2022年10月発売
クラスごと勇者召喚されるも、称号も能力もない無能だからと一人追い出された少年、結城晴人。暗殺されかけた彼は、神様と出会い、望むスキルを作れるスキルをはじめとしたチート能力を手に入れた。邪神クロノスが、とうとう復活するー邪神の魔の手から世界を守ると決めたハルトは、人間と魔族をまとめ上げ、邪神軍との決戦に挑む。そして仲間と共に敵の幹部を倒し、ついに一人、クロノスと対峙することに。圧倒的な力を持つクロノスに苦戦するハルトだったが、その能力が覚醒しー!?時空を操るチート邪神を破り、懐かしの故郷への道を開け!難易度激甘ファンタジー、堂々完結!
神から不遇職「生産者」を与えられ、名門貴族家を追放されたエイシャル。領地を奪いに来た元家族を追い返した彼は、スローライフを目指して辺境開拓に励んでいた。ところが万能すぎるエイシャルの生産スキル目当てに、大陸中から様々な依頼が殺到する。無人島での生産バトルに、国王達のお悩み相談…ほのぼのとは程遠い生活に疲れた彼は、癒しを求め、各地のお祭りを巡る事に。しかし、そんな楽しいイベントに、エイシャルの活躍を妬む最凶パーティの魔の手が迫っていたー!?
勇者召喚に巻き込まれて異世界に転移した少年・シンは、ティンパイン王国の宰相チェスターの後ろ盾を得て、王都の学校に入学する。強力な加護を持つ神子であることを隠して無難な学校生活を送るシン。錬金術部ーーという名の実質家庭科クラブーーに入った彼は、料理をしたり植物を育てたりと悠々自適な日々を過ごしていた。そんな中、部の活動で作った騎獣用のクッキーが何者かに盗まれ、校内で食中毒事件が発生してしまう。錬金術部の幽霊部員である子爵家の令嬢の仕業と睨んだシンたちは、平穏な学園生活のために犯人を追い詰める。
アメリカ在住の日本人ノンフィクションライターが、引っ越し作業中にふと手にした一冊の本。それは50年前の世界的事件を追うことになる迷路の入り口だったー。半世紀前の1972年5月30日、イスラエルのテルアビブ空港で起こった乱射テロ事件。起こしたのは3人の日本の若者たちだった。彼らはなぜ遠い異国の地でそんな事件を起こしたのか。それは崇高な使命感からだったのか、それとも別の残虐非道な目的からだったのか。そして、事件の首謀者・渡良瀬千尋が短い生涯で遺したものとは。正義と使命感に駆られた人間の「光と影」をリアルに描いた、渾身の長篇小説。
音速飛行が可能な機体形状、優れた機動力、機上酸素発生装置の搭載、ヘッドアップ・ディスプレイを主計器とするなど、性能と装備は十分以上。そして戦闘機がレーダーを装備する機首には、謎の空きスペースが…。200機以上が生産されたMT-4が開発途中で武装を放棄したのはなぜか?国産ジェット練習機に新たなパラレル・ストーリーが展開する。『推定脅威』(松本清張賞受賞作)『リヴィジョンA』『ファースト・エンジン』と同じ世界観で描かれる、未須本有生の航空小説。
巧い。みごとにだましてくれる。楽しませてくれる。構想は精緻にて秀逸。筆は登場人物心の細部まで及び、風俗の歴史考証もぬかりありません。ページを進めるうちに、いつのまにか江戸市中に身を置いているような思いにとらわれます。そしてなにより、主人公の馬之介が駘蕩として魅力的に描かれています。宮城谷昌光さんの地元より、隆慶一郎さんも脱帽の大型新人の登場です。 陽炎の日々 馬之介悠遊・・・馬之介、火傷する 竜興長崎土産秘画 帰り道
