2022年発売
ハズレ適性の傀儡魔術で、故郷の危機に最強の援軍を! “役立たず”とされる生産系魔術の適性と判断されたことによって侯爵家を追放され、辺境の村の領主となった少年・ヴァン。 彼は前世の知識と生産系魔術を活用し、村を大きく発展させていた。 そんな中、隣国・イェリネッタ王国のワイバーンや黒色火薬を用いた侵攻により、村の近郊の城塞都市スクデットが陥落してしまう。 都市を奪還するため、国王自らが指揮を執り、ヴァンお手製の最強の兵器を配備して、万全の布陣で挑むーー! しかし、イェリネッタ王国軍の侵攻は城塞都市スクデットのみに留まらない。 軍の不在を狙い、アルテの故郷であるフェルディナット伯爵領にも軍を差し向けていた……。 危機を知ったアルテは、忌み嫌われる傀儡の魔術で戦う覚悟を決めてーー!? 追放された幼い転生貴族による、お気楽領地運営ファンタジー、第3幕
異世界召喚されたものの、未開の地に追放されてしまったキダン。彼が農場として地道に開拓を続けていた土地は、ギフト“至高の担い手”によって大きな発展を遂げる。新たな皇帝竜となったアードヘッグは、未だ、皇帝竜に相応しい住処を創造できずにいた。ブラッディマリー達に見守られながら、皇帝竜に相応しいドラゴンになれるよう、努力を続けるアードヘッグの元に、弱小竜・シードゥルがあらわれてー!?
悪役令嬢の恋を応援!のはずが…… 空回り続きで、再び推しの闇堕ち危機!? 大好きだった乙女ゲームのヒロインに転生した伯爵令嬢スフィア。 『推しキャラ』エヴァルトが闇堕ちするきっかけを潰すことに成功し、友人たちの闇も払うことで、少しずつ幸せな未来に近づいていた。 そんな中、学園では魔法祭の開催が迫っていた。 スフィアも張り切って準備を進めるが、ある時、国のために聖女と王子は結婚するべきという主張があると知る! そのせいで公爵令嬢ミラージュと王子アンテルムがすれ違っていることも。 皆を幸せにしたいスフィアは、すぐに二人をくっつけようと計画! しかし、強引すぎるやり方は二人のすれ違いを加速させるばかり……。 おまけに国内の有力貴族に、スフィアとアンテルムが婚約間近だという話を広められてしまう! すると、闇堕ちを回避したはずのエヴァルトも何やら悩んでいる様子で……? ハイパーポジティブヒロインが幸せを掴むため突き進む乙女ゲーム転生譚、第2巻!
生涯をかけて、君を幸せにすると誓う。 小説家になろう発、第7回WEB小説大賞《大賞》受賞!! 異世界人によって引き起こされた、国を揺るがす大騒動を見事解決に導いたミネルバ。 「こんなに人を好きになったのは、初めてなんだ」 冷酷と恐れられている皇弟殿下・ルーファスからの愛を一身に受けながら、花嫁修業に励んでいた。 慌ただしくも充実した日々のなか、ミネルバが出会ったのはーー妹に婚約者を奪われた辺境伯令嬢・ソフィー。 その状況にかつての自分を重ねたミネルバは、傷ついた彼女の心に寄り添うため、ソフィーを自身の女官に任命する。 さらに婚約式前に行われた式典で、ミネルバは王国式の装いを流行らせることに成功。 未来の皇弟妃として、少しずつ帝国内での居場所を築き上げていた。 その一方、ルーファスと共にソフィーの元婚約者に関する調査も進めていたミネルバだったがーー どうやら彼女の婚約破棄には、国家間の思惑も絡んでいたことが判明して……? 冷酷皇弟との愛がますます深まる第二巻!
前世は伝説の魔女だった伯爵夫人ラム。誘拐事件も解決し伯爵家に戻ってきた彼女は、快適生活を目指し屋敷の改革を進めていた。そんなある日、屋敷に一通の手紙が届く。内容は隣国レーヴルからのラムを指名した外交依頼だった!さっそく隣国に向かうと、第一王子フレーシュが待っていた。初対面にもかかわらず、フレーシュはラムのことを知っているようでー?
