2021年発売
アウロとキールに任せていた島の家の建設も順調に進み始めた頃、ジーンたちは人里離れた森に行き、常識外れの精霊剣の試し切りを実施。 ディノッソが刀身から炎がこぼれる剣、シヴァが氷の刃が出る氷属性の剣と、各人が特徴的な剣を試した後、大トリにはジーンのコンコン棒EXが登場。 精霊憑きの棒に固まる面々だったーー。 精霊たちとまったり生活を満喫する異世界ファンタジー、第四弾!
病院で夫に看取られながら死ぬはずだった遠藤美佐江47歳。気付くと、異世界に聖女として召喚されました。 神様曰く、本当は転生するはずだったようで、少女の見た目に変えてもらうことに。 見た目は12歳、中身はおばちゃん。 仕方がないので、異世界で二度目の人生を謳歌します! おばちゃん聖女の異世界冒険ファンタジー、はじまります!
地獄へ堕ちぬ罪人は、私がこの手で灼き尽くすーー。 霊を見ることができる赤眼を持つ「憑きもの落とし」の浮雲は、旅の途上の川崎で奇妙な噂を耳にする。罪人の亡骸を奪い去る妖怪・火車が、多摩川で次々と人を殺しているという。殺された者は水死体にもかかわらず、なぜか黒焦げになっていた。 一方、宿では亭主の息子が何者かに取り憑かれ、刃物を持って夜な夜な歩き回っていた。 ふたつの事件に繋がりがあると睨んだ浮雲は、連れの土方歳三と才谷梅太郎とともに調べを進める。 やがて点と点が繋がったとき、衝撃の真相が明らかになる。 そして惨劇の裏に秘められた切ない想いとはーー 先の読めない展開と、その果てにある慟哭。 700万部突破『心霊探偵八雲』の著者が贈る、文学史上最も切ない幕末ホラーミステリ。 【プロフィール】 神永 学(かみなが まなぶ) 1974年山梨県生まれ。日本映画学校(現日本映画大学)卒。 2003年「赤い隻眼」を自費出版。同作を大幅改稿した『心霊探偵八雲 赤い瞳は知っている』で2004年プロ作家デビュー。 「心霊探偵八雲」の他に「天命探偵」「怪盗探偵山猫」「確率捜査官 御子柴岳人」「悪魔と呼ばれた男」「殺生伝」「革命のリベリオン」などのシリーズ作品、その他『イノセントブルー 記憶の旅人』『コンダクター」『ガラスの城壁』などの著書がある。
夫は銀行員、妻は大使館職員を務める傍ら、私塾を立ち上げ日本人子女を週二日教える。二人は異国の風土に溶け込みながら、日本の文化を大切に日々を過ごすー沖縄で出会い、アメリカに渡り四〇年。帰国して悠々自適となる直前、最愛の妻が突然帰らぬ人に。夫婦の清冽な半世紀の足跡を記す私小説。
文政十二年三月。神田佐久間町の材木置き場で、小さな火がくすぶり始めた。やがてそれは、「己丑の大火」となって江戸の町を襲う。 鼻緒挿げの女職人・佳乃と弟子の浪人・周五郎は、照降町の象徴であり神木の老梅を猛火から守り抜こうと、夜を徹して決死の行動に出るーー。 著者初、江戸の女職人を主人公とする書き下ろしシリーズ第2巻!