現役医師として新型コロナを目の当たりにしてきた人気作家が満を持して描く、コロナ禍の医療現場のリアル。 2020年初頭、マスクをして生活することを誰も想像できなかったーー これは未知のウイルスとの戦いに巻き込まれ、“戦場”に身を投じた3人の物語。 大学病院の勤務医で、呼吸器内科を専門とする椎名梓。彼女はシングルマザーとして、幼児を育てながら、高齢の母と同居していた。コロナ病棟の担当者として、最前線に立つことになる。 同じ病院の救急部に勤務する20代の女性看護師・硲瑠璃子は、結婚目前の彼氏と同棲中。独身であるがゆえに、コロナ病棟での勤務を命じられる。 そして、70代の開業医・長峰邦昭。町医者として、地元に密着した医療を提供し、息子にはそろそろ引退を考えるように勧められている。しかし、コロナ禍で思い掛けず、高齢で持病もある自身の感染を恐れながらも、現場に立つことを決意する。 あのとき医療の現場では何が起こっていたのか? 3人はそれぞれの立場に苦悩しながら、どのようにコロナ禍を生き抜くのか。 全人類が経験したあの未曾有の災厄の果てに見いだされる希望とは。自らも現役医師として現場に立ち続けたからこそ描き出せた感動の人間ドラマ。 ※本作品の印税の一部は、新型コロナウイルスなどの感染症拡大防止への対応のため、日本赤十字社に寄付されます。
「チャリティ(慈悲)」と名付けられた、複雑な出自をもつ若い娘のひと夏の恋──ニューヨークの上流社会を描いた『歓楽の家』、『無垢の時代』で知られ、女性初のピューリッツァー賞を受賞したウォートン中期の名作、本邦初訳 夏 訳注 イーディス・ウォートンと脱出を夢見る異端者たちーー『夏』を中心に 訳者あとがき
何を書くか、どうコラージュするのか、その細かな取捨選択に宿る煌めき。 読みながら、自分が出会ってきたあらゆる愛しい人を思い浮かべたけれど、読み終える頃にはこの小説が、愛しいあなたになっていた。 ーー金原ひとみ(小説家) エッセイ・リウは生来のストーリーテラーだ。独特の作風には絶えず比喩が混ざり込むーーきっぱりと鋭く、びっくりするほど。彼女の短編小説を読んでいると、ラインすれすれに打ち込む一流のテニス選手のように思えてくる。一回打っては打ち返し、正確にしかもリズミカルなラリーが続く。目の前ではずっと続くように思えていても、突然のスピンボールに相手が戸惑っている時、ポイントを奪ってしまう。読者は短編小説を読んでいくうちに物語に引き込まれ、劉梓潔の世界に完全に入り込んでしまう。 ーー侯文詠(作家・医師) 劉梓潔は二十一世紀台湾人女性の声を代弁する。物語を紡ぐ時、不要な説明は避け、場と場を繫ぐ説明も省かれる。彼女が描き出す言葉には強い自信が表れ、受け身で、解釈されることを待ち、意味づけされるのを受け入れるだけの女性は出てこない。物語をシーンごとに繫げていくと、それはまたカットごとに自ずと繫がっていくのである。女性の物語や男女の物語はここから語り出されるのだ。 ーー陳芳明(台湾文学研究者) 『父の初七日』監督・脚本のエッセイ・リウ。 映画の原作エッセイがベストセラーとなった作家の最初の短編小説集。 子供が欲しい。でもそれってホルモンのせい?でも、過ぎてしまえばそれでいいなんて私は思わない…「愛しいあなた」。母親には永遠にわからないだろう。それは四倍の愛なのだ。母と父の役目で二乗。会えなかった最初の息子の分でさらに二乗だって…「プレゼント」。私は年上の人しか好きになれないんです。父の秘密と私の恋…「失明」。台湾の現代女性の愛と痛みを衝動的に描いた短編小説集10編。
死んでいたはずの男が地下の墓所で目を醒ます。男は名前を含め記憶のほとんどを失っていた。埋葬者たちは男の復活を予期し、墓場に閉じ込めようと目論むも、墓荒らしの侵入で封印が解かれたようだ。暗闇の中、転がっていた墓荒らしの死体が動き出す。男は無意識に左手から銀色の光を放ち、墓荒らしを葬り去る。すると男の中で何かが呼び覚まされたーーそうだ、おれは魔術の達人だったはずだ! 目の前に広がるのは夜の砂漠。天の星は男の死後はるかな時間が経過していることを示す。男は外壁に刻まれた文字「フェーラノス」を自分の名前を決め、嵐の予感が漂う砂丘へ、壮大な旅路への一歩を踏み出したーー。