著者が主催するフリーペーパー「KITAKUism」にて発表された短編小説13篇を1冊にまとめました。上から詠んでも下から詠んでも同じ歌になるという回文短歌を軸にしたストーリーや“いろはうた”を題材にした「いろはみたし」など、ちょっと不思議で最後には「なるほど!」となる言葉遊びのお話です。著者は上から詠んでも下から詠んでも同じ歌になるという回文短歌を300首近く作っており、その作り方も参考になります。 新短歌教室 続・新短歌教室 ちえくらべ 脳活!法則クイズ 自由勉強発表会〜Palindrome Poems〜 落語台本もランチョンマットも じゃあじゃあこれは それより気になる 僕らを乗せてどこへ行く ヒントはグミかクッキーに 見て見て 聞いて聞いて いろはみたし いろはみたし 〜前夜〜 あとがき
帝国支配下の敗戦国エドヴァルド王国。スラム街に身を潜めていた元宮廷魔術師の浮浪者オズマは、娼館に売られようとしていた幼女フェリアを救うため、自ら命を投げ出した。彼はフェリアに自らの居所を通報させ、その首にかかった賞金と引き換えに処刑場で処刑されたのである。ところが、彼は300年後の世界に転生を果たす。そこでは刑死したはずの前世の自分が、全く身に覚えのない偉業の数々とともに歴史に名を残し、神のごとくにあがめられていたのである。伝説の大英雄として!
【2025年5月現在、新本が定価(2,400円+税)で購入可能】 「人間である最後の夜に、わたしはこの手紙を書きます。」(「甘美な牢獄」より) やむにやまれず暗い官能の洞窟へおちこんでいった者たちの、圧倒的なエロスの世界が、いま甦る。稀代の物語作家が描く「この世の地獄」は、煌びやかで残酷な夢想のユートピアであった。 芥川賞を受賞して華々しく文壇に登場した宇能鴻一郎は、1960年代から70年代前半にかけて、濃密な文体で性の深淵をえぐる作品集を40冊余り刊行した。しかし先鋭的すぎたためか当時の文壇ではほとんど無視され、著作も軒並み絶版になっていった。それから半世紀以上を経て、いまようやく宇能文学への関心が高まっている。恐怖とエロティシズムによって性の根源に迫った真正の文学世界は、いま読んでも比類なく新鮮で、麻薬的・原初的な文章の力に圧倒されるだろう。むしろ現代でこそ受け入れられる性質の作品群と思われる。 「この世の地獄を描いて宇能氏の右に出るものはあるまい」と筒井康隆に絶讃された「甘美な牢獄」、思春期の青い性が清冽な「光と風と恋」、満洲で世界の汚辱にあらがう少年の復讐譚「野性の蛇」、谷崎や乱歩の後継となるユートピア奇談「殉教未遂」「狂宴」「神々しき娼婦」、不良少年の優しさに満ちた「雪女の贈り物」「官能旅行」の全8篇を収録。 ※七北数人氏を監修者に迎えた「シリーズ 日本語の醍醐味」は、“ハードカバーでゆったり、じっくり味わって読みたい日本文学”をコンセプトに、手に汗握るストーリーではなく、密度の濃い文章、描写力で読ませる作品、言葉自体の力を感じさせる作品を集成してゆきます。 光と風と恋 雪女の贈り物 野性の蛇 殉教未遂 狂宴 甘美な牢獄 官能旅行 神々しき娼婦
がんの特効薬になる幻の植物「奇跡の百合」を見つけるため、大手製薬会社に所属するクリフォードは南米アマゾン奥地への探索チームを結成した。植物研究者としてメンバーに加わった三浦は、ボディガート役の金採掘人ロドリゲス、植物ハンターのデニス、環境問題に取り組む大学生・ジュリアと共にアマゾンに分け入ってゆく。一癖も二癖もある怪しい奴らと共に、緑の地獄ともいうべき過酷な自然と対峙する三浦。さらには正体不明の2人組の男から命を狙われることにーー。手に汗握る密林サバイバル!