激しい嵐で乗っていたヨットが転覆。小さな手漕ぎボートで漂流していた少年ビルは、やはり嵐で遭難したらしい一人の少女と出会う。少女はベルベル人のアーヤ。ビルは乏しい食料を彼女と分け合い、アーヤはビルに物語を語って聞かせる。絶望が襲うなか、二人は心を通わせ、物語の力がビルの心を救う。だが食料は尽き、死の危険が刻々と二人に迫っていた…。極限状況下の少年と少女の運命は。カーネギー賞最終候補にもなった感動の大作。
早朝、犬の散歩に出かけた公園で、元弁護士の伯父が何者かに首を絞められて殺害された。犯人逮捕の手がかりすら浮かばない中、甥であり探偵事務所勤務の経験を持つ若林悠紀は、養子の志史を疑う伯母の高子から、事件について調べてほしいと懇願される。悠紀にとって志史は親戚というだけでなく、家庭教師の教え子でもあった。中学生の頃から他人を決して近づけず、完璧な優等生としてふるまい続けた志史の周辺を調べるうちに、悠紀は愛憎が渦巻く異様な人間関係の深淵を覗くことになる。圧倒的な筆力で選考委員を感嘆させた第30回鮎川哲也賞優秀賞受賞作。
あなたがいるから、私は小説を書こうと思います。 ーー著者が、自身に、読者に問い掛ける衝撃の問題作! 全国に熱狂的なファンを持つ、謎に包まれた小説家・ミマサカリオリ。だが、人気シリーズ完結を目前に訃報が告げられた。奇しくもミマサカの作品は厳しい批判にさらされ、さらにはミマサカに心酔していた16歳の少女・純恋が後追い自殺をしてしまう。純恋の自殺は未遂に終わるものの、彼女は「完結編が読めないなら生きていても意味がない」と語った。 やがて、とある山中の廃校に純恋を含む七人の男女が集まった。いずれもミマサカのファンで小説をなぞり廃校で生活することで、未完となった作品の結末を探ろうとしたのだ。だが、そこで絶対に起こるはずのない事件が起きてーー。 著者自身の根源的な問いを内包する、痛切な青春ミステリ! ■著者プロフィール 綾崎 隼(あやさき・しゅん) 1981年新潟県生まれ。2009年、第16回電撃小説大賞<選考委員奨励賞>を受賞し、『蒼空時雨』(メディアワークス文庫)でデビュー。受賞作を含む「花鳥風月」シリーズ、「君と時計」シリーズ(講談社)、『盤上に君はもういない』(KADOKAWA)など著作多数。本作は著者にとって40冊目の刊行となる。
谷崎の仕掛けた“言語ゲーム”とは?特異なキャラクターたちが互いに織りなす姦策に満ちた言葉/肉体のディスクールー多彩で巧みなその秘密を独自の表現行為論から照らし出す。谷崎テクストの新たな魅力と意味への散策。
2023年10月よりMBS、TOKYO MX、BS11にてTVアニメ放送開始!シリーズ累計120万部突破!(紙+電子)「その喧嘩、買いますわ!」シリーズ最大文量で贈る大人気・歴史改変ファンタジー第7巻!
実はアリスの正体は、公爵令嬢にして元・悪役令嬢アリーシャ。敵役ゆえのバットエンドな運命から逃れるため、自立して新しい人生を切り開こう!と屋敷を飛び出したのだ。そんなアリスの街暮らしの護衛を買って出たのが、アリスが密かに想いを寄せていたハヤト。ナンパ男から守ってくれたり、挨拶代わりにほっぺにチューされたり、みんなの前で特別扱いしてくれたりと、天然無自覚なのに優しい彼に、アリスはドキドキしっぱなし。二人の恋路を邪魔する『ライバルポジションの正ヒロイン』や『元婚約者の王太子』からの妨害も、二人の絆があればなんのその!さらにハヤトの指導のお陰で冒険者としての才能まで開花!「さーて、次はどんな楽しいことが待っているかしら?」人生急上昇な元悪役令嬢の、ラブラブ新生活ファンタジー!
吸血鬼大国『オルクス』の貴族の娘・メルセデスには、何の目的もなく、ただ生きるためだけに生き、つまらなく死んだ前世の記憶があった。今生は貴族なれど、側室のひとりである母共々ボロ屋敷暮らし。いつ捨てられて路頭に迷うかしれない貧乏生活からの脱却と二度目の生涯における生きがいを求め、彼女は年齢性別不問の探索者になることを決意。単身ダンジョンへ乗り込むも、ソロ探索は困難の連続でー。ものは試しと襲ってきた巨人や黒狼を腕力でねじ伏せ、付き従えることに!?次々とお供を増やしつつ、目指すはダンジョン全制覇!「さあ、行くぞ。この先に何があろうと、私はもう引き返す気はない。地獄の底までついてこい」月への誓いを胸に全力で駆け抜ける吸血鬼少女の攻略冒険譚、開幕!書き下ろし短編2本&キャラクター設定集&描き下ろしおまけ漫画収録!
公安部に異動したばかりの刑事・鷹野秀昭。持ち前の推理力で不可解な事件と向き合おうとするが、周囲から、公安には公安のやり方があると一蹴されてしまう。秘密主義が蔓延る公安で、打つ手はあるのか? 十一係<殺人分析班>シリーズと対をなす弩級の新シリーズ第2弾!
