンセルした座席で、陰陽道の達人・高見恵二が殺された。十津川警部らは三杉を疑う。二日後、茅ヶ崎で元首相夫人・伊東宏子が殺された。高見と宏子は『日本』である全てを守るため「検閲」をする組織「日本桜会」の理事だった。三杉は太平洋戦争末期、国際法規違反の命令で特攻出撃した三杉の祖父・克馬のことを調べていた。祖父の特攻機「白菊」は、卑劣な特攻命令で高知の空から沖縄の海に飛んでいったのだ。その真相を探る三杉に何者かの脅迫がー。十津川は歴史の真実と、連続殺人事件の謎をめぐり闘う!