怖ろしくも美しい。哀しくも愛おしいーー。これぞ怪談文芸の最高峰! 建物にまつわる怪現象を解決するため、営繕屋・尾端は死者に想いを巡らせ、家屋に宿る気持ちを鮮やかに掬いあげる。 恐怖と郷愁を精緻に描いた至極のエンターテインメント。全6編を収録。 「待ち伏せの岩」 渓谷で起きた水難事故で若者が亡くなる。彼は事故の直前、崖上に建つ洋館の窓から若い女に手招きされていた。一方、洋館に住む多実は、窓の外に妖しい人影を見る。 「火焔」 イビリに耐えて長年介護してきた順子には、死後も姑の罵詈雑言が聞こえる。幻聴だと思っても、姑の携帯番号から着信を受け、誰もいない家の階段で肩をつかまれ……。 「歪む家」 温かい家庭を知らない弥生は、幸せな家族を人形で再現しようとする。しかしドールハウスを作り込むうちに些細なきっかけで「歪み」が生じ、やがて異変が起こる。 「誰が袖」 典利は戸建てを新築し、第一子の出産を控えた妻と母親が暮らしている。以前に住んでいた屋敷には幽霊がいた。当時を思い返した典利はふと、あることに気付く。 「骸の浜」 河口付近の家にひとりで暮らす真琴。荒れ果てた庭の向こうには、低い垣根越しに海が見える。この街の沖で水難に遭った死体は、靄と共にこの庭にやってくるのだ。 「茨姫」 死んだ姉を偏愛していた母親が他界し、響子にとって辛い思い出が募る実家が残った。荒れ果てた家を整理するため、ツルバラで覆われた庭の小屋に入ると……。 待ち伏せの岩 火焔 歪む家 誰が袖 骸の浜 茨姫
深夜のひったくりをやめられない成績優秀な中学生・望。有名私立中に合格するも、町を“守る”ため自転車泥棒に暴行を働く弓矢。大学受験に失敗し、異母弟の弓矢に劣等感を抱く充也。交通事故に遭い就職できなくなったフリーター・根岸。閉鎖的な町で起きた小さな事件によって、古びたマンションで本心を偽りながら生きる住人たちの憎悪と渇望が交錯していきー。隠しきれない“衝動”と“本性”を鮮烈に描いた、青春サスペンス。
最強の剣豪はなぜ『五輪書』を著したのか?徳川家康の天下統一により太平を迎えた世ー戦国の動乱を剣士として生き抜いてきた宮本武蔵も老境に達していた。将軍家剣術指南役となった柳生宗矩に対抗心を燃やし、生半可な仕官の道は選ばなかった武蔵も、島原の乱に従軍し負傷したことで老いを実感し、終の棲家を求めていた。熊本藩主・細川忠利から客分として招かれた武蔵は、当地で指南役を務めつつ、手伝いの清に支えられながら安らかな日々を送るようになる。やがて、自らが究めてきた兵法の道を伝えるべく、岩戸・霊巌洞に籠もり『五輪書』の執筆を始めた。武蔵が最後に到った境地とは?