神君家康がいかにして「関ケ原」を勝ち抜いたのか、考えを聞かせてほしいー寛永八年、三代将軍家光に伺候した立花宗茂は、剣呑な諮問を受ける。その真意はどこにあるのか、新たな大名取り潰しの意図が潜んでいるのではないか、下命に強い不安を募らせる。答え如何によっては、家光の勘気に触れる恐れもあった。だがー先代秀忠の病いが篤くなり、親政に気持ちを昂らせる家光が待つ御座の間で、宗茂はある決意をもって語り始める。やがて解き明かされる天下を分けた決戦の不可解さ、家康の深謀と西軍敗走の真相。勝敗の鍵を握った大名が召し出され、決戦前夜の深い闇がいま明らかになろうとしていた…西国無双と呼ばれた男の老境の輝きを描き出し、関ケ原の新たな解釈に挑む渾身の歴史小説。
大学卒業後定職につかずバイト生活をしていた山中幸太は父から将来について問われると、勢いで料理人になりたいと応えてしまう。すると父から旧知の料理屋「天倉」を紹介され、バイトすることになる。やる気のない幸太だが、出入りの魚屋「海原鮮魚店」の娘、海原波美や天倉五助のもとで修行をしたかった料理人、川上洋子との交流のなかで料理人になるという思いが強くなっていく。
嫌われたくなくて、本心を口にできない性格の菜奈。高校生になって急にあか抜けた千世と、SNSで友だちが多い香乃は、中学からの友達だけど、最近はどこかぎすぎすしてうまくいかない。そんな中、菜奈は他人の“嘘”や“怒り”が見える「光感覚症」になってしまう。じつはみんな嘘ばかりだと気づいて苦しむ菜奈だけど、唯一、まったく“嘘”が見えない伊原くんの存在に救われる。でも彼と親しくなるにつれ、千世や香乃との関係もさらに悪化して…。私たち、もうあの頃みたいに笑えないのー?
不死者、《刺客》と交戦する。 王都でオーグリーと臨時パーティーを組んだレントとロレーヌは、村娘フェリシーの助けを得て順調に依頼を消化していく。 最後の依頼を終え、村へ戻ろうとした矢先、老人と遭遇。 不審に思ったレントが声をかけたその瞬間、突如として老人の襲撃を受け、吹き飛ばされてしまう。 それは、《ゴブリン》と《セイレーン》の次に派遣された第三の刺客だった。 応戦するロレーヌとオーグリーに《分化》して復活したレントも加わり、巨大化した腕をふるう老人を相手に奮戦を続ける。 だが、さらに老人は全身を巨大化する『巨人』の姿で襲いかかってきて……!? 巨体に打ち勝つべく、三人は一計を案じることに。 眼前に迫る『死』にレントが取る手はーー!? 強大な魔物と戦い、多くの謎を解き、そして強くなる。 死してもなお遙かなる神銀級を目指す、不死者レントの『冒険』、第11弾ーー!
隣国での呪いを解く鍵は、自身の前世『伝説の魔女(アーデルハイト)』!? 伝説の魔女だった前世の記憶を思い出し、王族にはびこる陰謀を退け、従僕ノアとの穏やかな生活に戻ったクラウディア。 二年が経ち、8歳となったクラウディアのもとに、西の国クリンゲイトの王太子・ルイスとのお見合いが持ちかけられる。 お見合いと聞いて複雑な感情のノアと赴くが、その国では美しい女性がいつまでも目覚めないという「眠れる美女」の事件が頻発していた。 これを呪いだとにらんだクラウディアは、ノアとともに調査で入った美しい庭で、もう一人の引きこもり王子・スチュアートと遭遇。 大人の姿で『アーデルハイト』と名乗ったクラウディアに、スチュアートは大きな反応を示し!? かつての弟子の名残があるこの国で、二人はどのように事件を解決に導くのか……!? 「一緒にいてね。ノア」 伝説の魔女と黒髪従僕が織りなす悠々自適な快適生活、第2幕!