不世出の絵師、河鍋暁斎が死んだ。残された娘のとよ(暁翠)に対し、腹違いの兄・周三郎は事あるごとに難癖をつけてくる。早くから養子に出されたことを逆恨みしているのかもしれない。暁斎の死によって、これまで河鍋家の中で辛うじて保たれていた均衡が崩れた。兄が河鍋の家を継ぐ気がないのは明白であった。弟の記六は根無し草のような生活にどっぷりつかっていて頼りなく、妹のきくは病弱で長くは生きられそうもない。河鍋一門の行末はとよの双肩にかかっているのだったがー。父の影に翻弄され、明治から大正を駆け抜けた女絵師の一代記。
最大の武器は知力と色気、そして暴力! 特攻隊員、愚連隊、安藤組組長、映画俳優…… 昭和の一時代、修羅に生きた男の激動の生涯をモノローグで描ききる圧巻のノンフィクションノベル! あんた『雪後の松』という詩を知っているかい。昔、ある坊主から教わったんだ。『雪後に始めて知る松柏の操、事難くしてまさに見る丈夫の心』とな。男というものは普段の見かけがどうだろうと、いざと言う時に真価がわかるものだ。松の木は花も咲かず暑い真夏にはどうと言って見所のない木だが、雪の積もる真冬には枝を折るほどの雪が積もっても、それに耐え、青い葉を保っている。それが本物の男の姿だというのだ。/俺はこの詩が好きなんだ。 (「長い後書き」より)
総理官邸と電力開発会社、建設会社が描いた巨大ダム建設をめぐる錬金の仕組みは、入札時にリーズナブルな額を提示した業者を失格させることで完成。突出して高い額を入札した竹田建設が請け負うことになった。その結果、官邸には巨額のカネが献金という名目で還流し、関係者らは歓喜の声を上げたが、突然総理が病に倒れてしまい、歯車は逆回転を始める。無頼派の国会議員・神谷直吉は、政財界の裏情報を握る石原参吉、政治新聞社の古垣常太郎の協力を得て、国会の場で不正を暴こうとするが…。実際の事件を題材として社会派作家・石川達三が描いた名作の完結編。
金の亡者たちの滑稽な争いを描いた傑作 クルマに跳ね飛ばされたらしい、ちょっと変わった青年・松平陣太郎を自宅に連れ帰った浅利圭介。失業中で妻から尻を叩かれっぱなしの圭介は、目撃したナンバープレートを手掛かりに一発逆転を狙っていた。しかし、ボーっとしていると思われた陣太郎が意外としたたかで、徳川家の末裔を名乗り、賠償金を巡る工作の主導権を握りはじめる。 加害者として浮上したのは、公衆浴場の主人と流行作家の2名。そこに浴場同士の争いや作家の美人秘書、浴場主人の愛人らが絡んできて……。 渥美清主演で映画化もされたユーモア小説の前編。
台湾発、私立探偵小説の新たなる傑作が登場! 監視カメラの網の目をかいくぐり、殺人を続ける犯人の正体は? 劇作家で大学教授でもある呉誠(ウーチェン)は若い頃からパニック障害と鬱に悩まされてきた。ある日、日頃の鬱憤が爆発して酒席で出席者全員を辛辣に罵倒してしまう。恥じ入った呉誠は芝居も教職もなげうって台北の裏路地・臥龍街に隠棲し、私立探偵の看板を掲げることに。 にわか仕立ての素人探偵は、やがて台北中を震撼させる六張犂(リョウチャンリ)連続殺人事件に巻き込まれ、警察から犯人と疑われる羽目に陥る。呉誠は己の冤罪をはらすため、自分の力で真犯人を見つけ出すことを誓う。 監視カメラが路地の隅々まで設置された台北で次々と殺人を行う謎のシリアルキラー〈六張犂の殺人鬼〉の正体は? 探偵VS犯人のスリリングなストーリー展開と、ハードボイルド小説から受け継いだシニカルなモノローグ、台湾らしい丁々発止の会話。 台湾を代表する劇作家が満を持して放った初めての小説は台湾で話題を呼び、台北国際ブックフェア大賞を受賞したほか、フランス、イタリア、トルコ、韓国、タイ、中国語簡体字版が刊行された。