高校二年の冴木旭には、時間を止めるという特殊能力がある。だが旭にとって一番大事なのは、普通の場所で、普通の人と同じように生きていくことだ。異質な存在に向けられる無遠慮な視線や偏見に耐え、必死で笑顔をつくっていた旭だったが、大量の机が教室の窓から投げ捨てられるという怪事件が起こり、能力者が犯人ではないかと疑われる。旭は真犯人を見つけて疑いを晴らそうとするも、悩みをわかり合えると思っていた能力者仲間の篠宮と我妻にも距離を置かれてしまう。焦りを覚えていたところに、また新たな事件が起きて……。
秘密は、あたしを自由にしてくれる。 超人気YouTuber・ぶんけいが匿名時代の若者を描く、渾身の初小説! 覆面アーティストとして活躍するFと、ファンアカウントでFの正体を追う友香ーー 渋谷の屋上で命を絶とうとしていた越智友香を救ったのは、Fの歌声だった。 Fへの思いが生きる原動力となった友香だったが、彼女は覆面アーティストだった。 Fを追い続けた友香は、衝撃の事実を知ることになる。
年の瀬に起きた痛ましい〈地下鉄S線内無差別殺傷事件〉。 突然、男は刃物を振り回し、妊婦を切りつけ、助けに入った老人を刺殺した。 時は過ぎ、事件に偶然居合わせてしまった人々には、日常が戻ってくるはずだった───。 会社員の和宏は、一目散にその場から逃げ出したことをSNSで非難されて以来、日々正体不明の音に悩まされ始め……(「音」)。 切りつけられた妊婦の千穂は、幸いにも軽傷で済んだが、急に「霊が見える」と言い出して……(「水の香」)。 事件発生直前の行動を後悔する女子高生の響が、新たな一歩を踏み出すために決心 したこととは(「扉」)。 人生に諦念を抱える老人が、暴れる犯人から妊婦を守ろうとした本当の理由とは(「壁の男」)。 など、全6編。 大注目の『このミス』大賞&日本推理作家協会賞受賞作家が贈る、事件が終わって始まった、少し不思議でかなり切ない“その後"を描く連作短編集。 【著者略歴】 降田 天 (ふるた・てん) 執筆担当の鮎川颯(あゆかわ・そう)とプロット担当の萩野瑛(はぎの・えい)による作家ユニット。少女小説作家として活躍後、2014年に「女王はかえらない」で第13回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、降田天名義でのデビューを果たす。18年、「偽りの春」で第71回日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞。他の著書に、「偽りの春」が収録された『偽りの春 神倉駅前交番 狩野雷太の推理』、『彼女はもどらない』、『すみれ屋敷の罪人』、『ネメシスⅣ』、『朝と夕の犯罪』、『さんず』などがある。
迎え撃て。この大いなる混沌を、狂おしい矛盾を。 「推し」大礼賛時代に、誰かを「愛でる」行為の本質を鮮烈に暴く、令和最高密度のカオティック・ノベル! 総合出版社・立象社で社会派オピニオン小冊子を編集する橘泰介は、担当の著者・黒岩文子について、同期の週刊誌記者から不穏な報せを受ける。児童福祉の専門家でメディアへの露出も多い黒岩が、ある女児を「触った」らしいとの情報を追っているというのだ。時を同じくして橘宛てに届いたのは、黒岩本人からの長文メール。そこには、自身が疑惑を持たれるまでの経緯がつまびらかに記されていた。消息不明となった黒岩の捜索に奔走する橘を唯一癒すのが、四人一組で敵のモンスターを倒すスマホゲーム・『リンドグランド』。その仮想空間には、橘がオンライン上でしか接触したことのない、ある「かけがえのない存在」がいて……。 児童虐待、小児性愛、ルッキズム、ソシャゲ中毒、ネット炎上、希死念慮、社内派閥抗争、猫を愛するということ……現代を揺さぶる事象が驚異の緻密さで絡まり合い、あらゆる「不都合」の芯をひりりと撫でる、圧巻の「完全小説」! 【著者略歴】 古谷田奈月(こやた・なつき) 1981年千葉県我孫子市生まれ。2013年、「今年の贈り物」(のちに『星の民のクリスマス』と改題)で第25回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。17年、『リリース』で第34回織田作之助賞受賞。18年、「無限の玄」で第31回三島由紀夫賞受賞、「風下の朱」で第159回芥川龍之介賞候補となり、同年刊行の『無限の玄/風下の朱』で第40回野間文芸新人賞候補となる。19年、『神前酔狂宴』で第41回野間文芸新人賞受賞。他の著書に『ジュンのための6つの小曲』『望むのは』がある。
百万ドルの小切手を私に叩きつけた人が、 結婚して息子と暮らしたいですって? 両親のいないエヴァは貧しい中、必死に家族のために働いていた。 ある夜、彼女の家の前に高級車が何台もとまった。 そこから降りてきた男性を見て、エヴァは仰天する。 億万長者のエコウとは、かつて一夜をともにしたことがあった。 警察を従えた富豪は、彼女の15歳の弟を犯罪者と決めつけていた。 けれど、エヴァが守りたい“秘密”については一言もふれない。 覚悟していたとはいえ、彼女の胸は悲しみでいっぱいになった。 なぜ前も今も、あの夜授かった命などなかったふりをするの? なのに実際に赤ん坊を目にするなり、「妻になれ」なんて……。 M・ブレイクのドラマチックな2部作〈華麗なる富豪兄弟〉の2作目をお届けします! セクシーな富豪ヒーローは赤ん坊を産んでいたヒロインに驚きます。彼が知っているはずなのに知らないふりをする理由とはなにか? 読みはじめたら最後、目が離せません!
住みこみでナニーをしているキティは一家の家族旅行に同行した。ある夜、束の間の休暇を楽しもうと高級リゾートのバーへ赴くが、みすぼらしい身なりを咎められ、追いだされてしまう。するとそこへ目も覚めるような美麗な男性、サンティアゴが現れて陶然とする彼女を誘惑し、別世界のスイートへといざなった。真面目に生きてきた私への、神様からのご褒美かしら?キティは純潔を捧げるが、なぜか彼は怒り、苦い別れとなった。帰国後、雇い主から解雇され、直後に妊娠が判明したキティは、ショックで言葉を失った。サンティアゴ…彼を頼ってもいいの?
ギリシア神のごとくハンサムな雇い主は、 とてつもなく冷酷非情な富豪だった! 捨て子として拾われ、里親の元を転々として育ったリリーは、 笑いの絶えない温かい家庭を築くことを夢見ていた。 彼女にとっての理想の男性とは、すなわち理想の夫。 遊びの恋など、これまでしたことも考えたこともなかった。 そんな不器用さが災いしてか、白馬の王子はまだ現れていない。 ある日、彼女は借金返済のために引き受けている清掃の仕事で、 ギリシア人富豪ニック・ゼルバキスの豪奢な別荘へと赴く。 そこでリリーは彼の恋人に誤解され、結果、恋人は去ってしまう。 困ったわ、どうしよう。動揺する彼女にニックは冷淡に告げた。 「さっさと支度してくれ。今夜のパーティは君に同伴してもらう」 これぞ、シンデレラ・ロマンスの決定版! 傲慢で強引な魅惑のヒーローを描いて、世界的人気を誇る実力派作家サラ・モーガン。2003年に日本のハーレクインで鮮烈デビューを飾ったあと、またたく間にトップ作家の地位にのぼりつめました。
なぜ私を騙したの? 最愛の夫の答えは虚しいだけだった。 タラはかつて恋人に裏切られたあげく、根も葉もない噂を流され、 ひどいバッシングを受けて、どん底の苦しみを味わった。 以来、彼女は化粧をやめ、体のラインが出ない服を着て、 男性を遠ざけて地味に慎ましく暮らすようになった。 ところが、そんなタラに誘いをかけてくる男性が現れた── アンジェロ・ゴードン。タラの会社の経営者で気鋭の実業家だ。 彼は時間をかけ、優しさと誠実さで彼女の凍った心を溶かし、 結婚へとこぎつけた。やがてタラが妊娠。すべてが順調で、 完璧に思われたとき、残酷な真実がタラの耳に飛びこんだ。 嘘よ! 愛する夫が最初から私を欺いていたなんて……。 今もたくさんの読者からのアンコールが鳴りやまない人気作家、ルーシー・モンローが描く、心を揺さぶる珠玉の名作をお贈りします。心に深い傷を負ったヒロインがようやく出会った運命の人。つかみかけたはずの幸せは、思わぬ形でひび割れて……。